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†【lnfected person】†

 ( ホラー小説投稿城 )
- アクセス(176) - ●メイン記事(18) / サブ記事 (9) - いいね!(3)

炎乃歌 ★PSVita=F0Z4Wh7ZCX



「 もういい加減、諦めなよ 」

「 ...っ...い...やだっ... 」

「 君は、×××だよ、これは、嘘じゃない。

 ...現に今、君のカラダは修復してきてるじゃん、

 それが、証明さ 」

「 お...れはっ...××だっ... 」

「あっそう、だったら、好きにすればいいさ。
 ボクは止めないから 」

そう言って、××は、離れていった。

□□□□□□□□□□□□□□□□□ーーーーー□□□□□□□□□□□□□□□□□□


えーと、ども。炎乃歌です。

この題名を和訳すると、「感染者」という意味だそう。

まぁ、初心者なので、至らない点があると思いますが、

どうか、暖かい目で見ていただけると、嬉しいです。(*´∀`*)



_____________________lnfected person start.


1年前 No.0
メモ2016/11/20 23:19 : 炎乃歌/無麦月 @komugi51★PSVita-F0Z4Wh7ZCX

†登場人物†


(※ ネタバレ注意であります ※)


@梭駆 亜憐 Aren Saku

18歳。永桜大学 経済学部

大学一年生。甘いものが結構苦手(本人曰く)。自他共に認める鈍感。相手からの好意には全く気づかない。ピアノを得意としており、そのせいか、手先が器用。


@桐生 涼都 Ryoto Kiriu

亜憐と同じく18歳。永桜大学 医学部

大学一年生。大の甘党。日向が好きらしく、彼女を前にすると赤面する。


@日向 美波 Minami Hyuga

亜憐、涼都と同じく18歳。永桜大学 音楽部

大学一年生。よくわからない人物。何故か亜憐にキスをした。


@凪多 騎羅 Kira Nagita

爽耶の妹らしい。亜憐と同じ経済学部。ミステリアスな雰囲気でさらさらな黒髪が特徴。


@凪多 爽耶 Soya Nagita

亜憐の先輩。


まだまだ居ますが、始めはこんな感じで。(笑)

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炎乃歌 ★PSVita=F0Z4Wh7ZCX

第一話 †病は血から†

亜憐side

「 ...感染病?なんだそれ 」

初めて聞く言葉に、俺は小首を傾げた。

「 いや、コレがけっこー大事でさ、
 ソレにかかった人、もう5万人もいるって! 」

5万人もいるのに、何故俺の耳に入ってこなかったのだろう。

「 そんなにいるのに、俺初めて知ったんだけど。 」

俺の発言に呆れた顔で、俺の親友.桐生涼都(通称:リョウ)が言い放った。

「 お前がテレビ観ないからだろ! 」

言われてみれば、確かにそうかも...。

「 えー、だって、めんどくさいんだもん... 」

リョウが何か言おうとしていたが、話題を変えるべく、別の話を持ち込む。

「 で?ソレにかかると、どんな症状出んの? 」

またもや呆れた顔で、俺を一瞥すると、浅いため息を吐き、言った。

「...なんか、一週間ぐらい酷く吐血するらしい...
  その後は俺も知らない。 」

その後が気になった俺は、

「 ふーん... 」

と、適当な返事をし、スマホを取り出して感染病について検索した。

すると、俺の反応が期待外れだったのか、リョウは、怒ったような嘆いているような声をだした。

「 なんだよ教えたのにその反応!!!
 しかもスマホいじってるし!!! 」

誤解を解くべく、リョウにスマホの画面を見せる。

「 いや、ほら 」

「 は? 」

リョウに、「なにしてんのコイツ」って言われてるみたいに感じた俺は、言い返す。

「 は?じゃないよ、お前の情報少ないし
 頼りないから、調べたんだよ 」

...しかも結構な毒舌で。

「 頼りないは余計だろ!! 」

リョウの反論は無視して、スマホの画面を見る。

「 無視すんなよ!!! 」

えーと、症状、症状...あ、

「 あった 」

「 え、何が? 」

俺の発言に興味を持ったんであろうリョウは、すーっと俺に...いや、スマホに近づいてきた。

「 症状だよ。 感染病の 」

えーどこー?と言いながら俺の顔と俺のスマホに顔を近づけ、
そのままの状態で画面に書いてある文を読み出す。

「 えーと、なになにぃ?

