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〜私の運命〜

 ( リレー・合作小説 投稿城 )
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にゃん? ★ERJ9CcKug1_XaU

ルールを書きます☆彡

1 飛び込みなし(募集掲示板で、一緒に設定を考えた人はいいよ)
2 荒らしなし
3 交互に書く(同じ人が2回つづけてて書いたらいけないということだよ)

ルールを守ってがんばりましょう!

   〜私の運命〜

第1幕 アンシュリーという名の少女

「いらっしゃい、いらっしゃーい。今日は特別全品半額だよ〜」
ここは、魔法界。私の心は躍っている。今日は私にとってとっても大切な日だ。今日は、私の誕生日。今日でなんと私は17になるの!アンシュリーは魔法界のおおどうりをロングの髪をなびかせながら走ってゆく。

5年前 No.0
メモ2012/03/02 20:23 : 愛奈★NGpjI73Fq6_XaU

主人公


名前 アンシュリー・パール

切替: メイン記事(108) サブ記事 (4) ページ: 1 2


 
 
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愛奈 ★NGpjI73Fq6_XaU

「ダウンジング・・・効き目がないみたい・・・。きっと魔力がまだ強い範囲にいるんだわ。魔力が強いところで襲われたら、少しの武器と魔力で戦うのみ!」
立ち上がるリズ。アンシュリーは不安げに彼女を見上げる。リズはこんなことを言っているのだが、本当は不安でたまらないのだろう。「自分は魔力があり、みんなに迷惑をかけてしまった」と思っているから、それの恩返しに、私たちをがんばってひぱって行こうと努力しているのだ。そう思うと、胸がキューっと締め付けられる。
「歩こう!ここからは、歩くのみ!」
アンシュリーは、元気に立ち上がる。
「そうだね。ジョージの事で、うじうじしていたらたら、時間がもったいない。ジョージもきっと、私たちのことを心配している」
フリーダの言葉に、私は心でささやいた。「ジョージが生きていればだけどね・・・」と。
「リズ、荷物持つよ。かして」
アンシュリーも、リズにやってあげられることがないかと考えた末、荷物を持ってあげることにした。旅の荷物は重く、かなり腰が痛くなる。リズは、微笑んだ。
「いいよ。私がんばるから。ただでさい、アンシュリーたちに迷惑かけておいて、もっと迷惑かけるのは、私には耐えられませんわ」
リズのきれいな目が、あおくひかった。泣いているんだ。アンシュリーは、「大丈夫?どうしたの?」と聞こうとしたが、やめた。答えが分かっていたからだ。リズは、私たちに迷惑をかけたと思い、今一生懸命、頑張ってくれている。
 それから、1時間が経過した。霧の向こうに町が見えてきた。
「リズ、フリーダ、町がある。休んでいく?きっとおいしいごはん、あると思うよ!」
リズたちは「ごはん」という言葉に反応した。ほとんど何も食べず飲まず、ここまで歩いてきたのだ。
「町で、休もう!ジョージの情報も入るかもしれないし」
フリーダはかけだした。リズ、アンシュリーも後に続く。町が次第に大きくなってくる。そして、近くだできた。大きな門が立っている。門の中は霧がかかって中が見えない。
「少し・・・怖いね」
アンシュリーは、言った。本当はこわさは少しどころではなかったのだが。
「さっき、遠くから見たときは、町が見えたのに・・・なんでだろう」
リズが首をかしげる。
「遠くからだったから、町全体・・・この門の奥が見渡せたんじゃない?」
アンシュリーはこたえたが、本当のことは謎だった。でも、いまできることは進みのみ。
「いくよ!」
アンシュリーは、霧に足を踏み込む。リズたちも続く。霧の中は何も見えない。まるで押入れに入った時のようだ。後ろから潰えくるフリーダとリズの足音がかすかに聞こえるだけ。ほかは、何もない。音も、景色も、においもない。アンシュリーは不思議な感覚にとらわれていた。
「あ〜!」
試しに声を出してみる。声は霧に吸い込まれていくかのように、すぐに消えた。だが、声は出せるということだ。霧の中は、思ったより長かった。霧は、少し薄くなったが、まだ前が見えにくい。目がかすんでいるような感じがして、何度も目をこすった。
「リズ、フリーダ、聞こえる?聞こえたら返事をちょうだい!」
アンシュリーは叫んだ。だが、返事は来なかった。声をきりが、すいこんでしまったのか・・・・・・?いや、リズたちは、私を置いて逃げてしまったか?それとも・・・・・・怪物に食べられてしまったとか!アンシュリーの頭の中を、恐ろしい考えが取り巻いた。そのとき、私ははっとした。目の前のきりが、すべてなくなり、視界がはっきりしてきた。ここは・・・・・・、ふつうの、デパートなどがある、人間界の町に似たところだ。だが、不思議なことに人が一人も歩いていない。こんなに大きい街なのに、人がいないのは不自然だ。お店の光る看板に、道端で、野菜をうる商人の、セット。アンシュリーはまたあたりを見回す。私の目に、ある人物が目に入った。
「ジョージ!」
アンシュリーはかけより、抱きつく。ジョージはアンシュリーに気がつき、目を輝かせる。
「アンシュリー、なんでこんなところに!」
「ここは・・・・・・どこ!」
アンシュリーはすぐにジョージに、たずねる。
「ここは、トーラだ。デインの町。ここに人がいないのは、リズが来るから」
女児はわたしが言いたいことをさっし、説明してくれた。
「ここに来る途中、霧の門があっただろ。あの霧の門は、心が清いものしか抜けられないんだ。アンシュリーは抜けられたんだな。よかった。フリーダとリズは・・・・・・?」
ジョージはまさかと思い、顔を青くした。
「いないの・・・・・・。門をくぐる途中、はぐれちゃって・・・・・・」
アンシュリーは、胸が張り裂けそうなのを抑えながら必死に言った。
「そうか・・・・・・。とりあえず、俺の部屋へ来い」
「ジョージ、ここに家持ってるの!」
「詳しいことは後でだ!ともかくついてこい!」
アンシュリーは、気乗りしないがジョージについて行った。