 『 感染者は、一週間、口から多量の吐血をした後、
   一ヶ月間、何も食べなくなる 』... 」

続きを俺が読みあげる。

「 ...『 その後は、誰も知らないそうです 』...ってさ 」

俺は、スマホをポケットに突っ込み、口を尖らせて言った。

「 ...分かったのか分からなかったのか、...
  まぁ、お前の情報より量は多かったけど 」

それに反応したリョウは、若干キレて言い返してきた。

「 うるせぇ!!!量より質だ!! 」

これにいちいち反応していると面倒なので、無視をして
最近の街の様子を思い出してみた。

1年前 No.1

炎乃歌 ★PSVita=F0Z4Wh7ZCX




そういえば...

「 ...なぁ、リョウ... 」

さっきからキレたままのリョウは、こっちを睨みながら言った。

「 ああ!? 」

...まぁ、たれ目なリョウが睨んできても、全く恐怖を感じないが。

「 最近さ、痩せた人、よく見かけない? 」

「 え... 」

予想外れだったのか、リョウは怒るのを止め、深刻な顔になった。

二人の間になんとなく、怪しい空気が漂う。

俺は、このテの空気が非常に苦手だ。

...ということで。

「 なんつって。 」

冗談にしてしまいました。

俺の発言に、リョウは数秒間ポカーンとした後、

今度はさっきより怒った様子で怒鳴ってきた。

「 ...お、お前なぁ!!!! 」

リョウの怒り具合に、流石にやり過ぎたと感じた俺も平謝りする。

「 ご、ごめん ごめん。 流石にやり過ぎたよ 」

すると後ろから、鈴に似た透き通った声がした。

「 おや、お二人さん、お揃いで! 」



1年前 No.2

炎乃歌 ★PSVita=F0Z4Wh7ZCX





「 おはよう! 」

振り返るとそこには、俺達と同じ大学に通う、

音楽部の日向美波が立っていた。

「 あ、日向... 」

俺は、適当に頭だけ下げる。

「 ひ、日向! 」

しかし、リョウの方は何故か声を裏返らせて、

若干頬を赤らめて驚いていた。

...?どうしたんだろ、リョウ。

リョウは、日向に近寄り、少しはにかんで挨拶をした。

「 お、おはよう... 」

...あ。

その時、俺は気づいた。

リョウは、他の女子達と話すときとは違う、熱が籠った視線を

日向に送っていた。

...なるほど、そういうこと。




この時、そのことに気付かなければ、

あんな思いはしなかったのかもしれない。

しかし、そんなことなんて知らない俺は、

リョウと日向を二人にさせるために、

一人心の中で作戦を練っていた。



1年前 No.3

炎乃歌 ★PSVita=F0Z4Wh7ZCX



...とりあえず、伝えたいことだけ言って先行くか...?

一人でもんもんと作戦を考えていると、ふいに後ろから声が。

「 あ、梭駆君 」

「 ん、何?日向 」

「 今日も、音楽部に顔出すかなって。 」

「 え...あー... 」

そういえば、練習があるんだった。

「 行けたら行こうかと... 」

そう言うと、何故か日向の目の輝きが増した気がした。

「 そう?楽器準備室は、

  16時半からなら使えるって先生言ってたよ 」

「 ん。分かった。 」

改めて日向の顔を真正面から見る。

「 それより日向 」

「 ん?どしたの? 」

 ...うん、やっぱり。

「 また、痩せた?ちゃんと食べてる? 」

前はもっと、こう...いかにも元気そうな活発な女の子ってかんじだった。

けど、今は...なんだか、まるで人形みたいに肌が白いし、

こころなしか顔色も青く見える。

体型も、少し細くなった気がするし...