ジョージ部屋は、荒れ放題で、歩く場もなかった。
「で・・・・・お話しえくれる?」
アンシュリーは素早く質問する。
「ああ・・・・・・。まあ・・・・・・。衝撃で死ぬなよ、アンシュリー」
ジョージのとばは、冗談顔思ったが、すぐに冗談ではないことに気が付いた。
「おれは・・・・・・トーラはの民なんだ。このへやは、俺が生まれそだった家。だが、トーラは、ルドルフの魔力によって荒らされた。それで、ト―ラは、引っ越したんだ。少し前だが、デインといたところの近にくだ。これがこの街に人がいない、わけ。だが、トーラの人はどんどんと腐って行った。心が腐っていったんだ。ルドルフの魔力に、生まれ故郷を荒らされ、めちゃくちゃにされた。トーラの人は、魔力を持っているすべてのものを恐れ、憎みだしたんだ。だが、おれは・・・・・・魔力を憎む気にはなれなかった。それは・・・・・・自分が魔力を持っていることに気が付いたから・・・・・・」
思い出したのか、ジョージの目に、涙が光った。私は今の状態が理解できず、おろおろしていた。
「ありがとう。ジョージ。わかった」
アンシュリーなぐさめるように言った。
「ジョージ、ここにいるの!」
フリーダの声が、外からした。
「フリーダ、きてたの!よかった・・・・!」
アンシュリーは、フリーダとリズに駆け寄った。
「リズの魔力で、ジョージの魔力の場所を突き止めたんだ」
フリーダは言う。アンシュリーは、リズとフリーダをこうごに見て、わっと泣き出した。ジョージは、違う意味でまだ泣いている。
「ジョージの話、きいた。盗み巍巍みたいだけど、悪く思わないでね」
リズが、疲れきった顔で、出てくる。魔力を使ったから、疲れたのだろう。
「ジョージ、リズ、フリーダ、そして私・・・・・・」
アンシュリーは、みんなの顔を見て、賞がなく微笑んだ。
「旅仲間、終結!まさか、こんなところで会うなんて、思ってもいなかった!聞きたいこと、話したいこと、たくさんあるよね」
フリーダは、涙声で言った。

5年前 No.59

らくだ ★w9X8oui6DU_EP8

「それにしても不気味ね。時が止まってる感じ」
時が止まっている。この町にしっくりくる表現だ。町は塵ひとつ残らず掃除されてあるし、さっき、アンシュリーが見た八百屋の野菜も新鮮そうだったし、街灯も明るい。
なのに、今は私たちしかいない。
「ジョージ、神様は?」

5年前 No.60

愛奈 ★NGpjI73Fq6_XaU

「神様・・・近くにいるよ。でも、遠いんだ」
は?!アンシュリーの頭に、はてなマークが次々と浮かぶ。
「だから、遠くて近いってことよ!」
フリーダは、わかったみたいだ。ジョージがもごもごと口を動かす。
「この町は、ルドルフによって壊された時から、何一つ変わっていない。野菜も腐っていないし、どこかが汚れたわけどもない。ただ一つ変わったことがある。トーラの人が、いなくなったこと」
ジョージは、またほろほろと涙をこぼす。
「ほら、泣かないの、男でしょ!」
フリーダは、ジョージの背中をたたく。
「ところで・・・、あのきりなんだったの?」
真剣に聞いていたリズからの質問だ。
「分からない。俺がここに住んでいた時は、あんなおそろしいしいものなんてなかった。ただひとつわかること・・・それが、あの霧は心が清い物しか抜けられないということ」
しばらく、沈黙が続いた。リズもフリーダもジョージも、とてもむずかしい顔をしている。ここの世界に来て、不思議なことには慣れたけど、さすがに恐怖には、慣れないと思う。
「地図・・・。この地図ではもうすぐ。だけど、ここまで生きていけるかが問題なのよ」
フリーダが、地図の道を指でなぞる。
「今日は、とりあえずやすもう」
ジョージがフリーダの話を無視して続ける。フリーダは赤くなったが、疲れていたのか言いかえさなかった。

5年前 No.61

らくだ ★w9X8oui6DU_EP8

翌朝。日が昇っていくと、いつの間にか街灯の光が消えていた。
アンシュリーは本当にいいのかな、という疑問を浮かべながら近くの八百屋からかっぱらてきた林檎にかぶりつく。フリーダとジョージは気にもせず、リズだけが無人の店のカウンターにお金を置いていった。
「フリーダ。昨日の話の続き、聞かせてくれる?地図ではすぐそばだって言ってたけど、どんな危険が潜んでるの?」

5年前 No.62

愛奈 ★NGpjI73Fq6_XaU

「いろいろな危険。私は何も知らない。恐ろしいことはわかってるけど」
フリーダはそっけなく答える。今はこのことは考えたくないらしい。
「ジョージ、個々のものは、何でも持って行っていいの?」
さっき置いた、お金を見つめながら言う。
「いいぞ。うっている人、いないし。持っていこう。旅の食料として」
私たちはジョージの言葉を合図にして、リュックに食べ物を集めだす。アンシュリーは少し変な気持ちになったが、旅にはこんなことも、ある、と思いがばまんして、リュックに散らばっている金貨や、食料を詰めた。
「もうこのくらいでいいだろう」
5分くらいたった今、ジョージが言う。リズ、フリーダ、アンシュリーは、ジョージのもとに集まる。
「さあ、計画を立てたいところだが、これから先どんな危険があるのかはわからない。はっきりした計画は立てられないが、注意してほしいことはある」
ジョージに代わってフリーダが言う。
「注意してほしいこと1、だまされない 2、カーン隊、ジュノンたいからはできるだけ身を隠す(ルドルフのスパイだから) 3 自分の命は自分で守れって言いたかったんでしょう、ジョージ」
フリーダの目がきらりと光る。だが、ジョージは気にしていないようだった。オトナだなあ・・・。
「フリーダ、ありがとう。では、出発しようか」
「はい!」
私たち3人は声をそろえて行った。
「帰りは霧を通らなくていいルート・・・つまり抜け道がある」
ジョージの説明に、さっそく文句を垂らすフリーダ。
「なんでさいしょから行ってくれなかったの!」
「ジョージさんは、きょうの抜け道に気が付いたのよ。朝のお散歩をしていた時に」
えがおでリズが子こたえる。

5年前 No.63

らくだ ★w9X8oui6DU_EP8

ジョージを先頭に、町のはずれ。半壊した教会へ行きつく。
「ジョージ……こんな所まで散歩しに行ったの?」
割れたステンドグラス。蜘蛛のない蜘蛛の巣が、ビロードのように入口にさがっている。暗くて湿気た空気。いかにも何かが出てきそうな、気味の悪さ。
「残念。蜘蛛はいないのね。可愛いのに」
軽くため息をはくリズの趣味が、アンシュリー達三人ともども、分からない、と心の中で突っ込んだ。
「昔、俺はここで日曜学校に来たり、讃美歌を歌っていたりしたはずなんだ。……おい放せよフリーダ。歩きにくいだろ」
口では悪く言ってはいるが、幽霊嫌いの彼女の意外な弱点を面白がっているような顔だ。
アンシュリーは笑いをこらえて、蜘蛛の巣をよけ。リズは微笑ましそうな表情で、ジョージにしがみつくフリーダを見つめて巣を突っ切る。
「ジョージ。はずなんだって、どういう意味?」
アンシュリーは青年の発言に、引っかかりを覚えて尋ねる。
「俺の持病だ。丸一年とか、半月。期間はバラバラだが、記憶がなくなるんだ。正気に返った時に周りの奴に色々聞くんだが……」
ジョージは話を止めて棺桶の傍らにひざまずく。
まさかとはとは思ったが、これが現実だ。なんと棺桶を開けようとしている!
フリーダは危うく気を失いかけた。が、
「ほら、これが隠し通路だ」
蓋を開けてみると、中は地下へ続く階段が、暗がりの中にみえた。

5年前 No.64

愛奈 ★NGpjI73Fq6_XaU

「かなり・・・不気味だけど・・・。いや、さっきのあの、霧の中を通るよりよりはましだね」
「ましだ」
アンシュリーの言葉にジョージもうなずく。アンシュリーはリズとフリーダにも目線で合図を送る。2人とも、この抜け道を通っていくことに賛成のようだ。だが、喜んでいるものは誰ひとりいなかった。
「あっ・・・!!!」
アンシュリーの声が、暗い穴の中に、こだます。ジョージが、たいまつをともした。
「ジョージ、先にいって」
アンシュリーは、きりっとした口調で言う。ジョージは無言でうなずくと、アンシュリーを追い越し、先頭に立った。この時ばかりは、ジョージの大きな背中も、頼りなく見えてしまった。
無言のまま、5分くらい歩きつづけた。この通路は終わる様子もない。
「敵にはめられたとか?!」
フリーダの声が不気味にこだます。彼女も同じことを考えていたらしい。
「ありえるわ・・・」
リズが答える。アンシュリーは声も出なかった。いま私にできることは、ひたすら前に進むことだけった。
「なにこれ!」
フリーダの叫び声で、私は我に返った。見ると、穴の中にネズミがたくさんいる。
「気持ち悪い!」
アンシュリーも小声で叫ぶ。
「きをつけろ。きっと・・・ルドルフの、手下だ。こんなところにネズミがいるのもおかしい。ここは食料がないし。くそっ、きっとどこかで、ルドルフの手下に、見つかって、先回りされたんだ!」
恐ろしく青い顔したジョージが言う。
「しっぱい・・・」
リズも、声にならない声を上げる。

5年前 No.65

らくだ ★w9X8oui6DU_EP8

ネズミが攻めよってくる。ジョージが手のひらから抜刀した。そこまでは、いつも通りだ。
しかし、無色透明だったはずの刀身に、何かが映る。それは幼いころのジョージが、森の中へ入っていく姿だった。
剣は光り輝きながらも、決して眩しくない。日が暮れ、森の中に祠を見つけ、何かを話しかける幼きジョージの姿が克明に映る。
『トーラの清き魂の一滴よ!』
意識のないジョージの声に、瑞々しい女性の声が重なる。
これがきっと神様だ。アンシュリーは思う。だって、こんな神聖な気配、これ以上ないもの──。
『約束の地へ来い』
ネズミは光に駆逐され、精巧な人形へと変わった。
『さすれば我が力、アンシュリーの力の一つを解放せん』
剣が消滅すると、ジョージがふらりとよろけた。荒い息をついた彼の口に、すかさずリズが水筒をあてがった。
「ジョージ」
小さな声で誰かが、彼を呼んだ。アンシュリーの知らない声だ。もう一度、耳を澄ます。
「ジョージ」
やっぱり聞こえる!
「この人形じゃないかしら」
幾多の人形の中から、リズが麦わら帽子をかぶった人形を拾い上げる。
フリーダは恐怖のあまり、恐慌寸前だ。
ジョージは目を見張る。
「おふくろ!?」

5年前 No.66

愛奈 ★NGpjI73Fq6_XaU

「お・・・ふくろ!」
アンシュリーは、目が点になった。
「なぜここにいるんだ!」
ここは、食料もないし、ルドルフたちの領域だ。と、ジョージは言いたかったのだろう。ジョージのお母さんは、消えそうな絵みを浮かべた。
「おかあさん、実は、もう死んでいるの。誰に殺されたかは・・・わかるよね。あんたに伝えたいことがあってきた。・・・・・・・なかまを・・・たい・・・・せつに・・・・・・・・・・・」
ここで声が切れた。アンシュリーは、ジョージのお母さんの声に続ける。
「するのよ」
ジョージは、泣いている。リズは、おろおろしている。フリーダは・・・・・・!
「フリーダ!」
奥をみると、さっきのねずみたちが、フリーダにかみついたりひかっいたりしながら、あなおの奥に運んでいっている。アンシュリーは、ネズミをかき分けながら、フリーダのほうへ、かけより、フリーダの腕をつかむ。
「があ・・・!アンシュリー・・・助けて・・・!」
もがくフリーダの手を、思いっきり引っ張る。
「いたっ」
アンシュリーの手に、汗がにじみ出た。気が付けばリズも、私の手の上から、フリーダをひぱっている。リズが来たことに、きづかなかった。ジョージは・・・まだ、私たちのことに気が付いていない。だが、私はジョージを責められない。お母さんが、死んだことを知り、懐かしい声を聴く・・・。私もこの状況だったらいま、あっていることなど気にも止まらないだろう。
「フリーダ。フリーダ、、、フリーダ!!」
リズが叫んでいる。私は、言う。
「叫ばないで、リズ。体力を消耗するだけだわ」
フリーダの服は、ほとんどネズミにかみちぎられている。肉を噛み千切られるまで、時間の問題だ。
「わたし・・・もうだめ・・・。てが・・・いたいの・・・」
フリーダの手のちからが・・・・さあっと・・・緩んでいく。アンシュリーは、真っ青になった。
「どけ!!」
ジョージが、アンシュリーたちに気が付いて、助けに来てくれた。だが、アンシュリーは焦っていて、いわれたことに気づかなかった。と突然、アンシュリーは震え上がった。なんと、アンシュリーの体にも、ネズミがかみついてきたのだ。

5年前 No.67

らくだ ★w9X8oui6DU_EP8

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5年前 No.68

愛奈 ★NGpjI73Fq6_XaU

「ネズミ・・・たおしたの、リズでしょ・・・」
うっすら微笑むアンシュリー。
「そうです。でも、魔力が漏れていないかしんぱい」
リズは下を向く。
「ばかっ、リズ。さっきは、私たちを助けるほうが大切だったでしょ!魔力が漏れること・・・なんか、心配していられない!」
フリーダはきつく言う。アンシュリーは、目線でフリーダに注意する。フリーダは、「うっ」と、私にいかえそうとしたが、やめた。ジョージは、真っ赤になっていた。
「いこう。すすむのみだ。ここ、真っ暗だ」
アンシュリーも今、気が付いた。アンシュリーたちはネズミを退治しただけで、この穴をぬけたわけではない。
「でも・・・もうちょっと休まない?」
リズが顔をピンクにしてすねる。こんな顔のリズはなかなか見られない。アンシュリーは、思わずリズにキュンとしてしまった。ジョージも、うっ、と来たらしく、休むことに賛成した。
「これ、早いけど、食べる?」
アンシュリーが、リュックから、さっき集めた食料を出す。さっきのことだけど、ものすごく時間がったっているような感じがした。フリーダたちは、返事はせずに、食料・・・パンをがつがつ食べたした。お母さんが見ていたら、必ず、注意するような食べ方だ。