そこまで考えていると、日向が口を開いた。

「 うん、食べてるよ!...けど、

  1ヶ月ぐらい前から食欲が全くないの。 」

「 ...1ヶ月ぐらい前...? 」

『1ヶ月ぐらい前』という言葉に、思わず反応する。

確か感染病について書かれていたサイトにも、そんな言葉が...

『 感染者は、一週間、多量の吐血をした後、

 1ヶ月間、何も食べなくなる 』

まさか...な。

「 そっ...か... 」

日向に限って流石にそれはないだろう...

「 ............ 」


1年前 No.4

炎乃歌 ★PSVita=F0Z4Wh7ZCX




「 梭駆、どうした? 」

リョウの声でハッとする。

「 あ、いや、なんでもない 」

「 そう? 」

ここで変なこと言って場の雰囲気が壊れるのは絶対に避けたい。

「 それより、早く学校行こう、授業始まる 」

「 ん?あー、そだなー 」



こうして俺達は、永桜大学に向かうのだった。








この後の度重なる不幸を知らずに。



1年前 No.5

炎乃歌 @komugi51 ★PSVita=F0Z4Wh7ZCX




最後の授業が終わり、皆、一斉に席を立つ。

「 今日、遊ぼうぜー 」

「 近くに新しいクレープ屋さんできたってー 」

ざわざわした空間を抜け、そそくさと楽器準備室に向かう。

帰ったらレポートして...そういえば、醤油なかった気がする...

あと、晩御飯の材料も買っておかなきゃ...

そう考えているうちに、楽器準備室の扉が見えてくる。

「 まぁ考えるのは、練習終わってからにするか 」

ガラガラッ

「 失礼します 」

よかった、誰もいないみたいだ。

「 えーと、ピアノピアノ... 」

ピアノを見つけた俺は、肩にかけていた手提げかばんの中から楽譜を出す。

「 とりあえず今日は、『 四季 』でも練習するかな 」

独り言をブツブツ呟きながら、ピアノの準備をする。

「 よーし、おっけ 」

準備も終え、椅子に座り、曲を弾き始める。

今日は、大分調子が良いようで、指がすらすら動く。

...楽しいな。

そう思いながら、ピアノの鍵盤を叩く。

いつの間にか、口角も少し上がっていた。




ガラガラッ

1年前 No.6

炎乃歌 @komugi51 ★PSVita=F0Z4Wh7ZCX

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1年前 No.7

炎乃歌 @komugi51 ★PSVita=F0Z4Wh7ZCX




目を開けると、そこは医療室のベッドの上だった。

おでこに違和感を感じ、手を伸ばす。

掌に触れたのは、ひんやりと冷たいもの。

「 なんだ、でこぴたか... 」

どうやら、俺は病人扱いらしい。

目を瞑ると、思い浮かぶのは、頬をピンク色に染めた日向の顔。

あれは、__________________夢?

未だベッドから起き上がらずにもんもんと頭を働かせていると、

ふと、頭上から声がした。

「 あ、起きた? 」

______________________________あの、鈴に似た、透き通った声が。




1年前 No.8

無麦月/炎乃歌 @komugi51 ★PSVita=F0Z4Wh7ZCX





今の時点でホラー要素皆無ですねぇ(汗)


†、。* ◇ ◆ ◇ * 。、†



「 え、ひゅう......が... 」

顔を上げると、そこには思った通り、

日向が立っていた。

「 うん、私。 」

そう言った日向は、ふわりと笑った。

...多分、この笑顔にリョウはやられたんだろうな...

「 ど、して、ここに...? 」

「 梭駆君ったら、帰ってる途中、急に倒れちゃったんだよ 」

「 え、...そうだっ...け... 」

確か、俺が倒れる直前、日向が俺に...