5年前 No.69

らくだ ★w9X8oui6DU_EP8

パンを食べ終えると、デザートのドライフルーツに手を伸ばす。本当はもっと食べたかったのだが、長い旅になりそうなので、用心した。
未練の残る表情で食料をしまった時、微かな物音に気づく。
「何の音?上から近づいてくる……」
4人は視線を交わし、下へと駆け下りる。
だが、足音より背後の謎の音の方が速い。
「こっちだ!」
ジョージが柱の陰に、3人を連れ込んだ。
間もなく巨大な丸い岩の塊が、目の前を過ぎて行った。

5年前 No.70

愛奈 ★NGpjI73Fq6_XaU

「ここに・・・岩が転がってくるのは明らかにおかしい・・・きっと、ルドルフたちの手下の仕業だろう」
ジョージは真剣な目で言う。
「このあな・・・速くぬけよう・・・よ・・・。こわっくなってきた」
フリーダがおびえている。
「怖いのは当たり前よ」
アンシュリーは冷たく言いかえす。
「リズ、アンシュリー、フリーダ、準備はいいか!今から走ってこの穴を抜ける。ついてこい!」
ジョージは叫ぶと猛スピードで走りだした。アンシュリーとリズハはぐれないよう、魔力を使って走った。頭が真っ白になる。今何をしているのかもわからない。
「・・・・・!」
ただただ、顔に風を受けながら、進むだけ・・・。この先には何があるんだろう。天国か?それとも地獄?
アンシュリーは自分に問いかけた。

5年前 No.71

らくだ ★w9X8oui6DU_EP8

答えは間もなく明らかになった。
地底湖だ。ちなみにアンシュリーは泳げない。
向こう側に古井戸として利用されていたことが窺える、朽ちた桶にくくられたロープが辛うじて見えた。
あれを登れば地上に出られるかもしれない。
「まぁ、どうしましょう。わたし泳げないのよ」
リズもアンシュリーと同じようだ。
「アンシュリーもか?じゃ、力を抜いてそれぞれ俺とフリーダに腕を回せ。間違っても首を絞めるなよ」

5年前 No.72

愛奈 ★7oaCtxFCeK_XaU

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5年前 No.73

らくだ ★w9X8oui6DU_EP8

身の危険を感じると、生き物はいつも以上の力を出すという。アンシュリーもそうだ。
急に息が楽になった。アンシュリーは目を瞠る。自分の体が魔力で光っているのは、何度か経験したことだ。
ただ、あり得ない光景に度肝を抜かれる。
なんと地下水が向こう岸まで左右に割れていた。アンシュリー達はその真ん中の、水のないところに立っている。海草も、あの嫌な臭いに濡れた体も乾いていた。
アンシュリーはジョージから手を離す。

5年前 No.74

愛奈 ★7oaCtxFCeK_XaU

「・・・・・・・・・・・・・」
アンシュリーは意識していないのだが、声が勝手に口から出てくる。もう、いきも、くるしくない。
「・・・・・・・・・・・・・」
ジョージも、私のほうを見ている。かれも、息が楽になったらしい。だが、フリーダとリズの息が心配だった。いや、リズが魔力を使えるから大丈夫か?アンシュリーはまた、呪文に集中した。集中力が切れたら、待ち受けているのは、水死だ。
「・・・・・・・・・・・・・!」
呪文が終わった。あたりは水が引いていて・・・・・・・。

5年前 No.75

らくだ ★w9X8oui6DU_EP8

次の瞬間に水が蒸発した。高温の蒸気は、発動した呪文通りにアンシュリー達をよけていく。
「──なんか、アンシュリーの魔力、強くなってきてない?」
状況の激変に、最初に我に返ったフリーダは、気が抜けた感じで声をもらした。
「だな。第一の神の近づいたのかもしれないな」
アンシュリー達は、古井戸のつるされたロープのもとへ集まった。
「登っている途中で切れたりしないかしら、このロープ」
リズがおっとりとした調子で口にする。

5年前 No.76

愛奈 ★7oaCtxFCeK_XaU

第1の神―アンシュリーのアタマでこだました声。
「私も、魔力が強くなっているのを感じた。じゃなきゃ、あんなパニックになっているとき、魔力なんて使えないもん」
この声は、どこかが震えていた。リズは、遠くを眺めている。
「ながいねえ・・・」
そういうリズは、まるで別人のように大人だった。アンシュリーは、ロープにつかまる。
「3、2、1いくよ!いい?」
元気よく、アンシュリーが言う。ジョージはうなずくと、アンシュリーをロープにつかまらせる。リズは、「ロープが切れたらどうしよう」ということしか頭にないらしく、青くなっていた。
「リズ、おいていかれるわよ。もし何かがあっても、あんたは魔力があるじゃない」
フリーダは、リズを見ずに言う。リズは、少し震えると、ロープを握った。アンシュリーはどんどん進んで行っている。

5年前 No.77

らくだ ★w9X8oui6DU_EP8

「そういえば、東方出身の旅芸人から蜘蛛の糸っていう話を聞いたな」
ジョージがアンシュリーの後から登る。
「ああ、えーと確かジゴクに堕ちた罪人が、ゴクラクから垂らされた蜘蛛の……」
「フリーダ!やめて。よけいに恐くなってきたわ」
ジョージもフリーダもリズも知っている話らしい。アンシュリーがその話に興味を持つと、ジョージはいきなりアンシュリーに謝った。
「何?」
「いや、その……かわった趣味だなって思って。その肉まん」
アンシュリーは話に出た罪人そのもののように、ジョージを蹴り落とすのを、続くフリーダとリズの存在に思いったって踏みとどまる。
アンシュリーのパンツは肉まん柄なのだ。

5年前 No.78

愛奈 ★7oaCtxFCeK_XaU

「いや・・・そのお・・・」
真っ赤になるアンシュリー。にやりと笑うジョージ。アンシュリーはこれ以上ジョージに突っ込まれる前に、先に上がっていった。
「アンシュリー・・・ははは・・・」
ジョージの笑う声がした。リズの声も・・・。
「まあ、アンシュリーらしくていいんじゃないの?」
ああ、もうこれ以上ききたくないわ。アンシュリーは上るスピードを速めた。