そう考えると、頭の中にリョウの顔が過った。

それと同時に、なんとも言えない罪悪感が心の中に広がる。

リョウの日向を見る視線や

日向と話すとき、頬をピンク色に染めた顔が、

走馬灯のように次々と頭の中に浮かんでは消える。

_________________________...でも、なんで俺?

リョウは、あからさまに分かる態度をとっていた。

周りから「鈍い、鈍い」と言われている俺でさえ分かるのに。

流石の日向も、気づいていた筈。

なのに、どうして_______________________俺?

考えれば考える程頭が混乱する。

またもや、もんもんと頭を働かせていると、

今度は、医療質のドアが大きい音をたてて開いた。

「 梭駆!!大丈夫か!? 」







その声は、紛れもなくリョウの声だった。


1年前 No.9

無麦月/炎乃歌 @komugi51 ★PSVita=F0Z4Wh7ZCX






「 なんで、ここに...? 」

お前、帰ったんじゃ?と聞くと、リョウは、

「 先生と解剖の研究してた 」

と、焦った様子でこっちに向かってきた。

そして、俺に詰め寄り、

「 熱でもでたのか? 」

と、いかにも心配そうに聞いてきた。

焦り過ぎて、真横に日向が居るの、多分だけど忘れてるよな...

「 ん...そうかも 」

そう曖昧に返せば、リョウは不安そうな顔をした。

「 お前、本当に大丈夫かよ...、今月コンクールあるんだろ? 」

そういえば、そうだっけ。

なんて、呆けた顔をする。

「 まさか、熱がでた勢いで記憶もやられたか? 」

...失敬な。

「 それはないよ。俺をどれだけバカだと思ってんの 」

「 だぁよぉなー 」

俺のツッコミ(?)に安心したのか、リョウの頬が緩む。

「 ていうか、隣、日向居るよ? 」

「 えっ 」

驚いたようすで、日向の方をバッと見る。

そして、やっぱりリョウの頬はピンク色に染まっていて。

俺の心に、また罪悪感が募る。

さっきよりも、倍に。




___________________________________________...ごめん、リョウ。







俺は、その人と__________________________________...キスを、してしまったんだ。







____________________リョウの、"好きな人"と。


1年前 No.10

無麦月/炎乃歌 @komugi51 ★PSVita=F0Z4Wh7ZCX




「 ねぇねぇ、二人とも今週の日曜、時間ある? 」

帰り道、俺の車の中で日向が唐突に言った。



何故車なのかと言うと、昨日、

夜まで練習していた俺を、教授が家まで送ってくれたのが大きな理由だ。

夜ということもあって、少し...というか大分眠かった俺は、

帰りながらうとうとしていた。

教授もそれが分かったようで、うとうとしながら運転するのは危ないということで

昨日、俺の車を学校の駐車場に置いたまま、家に送ってもらい、

そして今日の朝

徒歩できた、というわけだ。


「 今週の?うーん... 」

考えながら、バックミラー越しに日向とリョウの様子を伺う。

「 今週なら、俺は大丈夫だよ 」

リョウが俺の方をチラッと見て言った。

...なんだよ。一緒に行けってか。

全く、しょうがないなぁ...

俺は一つため息をつき、日向に言った。

「 俺も多分大丈夫だよ 」

多少棒読みになった気がするが気にしない。

「 そう?それならさ、三人でクレープ屋さん行こうよ! 」

最近新しいのできたって!!と

日向が目をキラキラさせながら言った。

クレープか...最近食べてないかも。

そういえば、リョウ甘党だっけ。

「 クレープ屋さん!?ぜってー行く!! 」

そう言ったリョウの目も、日向と同じくキラキラしていた。

二人して目をキラキラしている姿は、まるで子犬みたいだ。

思わず苦笑いを溢す。

あ、そういえば...

「 日向、食欲ないのに大丈夫なの? 」

そう言った俺に、日向は、ニッコリ笑って、

「 うん、なんか最近は大丈夫みたい 」

と言った。

ふうん...と適当に返して、今日の出来事を思い出す。



今日初めて『感染病』を知った。

そして、リョウが日向に想いを寄せていることも。

でも、それとは逆に、


日向が考えていることが、分からない。

君は一体、何を企んでる...?

そう思って日向の方をバックミラー越しにチラッと見ると、

運悪く目が合ってしまった。

俺は先に目をそらし、前を見る。






気のせい..........?

日向の目が、ほんの一瞬だけ、









赤く、見えたのは。

1年前 No.11

無麦月/炎乃歌 @komugi51 ★PSVita=F0Z4Wh7ZCX

※最後、ショッキングな場面があります。苦手な方はご注意を。





二人をそれぞれの家に送り届けた俺は、

ずっと頭の中を悶々とさせていた。


クレープ屋に行くとき、もし日向が『感染者』だとして、

リョウはどうなる?

......分からない

そもそも『感染者』が起こす行動が分からない。

なんとなく、今までナビにしていたのをテレビに変える。

すると、番組では、『最近の世の中×不思議特集!!』というものをやっていた。

どうせ、嘘臭い映像ばっかりだろと思った俺は、

番組を変えようと画面に手を伸ばした。

でもその時、俺の手が止まった。

何故なら、画面に大きく、『感染病』という言葉が映っていたからだ。

俺は思わず耳を澄ませた。

すると、丁度映像が流れ出した。




、。*†††††*◆*†††††*◆*†††††*。、

※分かりやすく『』を変えてます。※



『 なぁ、今からさ、飲み行こうぜ 』

“ はぁ?お前マジでいってんの? ”

「 何、いい場所知ってるのか? 」

『 ああ。俺についてくれば分かるって 』

“ ホントかぁ〜? ”

「 まぁまぁ、行ってみようぜ 」




“ なぁ〜、まだ着かねえのか? ”

「 確かに少し長いんじゃ?

  街からも離れてきたし... 」

『 心配すんなって!もう少しだから 』

「 ............ 」

“ ............ ”



『 さ、着いたぜ! 』

“ え...何もないけど... ”

「 ただの空き地だろ、ここ... 」

『 まぁまぁ、少し話を聞いてくれないか? 』

二人「 “ ............ ” 」

『 俺さ、旅行行ったじゃん? 』

『 その時さ、その行った街が荒れてたんだよね。 』

『 ガイドさんに「 血だけは触るな 」って言われてたんだけど、

  ついうっかり、触っちゃったんだ 』

『 そしたら、そこらじゅうの人達が、なんか美味しそうに見えたんだよ 』

「 お前、もしかして... 」

“ 『感染者』なのか...? ”

『 なんだ、知ってたんだ。 』

「 それじゃあ、ここに連れてきた理由は... 」

『 そう。お前等を喰う為。 』



バキッメキメキグチュッ...

「 あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”... 」


、。*†††††*◆*†††††*◆*†††††*。、






1年前 No.12

無麦月/炎乃歌 @komugi51 ★PSVita=F0Z4Wh7ZCX





「 な......んだ、これ、 」

余りに衝撃的な音声に思わず声が掠れる。

心臓が早鐘のように脈打つ。

今のが、『感染者』が起こす行動...?