5年前 No.79

らくだ ★w9X8oui6DU_EP8

笑いが治まる頃、なんとか全員地上に出れた。
「ここ、何処?」
木漏れ日に照らされた場所。森の中には朽ち果てた建物が、散在している。
その一つに、ジョージは目を輝かせて駆け寄った。
「懐かしいな。俺の秘密基地だ」
アンシュリー達が近づくと、彼は小さな箱を三人に差し出した。
「ほら。一つずつお前らにやるよ」
歓声が上がった。箱の中には瑠璃、琥珀、綺麗なビー玉、光り輝く物が詰まっている。
「これ、どうやって集めたの?」
アンシュリーが尋ねると、ジョージは幸せそうな顔で言った。
「祠の神様がくれたんだ。ここはノーべの森で、近くの祠に第一の神様がいる」

5年前 No.80

愛奈 ★7oaCtxFCeK_XaU

「そう・・・」
言いかけた時、君の悪い笑い声がした。
「おねーちゃん。みみ悪い?ぼく、つけてきてたのに、気づかなかったぁ?」
デイン!デインは目を光らせる。アンシュリーたち4人は震え上がった。
「・・・やられたな」
ジョージは静か言うと、短刀の束に手をかける。アンシュリーたちも手をかける。
「ばかあ・・・。僕は、死なないんだよ?剣くらいじゃ」

5年前 No.81

らくだ ★w9X8oui6DU_EP8

「剣くらいじゃってことは、それ以外でなら死ぬこともあるってことだよな」
ジョージは不敵に笑い、フリーダと共に突進する。アンシュリーを捨て身で護る気だ。二人はリズとアンシュリーの魔力に少ない勝算を賭けていた。
デインはフリーダの足払いを自然によけ、逆に彼女を蹴り飛ばす。唇の端を切った少女は、勢いに任せて地を転がりざま、数本の短刀を投げつける。わずかな時間差。角度を変えて。
その頃にはジョージの短刀が、デインの首筋へ迫りくる。
どちらかを避ければ、確実にもう片方の攻撃をくらう。……はずだった。
短刀は刺さらなかった。デインに纏う強風が、それを拒んだのだ。

5年前 No.82

愛奈 ★7oaCtxFCeK_XaU

「あっ・・・」
3人が同時に叫ぶ。その時、デインがばたりと倒れた。倒れたデインの体は、光っていた。光が強くなり・・・。アンシュリーは前が見えなくなった。フリーダが何か言っている。ものすごい音とともに、光がやんだ。アンシュリーはゆっくりと目を開ける。目の前には、ととのった顔立ちの男の人だいる。
「え・・・!」
「私が神だ。れいを言う。さがしてくれてありがとう」
彼はうっすら微笑んだ。アンシュリーもつられてひきつった絵もを浮かべる。その時はっとした。
「あなた・・・」
アンシュリーは男を上から下までじろりと見る。
「本当に、神様?」
デインが化けている可能性もある。だが、彼は何も言わず、アンシュリーを見つめる。その時、アンシュリーの体に何かが入ってきた。・・・神の魔力だ・・・。
「あなたを、神様と認める・・・」
これを言ったのは私、魔力だ。だが、アンシュリーの口から出た言葉である。あんしゅりーはほっとした。魔力は偽物化本物か、すぐに見分けられる。
「おしえて。なぜこうなったのか教えてくださいな」
リズが、子供をあやすように言う。彼は話し始めた。
彼の名は、第1の神。私たちのような名はない。数1000億歳。ルドルフに魔力でデインの姿に変えられた。心は、ルドヴィク。ルドヴィクは、自分の肉体以外にも意識を持つことができるらしい・・・。なんと恐ろしい怪物なんだろう、アンシュリーは身震いした。フリーダとリズ、ジョージは黙って聞いている。

5年前 No.83

らくだ ★w9X8oui6DU_EP8

「アンシュリーよ。私の名を当ててほしい。トーラの彼さえ私を忘れかけている。だが、二人でなら可能のはずだ」
何故そんなことを?
(神様はきっと寂しいんだ。だからジョージを)
「待っていた」
アンシュリーの思考を先回りする形で、神は希薄な声で続けた。
「私への信仰が少なかったからこそ、彼以外の住民は死に絶えた。私は彼から記憶を供物として受け取り、代わりに加護を与えている。その一つが、剣だ」
神の声はテノールからアルト、女性から男性へところころと美声が変わる。光で色が変わる、オパールのようだ。
「私の名を忘れられるということは、私の死。それは、トーラの最後の魂、ジョージの魂の死と同じ」
「どうすればいい……!」
ジョージの焦りが、アンシュリー達にもうつる。
神はひとこと言った。
口づけを、と。

5年前 No.84

愛奈 ★7oaCtxFCeK_XaU

沈黙が流れる。アンシュリーはまだ体に魔力が漂っているのを感じた。魔力のこえだ・・・。
「あいつは神だ・・・。だが注意しろ・・・。今は恋愛なんて気にしている状況じゃなかろう・・・。さあ、彼を飲み込め・・・」
「飲み込む?どうやって?」
アンシュリーは心で魔力に話しかける。
「どうやってか・・・。方法はない・・・。意識を神と合わせるのだ・・・」
ひどく冷たい声で魔力が答える。アンシュリーが、「そんなことできるわけないで・・・し」といいかけた次の瞬間、私の中で魔力が爆発した。いたいっ。アンシュリーは座っていたのだが、ばたりとたおれた。
何も聞こえない・・・。ここはどこだろう?うるさいほど静かで、とっても暑くて寒い。不思議な環境の中、アンシュリーは考えた。ここは、魔力の中。さっきの爆発とともに、魔力のチリの中に入っていまったんだわ。なぜかわかった。魔力がアンシュリーの意識を支配しているんだ・・・・・・。それもなんとなくわかった。気が付けばあたり一面真っ白。まるで雲の上にいるかのよう。アンシュリーは起き上がる。その先に、白い光が見えた。光りはアンシュリーに話しかける。
「やっと故郷になえれたね。おかえり、アンシュリー」
光りは飛びながらやさしい声で言う。その声は何となく、懐かしかった。そっか・・・。私は魔力でできているんだ。だから、ここが故郷なんだね。ぼんやりと考えた。
「アンシュリー、リズ、フリーダ。みんなここに来れるわ。魔力を持っているから。。。・・・」
消え入りそうな声で話す光の玉。フリーダにも魔力があったんだね。だが、もう驚かなかった。なぜかはわかるよね?!
「なまえは?」
アンシュリーが光の玉を見ずに話しかける。
「ない。私は魔力。ただの魔力だ。アンシュリーの母である。この説明で分かってくれたかな?」
本当にお母さんみたい・・・。アンシュリーは、この懐かしい気持ちを抑えていった。
「もとの世界に戻りたい!!」
「もとの世界とは?」
「さっきいたところ」
「戻っているよ。ここはアンシュリーの意識があるだけ。肉体は、魔法界の中の魔法界、ローデンにある」
魔法界の中の魔法界。「ローデン」って言うんだね。それにしても・・・だね。何もない。いや、ごちゃごちゃしすぎていてうるさい。ここはアンシュリーの故郷。でも、一体アンシュリーってなんなんだろう?手?足?祖それともほかの部分?変なの・・・。
「アンシュリーは、の祖すべてのものの集まりのことよ」
魔力の光は言う。アンシュリーの心を読んだんだ。もう、帰らないといけない。アンシュリーは変える方法を魔力に聞く。