一瞬、ついさっき見た、日向のあの赤い眼が頭を過る。

...そんなはずない。

食堂で、日向が普通に食事をしていたのを、俺は確かに見た。

とにかく、一旦落ち着かないと...。

深呼吸をすると、徐々に頭の中が冷静になってくる。





それでも、





___________________早鐘のように嫌な音を鳴らす心臓は、いっこうにおさまらなかった。

1年前 No.13

無麦月/炎乃歌 @komugi51 ★PSVita=F0Z4Wh7ZCX

お久しぶりです。
いつの間に100回アクセスに笑
有り難う御座いますm(__)m







急いで家に帰った俺は、ノートパソコンの電源をつけた。

パスワードを入れるのももどかしく、それほどに『感染者』について早く調べたかった。

「 感染者 症状 」

と打ち、検索する。

すると、沢山のサイトが『感染者』について調べていた。

適当に一番上のサイトを開き、文字に目を通す。

そして、ある文章を読んで俺の頭は再び真っ白になった。




「 感染の原因は、感染者の血を浴びたり、直接体内に入れたりなど、です。

  そして、感染する直前、意識がとぶそうです。

  意識がない間、体に入ってきた感染病で汚染された血液が、

  体内にある健全な人間の血液を汚染し、体内の血液を完全に感染させます。

  そして、内臓の隅々まで行き渡り、感染者になる、ということです。 」

...もし、本当にもし日向が『感染者』だったとして。

楽器準備室で、倒れる前に感じた、あの血の味は...............




___________________________汚染された血液?



...いや、これは仮説だ。もし、日向が『感染者』だったとしたら、だ。

まだ文章に続きがあるようで、マウスを動かす。



「 感染者になると、普通の食事が困難になります。

  なかには、感染者とバレないように、人間の食事をし、

  お手洗いなどで嘔吐する感染者もいるようですが、

  大抵の感染者は、人間の食事をせず、まるでゾンビのように

  人を襲い、赤い眼をして人肉を喰らいます。

  もし、夜中に出かけるときがあれば、

  出来るだけ明るいところを通ることをオススメします。 」



「 .................... 」

知らなかった。感染者は、人間を喰らう人間なんだ。

しかも、人間の食事が困難になる。

でも『感染者』だとバレないように、無理に人間の食事をする。

もしかしたら、俺の近くにも、『感染者』が潜んでいるのかもしれない。




____________この時の俺は、全く気づいていなかった。




身の回りにいる『感染者』が、








_______________________________一人では、ないことに。


11ヶ月前 No.14

無麦月/炎乃歌 @komugi51 ★PSVita=F0Z4Wh7ZCX





__________________あれから、数日。

ついに、日向とリョウと三人で出かける日が来た。

俺は、緑と黄色のチェック柄のワイシャツに、ジーンズのズボン。

至って、ごく普通の格好だ。

いや、別に、クレープ食べにいくだけだし、着飾る必要はないだろう。

まあ、リョウは別だけど。



目的地に着くと、既に二人は俺のことを待っていた。

楽しそうに会話をしている。

このまま、俺帰ろうかな...と思っていると、

日向が俺に気付き、手を振ってきた。

今日も若干顔色が良くないように見える。

大丈夫なのか...?

そう思いながら手を振りかえす。

段々距離が近くなり、挨拶を交わす。

「 リョウ、日向。おはよう。 」

「 ん、はよー梭駆 」

「 梭駆君、おはよう! 」

リョウと日向の顔を交互に見る。

どう見ても、お似合いだよなぁ...

そう思いながら、クレープ屋へ足を進めた。






...そういえば、クレープ食べれるっけ俺?




11ヶ月前 No.15

無麦月/炎乃歌 @komugi51 ★PSVita=F0Z4Wh7ZCX






いや、甘いものが苦手な訳じゃないけど、好きな訳でもない。

どちらかといえば、...いや、結構苦手な方だ。

リョウのあの目を見て思わず「大丈夫」って言ったけど、

違う意味で大丈夫だろうか。



チョコレートのあの甘みを思い出すと、

なんとも言えない気分になる。

...とにかく、甘過ぎるものは勘弁だな。



いろいろ考えていると、突然、日向が口を開いた。

「 そういえば、もう一人、来るんだった! 」

...もう、一人?

思わず首を傾げる。

__ちなみに、今は徒歩でクレープ屋に向かっている。__

リョウがすかさず聞く。

「 誰?その子 」

日向は、ニコニコしながら答える。

「 んーとね、女の子でね、 」

「 ほっ 」

...なんか、隣で安心したような感じの声が聞こえたけど、あえて気にしない。

「 凪多 紀羅(なぎた きら)っていう子なんだけど、

  梭駆君と同じ経済学部なの。...梭駆君、聞き覚えある? 」

凪多 紀羅...?うーん...

「 ...どんな感じの子? 」

一応、聞いてみる。

「 えーとね、髪が長くて、さらさらな黒髪で、つり目で、...あとちょっと、抜けてるかな...? 」

うーーー......ん??

凪多...紀羅.................凪多?

「 あっ、爽耶(そうや)先輩の妹? 」

「 そうそう! 」

そういえば、最近、爽耶先輩と会ってないな。

確か先輩、妹のこと溺愛してた気がする。

その妹がまさか日向と友達だったとはなぁ...。

「 それで、その“紀羅”って子はどこにいるの? 」

リョウが話に入る。確かに。どこにいるんだろ。

「 紀羅ちゃんなら、クレープ屋さんで待ってると思うよ! 」

その子を思い出したのか、日向はふふっと笑った。

「 じゃあ、待たせてるんだから、早く行かないとね 」





そう言って、少しだけ、歩く足を速めた。



10ヶ月前 No.16

炎乃歌/無麦月 @komugi51 ★PSVita=F0Z4Wh7ZCX



___目的地に着くと、既に店は混雑状態だった。

これ入れるの何分...いや、何時間後だろう...。

そう思うとげんなりする。

はぁぁぁ...と長い溜め息を吐くと、

それに気づいたのか、リョウが

「 そういや梭駆、お前甘いの平気になったのか? 」

と、ついさっき思い出したように言った。

そんなリョウをジト目で見ながら、

「 そんなわけないだろ。多分、無理だよ 」

と吐き捨てるように言う。

するとリョウは、俺が来た理由が自分にあることを思い出したのか、

申し訳なさそうに眉を下げて、

「 今度、ラーメン奢るからさ 」

と言った。

.............................。

「 今回だけだから 」

別に食べたいからじゃない。絶対に違う。

「 いざとなったら俺が食べてやるから 」

「 んー、頼むわー 」

会話が終わると同時に、

さっきまでどこかに行ってた日向が、

誰か...長い黒髪の人を連れてやって来た。

「 連れてきた〜、この子が、さっき話した

  “凪多 紀羅”ちゃん!! 」

そう言って、日向が黒髪の人の肩に手を置く。




...これが、爽耶先輩の、妹。

顔は結構似てるけど...なんていうか

雰囲気が全然違う...。

爽耶先輩は、誰でも寄ってきそうな感じだけど、

この子は...なんか、よくわからない感じがする。

ミステリアスって言うのか?








俺の、“凪多 紀羅”に対する第一印象は、そんな感じだった。



10ヶ月前 No.17

炎乃歌/無麦月 @komugi51 ★PSVita=F0Z4Wh7ZCX






「 えっ......と、初めまして、梭駆、亜憐さん 」

凪多がおもむろに口を開く。

「 あ、こ、こちらこそ、初めまして.........ん?

  どうして、俺の名前...... 」

思わず声が出る。

それを聞いた凪多は、不思議そうに首を傾げて、

「 どうしてって......この前、ピアノのコンクールで最優秀賞を獲ってませんでしたか? 」

あ、そういうこと......

一人で納得して、うんうんと頷いていると、

凪多が、手を差し出して、

「 ...よろしく、 」

と言った。

条件反射で、俺も凪多の手を握り、

「 よ、よろしく......? 」

すると、何を思ったのか、日向が

「 ...っはやく行こっ! 」

と言って俺と凪多を引き剥がした。(?)

「 ??...そ、そうだな... 」

日向と凪多から離れ、リョウに近寄る。

俺に気付いたリョウは、なんだか複雑な表情をしていた。

「 ...リョウ、どうした...? 」

聞くと、リョウは(無理矢理、だろうか)笑顔を作り、言った。







10ヶ月前 No.18
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