5年前 No.85

らくだ ★w9X8oui6DU_EP8

「自分の瞳を覗き込めばいい」
魔力は優しく包み込むように答えてくれたが、アンシュリーは釈然としない。
(どうやって?)
疑問を声にする前に、アンシュリーの顔が黒い瞳に映っていた。ローデンの、アンシュリー自身の瞳に、呑みこまれる。

5年前 No.86

愛奈 ★7oaCtxFCeK_XaU

気が付けば、さっきの森の中にいた。特に痛いところもかゆいところもない。体で変わったことろはないようだ。リズ、ジョージ、フリーダがいる。アンシュリーは体を起こす。
「おーい、みんな、第2の神様を探しに出発しよーよ!!」
「うわっ、いつも元気なのに、魔力が増えたせいで、元気が2倍になっている・・・」
ジョージの声が聞こえた。リズとフリーダはしたくを始めた。ジョージはめんどくさそうに立ちあがり、文句をたらしながら、したくを始める。

5年前 No.87

らくだ ★w9X8oui6DU_EP8

「お!アンシュリー。やっと起きたのか。このまま意識が戻らないんじゃないかと、心配してたんだぞ!魔力のあるお前だったから助かったが、普通なら餓死だ。餓死!第二の神に文字通り、神頼みするしかないかと肝を冷やしていたところだ」
口調は乱暴だが、表情は心配でしょうがないという顔だ。
フリーダが抱きつき、リズも涙ぐんでいる。
アンシュリーの心が、温かく満たされていく。声が震えないように。嬉し涙がこぼれないように。そっと言った。
「ありがとう」
少し落ち着いてから尋ねる。
「ここ、ノーべの森じゃなくて、ローデンの森よね?」
身を離したフリーダの目が曇っている。
「そうよ。ローデンは古い言葉で、迷いっていう意味」
「迷い?」
フリーダの説明を、リズが引き継ぐ。
「ええ。ここ、第一の神と接触した場所に、そっくりでしょう?ここは人の記憶を探って、混乱させてしまう森なの」

5年前 No.88

愛奈 ★7oaCtxFCeK_XaU



「そうなんだ。はやく出たほうがいいよね」
アンシュリーは、気の抜けた声で答えると立ち上がり、どんどん進んでいった。リズとフリーダは顔を見合わせる。ジョージもたちさる。アンシュリー???!
「わたし達も行きましょう」
リズにつづき私、フリーダも。だが、フリーダは体に違和感を感じた。体の中で何かがうごめいているような感じがするのだ。うっ・・・。フリーダは立ちどまる。その時声がした。
「フリーダ・・・、やっと気が付いたんだね・・・私、魔力に・・・」
だれ!!ふりーだはあせった。そしてあたりを見回す。誰もいない。まりょく?魔力・・・。まりょく・・・!!
「わたしにも、魔力があるの?」
フリーダは、ニコニコしながら言った。
「あら・・・、うれしいの・・・?そういわれて私もうれしいわ・・・!アンシュリーちゃんと、リズさんは、魔力があることをこんなに・・・・・・」
ここ名で言うと、魔力はふふっと笑った。フリーダの胸は躍る。魔力、魔力、魔力が私の中にあったなんて!!これでアンシュリーたちとおんなじだ。
「アンシュリーたち先にいちゃった!!追いつこう!」
フリーダは魔力があることを、アンシュリーにいち早く伝えるために、走った。心臓がバクバクなる。
「・・・・・」
魔力は黙っている。フリーダの心臓は黙っていない。うえ・・・っ・・・。もうダメ・・・。フリーダは走るのをやめた。そしてゆっくりあるく。リズの後ろ姿がちらっと見える。フリーダはまた走り出した。そして我慢できなくなり、大声で言った。
「リズ、ジョージ、アンシュリー、わたしにも魔力があったの!」
リズが足を止める。だが彼女はくるりと振り向くと、無寂な笑みを浮かべる。
「そんなこと、ほぼ最初から分かっていたわ。デインと会った時くらいから。私の魔力がフリーダの魔力を見つけたの」
「ほんと!何で教えてくれなかったの?!」
フリーダはリズに追いつく。
「あなたがそのことを何て受け止めるかわからなかったから。もし、このたびをやめるとでも言い出したら大変でしょ」
ズバリという。フリーダは、「もう!!」問いと、リズの手をひいて、アンシュリーのほうへ行く。安朱里^も驚いてはいなかった。私に魔力があることなんか、みんな知っていたらしい。おもしろくなーい!

5年前 No.89

らくだ ★w9X8oui6DU_EP8

それでも嬉しいことに変わりはない。
どんな魔力だろう?透明人間?それとも目から火を吹くとか?際限なく夢がふくらできて、フリーダは幸せだった。
そんなこととは係わりなく、ジョージは眉根を寄せる。
「アンシュリー。ここは迷いの森だぞ。そんな無頓着に進んで平気なのか?」
対するアンシュリーは自身に満ちてるかのように、しっかりと頷いた。
「第二の神様が呼んでいるのが聞こえる」
フリーダの力は不安定で、彼女はアンシュリーが少しだけねたましかった。
でも、そんな自分が大嫌いだったので、嫉妬を希望へとすりかえた。

5年前 No.90

愛奈 ★7oaCtxFCeK_XaU

「いくよ」
リズ、無関心そうに答える。だがその目は笑っていた。
「フリーダの、魔力はもれないみたいね・・・」
アンシュリーがつぶやく。
「えっ!!私の魔力はもれないの?」
あわてて聞くフリーダ。
「そうみたい。私、今気がついなんだけど、魔力が漏れている感じがないんだ」
え!!フリーダは目を丸くして売る。そんな彼女が面白いのか、ジョージはくすくす笑っている。
「私もそう思う。フリーダの魔力、全然感じないわ。フリーダが魔力に目覚める前は感じたけど・・・」
リズが言う。
「でもそのほうが便利だ。相手にばれないと思うし」
ジョージはきっちりという。
「ばれない?あんな怪物に弱みはないのよ!!注意は大切よ!」
フリーダは顔を真っ赤にして叫んだ。アンシュリーたちはフリーダに圧倒されて、黙った。

5年前 No.91

らくだ ★w9X8oui6DU_EP8



気を取り直して進む。アンシュリーは森の悪意を、比類なき魔力で退け、第二の神だけに集中する。
森は林となり、次に草原になった。
「ローデンの森、抜けられたみたいね」
リズは肩の力が抜けたのか、声が落ち着いている。その目は眩しげに細められていた。
確かに眩しく感じるほど、草原は美しい。ピンク、黄、青。数え切れないほどの種類の植物が、瑞々しく咲いている。

5年前 No.92

愛奈 ★7oaCtxFCeK_XaU

「ひがくれる。急ごう」
ジョージが不愛想にいい、アンシュリーたち一行は少し早足になった。その時、風景がぶっ飛んでいるのに気が付いた。
「魔力だ!!魔力が私たちを押している」
え!!?魔力が?少し驚いた様子を見せたアンシュリー。だが、すぐに落ち着いた。ここ、ローデンかいに来てから、何度も不思議で気味の悪いことに遭遇しているじゃないか。これくらい、気にしない。ローデン界ではほぼ当たり前のことかもしてない。魔力の大きさを、体中で感じる。アンシュリーは力を抜いた。魔力の力のおかげで、足を動かさなくても勝手に動くのだ。足が向かっている場所はわからないが心配はしなかった。魔力が勝手に主人を殺したりはしないだろう。

5年前 No.93

らくだ ★w9X8oui6DU_EP8

だが、アンシュリー達以外は平然としていられない。驚愕。不安。
現状を受け入れられた者と、そうでないもの。
それが、アンシュリーとジョージ達を引き離す。
「アンシュリー!」
遠くで仲間が自分を呼んでいる。
アンシュリーには不思議と恐くなかった。
ただ、心地よい魔力に身を寄せる。
景色が過ぎ去っていく。

5年前 No.94

愛奈 ★7oaCtxFCeK_XaU

「魔力が移動を手伝ってくれているわ」
リズは気持ちよさそうに、目をつぶっている。
「何このくらいで怖がっているの!ジョージ。ローデンではやっていけないよ。もういい加減思議なことになれないと」
フリーダもの言葉を聞き、ジョージは怖がり体を丸めるのをやめた。
「なれ、だよね。私はもう慣れた」
アンシュリーはあっさりといい、スピードを速める。
「第1の神様=魔力なんだろうね・・・」
アンシュリーの言葉に、リズが、「えっ?」っと声を上げる。アンシュリーが説明しようとしたが、魔力でアンシュリーの心を読んだフリーダが、代わりに説明した。
「神様は魔力ってこと。神様は人間でもはい。動物でも。もちろん魂もない。でもものではないということ。神様は、魔力」
フリーダは涙ぐんでいた。ジョージは黙々と飛んでいる。さっきアンシュリーの体に入ってきた情報なのだが、この4人の中で、ジョージの魔力が一番弱い。なので、気を抜くと、地面に落っこちてしまう。
「アンシュリー、海だ!!」
ジョージが叫んだ。とその時・・・!!!?

5年前 No.95

らくだ ★w9X8oui6DU_EP8

アンシュリー達は浜辺へ落ちた。ゆっくりと。
デインだ。
「第二の神様のもとへは行かせないよ。君たちはここで朽ちるんだ」
意地の悪そうな笑み。
ジョージとフリーダが進み出る。
後方ではリズがペンダントをかまえ、アンシュリーは自分の内に眠る魔力を、何とか暴走せずに形作ろうと必死だった。

5年前 No.96

愛奈 ★7oaCtxFCeK_XaU

デインが形を変えた。黒の、スライムのような物体になった。
「びっくりした?おねいちゃん。ぼく、もうあの神の中にいるわけじゃないから、形は自由に変えられるんだ」
いやらしくアンシュリーたちに笑いかける。フリーダは下をかんだ。だが、怒鳴りたい気持ちをぐっとこらえた。このデインに何を言っても無駄だ。フリーダはそう感じているんだ。
「逃げよう」
ジョージは目を光らせた。そして私に合図する。リズにも、フリーダにも合図を送る。そして・・・私たちは姿を消した。この4人の魔力を合わせて、行った魔術だ。これはもともと計画だった。リズが考えたんだ。アンシュリーたちはくらい穴をさまよっている。魔力と、ローデンの境目だ。変な感じはするが、ここからえいえんに抜けられないわけではない。恐れた顔をしているものは誰もいなかった。むしろ、デインから逃れられて、ニコニコしていた。
「やったわね。アンシュリー」
フリーダがこぶしを突き上げる。みんなで、「おーっ」と叫ぶ。
「やっぱり、あの怪物と戦うより、みんなで力を合わせて にげるほうがよかったわね。リズの作戦大成功!!」
リズもうれしそうに笑った。

5年前 No.97

らくだ ★w9X8oui6DU_EP8

「けど、これからどうする気?」
さっきまで、あんなに晴れやかな笑顔を見せていたフリーダが、遠い眼をしている。
確かにデインとの戦いは避けられたが、第二の神に出会う道を、だいぶ迂回することになる。それはジュノン隊や、カーン隊と遭遇する確率が格段に増えることにつながる。しかも、デインは隠密追跡が得意なことが、明らかになった。今は4人の力で姿を隠しているが、皆、疲れ知らずというわけでもない。

5年前 No.98

愛奈 ★7oaCtxFCeK_XaU

「これから・・・わああ・・・・!!」
魔力とローデンの境目を抜けた。あんしゅりーたちは、芝の上でねっ転がっている。
「この変な移動のしかた、だいぶなれたわ」
リズがちょっとイライラ気味に言う。
「こんな移動の仕方なれるわけないじゃない!!」
フリーダは顔を真っ赤にして、落ちた時についた、泥をはらっている。
「今日はここら辺で休もうか」
ジョージは起き上がると、森のほうへ歩いて行った。食料になる木の実でも探しに行くのだろう。最近の私たちの生活は、原始人そのもの。木の実があれば、ついよだれが出てきてしまったり、川があれば水を飲んでしまう。

5年前 No.99

らくだ ★w9X8oui6DU_EP8

「ちょっと待て!その木の実、毒があるかもしれないぞ」
フリーダが腕からもぎたての果物を、2,3個とり落とした。それから川から水を飲みこみかけたリズがむせる。
「この川の水、変な味だ……わ」
そのまま昏倒してしまい、川に落ちた。
触れただけでも効いてしまったのかもしれない。リズはあっという間に流されいった。もう、姿が見えない。
茫然としているアンシュリー達に、低い男性の声が聞こえる。
『彼女を救いたければ、アンシュリーを渡せ」
簡潔な脅しだ。返事をする間もなかった。

5年前 No.100

愛奈 ★7oaCtxFCeK_XaU

「……」
アンシュリーたちの間に沈黙が場がれる。いや、アンシュリーとフリーダとジョージの間に、だ。今は冒険の仲間が一人欠けている。
「はっはっはっ……きづかんか! この馬鹿者目が!ルドルフ様だろーが! 」
アンシュリーは、ルドルフの言葉なんか聞いていなかった。ルドルフは、気を魔力からそらそうとしている。アンシュリーはそう思ったのだ。だが、いまはリズがいない。みんなの魔力を合わせて立ち向かうのは、不可能だ。
「さて……これから腹いっぱい遊ばせていただこうじゃないか! え? 殺す? そんなことするわけがない! 大切なまりょくをわしはそまつに扱うことなどそんぞ! たいせつに地下牢でとっておくのだ 」
ルドルフの言葉で顔を青くするフリーダ。ルドルフの城の地下牢のことを考えていたのだろう。
「ああ、そういえば、その男と、騒がしい少女にも魔力があったんだろう? わしは昔から知ってたぞ ?」
ジョージとフリーダを、交互に見るルドルフ。
「あと、リズという女も合わせれば大きな力になるとか……!」
ルドルフは笑い転げる。わたし達は顔を見合わせる。

5年前 No.101

らくだ ★w9X8oui6DU_EP8

「そんなことして、どうすんの?おっさん」
ルドルフに視線を戻したフリーダの声が、やけにドスが効いている。思わずアンシュリーも、少しだけ身を引いてしまった程だ。
怪訝な顔をしたのはアンシュリー達だけではない。ルドルフもだ。数拍の後にルドルフは口を開いた。
「お前達が憎いからだ。特に、その小娘がな」
ルドルフが顎でアンシュリーを指す。
「あんたより強い力が、生まれるかもしれないから?」
やや、ぎこちなく悪魔は頷いた。
「そうだ。お前たちの力を搾取すれば、わしはおそらく魔界の頂点に立つ!絶対に」
ところがフリーダはきっぱりと、首を振った。
「馬鹿だなぁ。たとえ、あたし達の魔力ででトップについたって、また自分より強い力を抱くライバルが現れるかもしれないじゃない。悪魔は長命なんでしょう。その頃には、あたし等くたばってるかもしれないじゃない。そーゆー時はどうすんの?」
フリーダはせせら笑った。こういうフリーダは見たことない。

5年前 No.102

愛奈 ★7oaCtxFCeK_XaU

「やはり……みぬいちゃった?」
その時。そこからともなくデインの声がした。
「ど、どこにデインがいるの?!」
フリーダが顔を青くして叫ぶ。デインの邪悪な笑い声がする。
「ここさ!」
そのとき、ルドルフの姿が、デインに変わった。
「びっくりした?やっぱバカには見抜けないんだね。僕はルドルフ様に化けていただけさ。何でも信じるほうがバカだね」
デインは笑顔を見せる。その顔は憎しみに歪んでいた。フリーダはカッとなって言いかえそうとしている。
「さっき、君たちの魔力を集める目的を言ったね。でも、ルドルフ様の目的はもっと偉大だ。まあ、どんなもくてきか、知りたいでしょ?ルドルフ様、もうおいでになっていますよ?!」
デインが、奥の闇に向かって手招きする。そこからは、おおきな黒い物体のような、ものすごい悪臭を放っている、ものがある。これこそ、ルドルフの真の姿だ。
「ルドルフ様、目的を言ってください」
デインがひざまずく。アンシュリーたちは、歯を食いしばる。
「わたしの目的は、この世を支配することなんだよ。今の私じゃあ、この世を支配できる力なんてない。お前にも。1人1人バラバラだったら、力もバラバラさ。その、ばらばらの力(10の神の力・アンシュリーたちの力・ルドルフの力)を組み合わせたいんだ!オレさまは!感謝しろ!!」
アンシュリーたちは呆然と立ち尽くしていた。
「いこう、これ以上ここに用はない。早く逃げよう。逃げたが勝ちだ」
ジョージが真剣な瞳をこちらにむける。

5年前 No.103

らくだ ★w9X8oui6DU_EP8

走り出す。巨木の根を飛び越え、転びかけたり、服に泥がついても気にしなかった。
ただただ、前へ進む!
こめかみに血の流れを感じ、息があがる。膝がふらついてきたが、止まることだけはしない。

5年前 No.104

愛奈 ★uDYHTtu8GS_KMC

時が止まったようにまるでコマ送りかのような映像がアンシュリーの横を通り過ぎていく。
ルドルフの声が何重にも聞こえる。
「にイぃげえェらぁぁれるなんて思うなよおおおおおお……」
もともと足は速いほうではなかったのだが、この時ばかりは勝手に足が動いた。

4年前 No.105

らくだ ★w9X8oui6DU_EP8

けれど、それも無駄なあがきだったのかもしれない。
追いつかれる!
その一歩手前、心臓が一度、大きく震える。
アンシュリーの自分と仲間を思う、純粋な心が光となってルドルフの視界をやいた。
激情の塊となった彼女は、心の中に強風を感じる。
それは心地よい興奮と、力を使いこなし出来ない不安が同居し、アンシュリーは震える。

4年前 No.106

愛奈 ★pqDrIvAtzQ_ZFe

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1年前 No.107

らくだ @authcgi755 ★YR2cLCsfma_M0e

 いつの間にか焼き切れた視界が復活すると、最初に感じたのは寒さだった。
 楽しい夢をみていた気がする。空を飛ぶ馬に乗って、誰よりも速く?
 私は――?
「ジョージ」
「フリーダ」
「リズ」
 皆がいない。ただそれだけの事が、たまらなく不安だった。
 起き上がろうとすると、目眩がする。
 硬い床というより、洞窟の地面の上に、私は横たわっていたらしい。
 頭の奥に鈍い痛みがある。
「無理をしないで」
 はっとして、声の方向に目を向けると、吐き気がアンシュリーを襲う。
 じゃら、り。
 鎖。足に鎖の枷はめられて、移動できるのは牢の格子の前までだ。
 牢の中には臭い壷と、貧相な食事が置いてある。
「あなたは?」
 アンシュリーは少年を見やる。
「ボクに名前はない」
 アンシュリーは彼に悪意がないのを感じ、そっと格子の側へと近づいた。
 今の自分は囚われの身なのだ。
「薬が切れるまで、あと十分ぐらいだって。あげる」
 食事の傍らに、黄色の古風な生花が置かれる。
 まだ、新しい。
「美味しいよ。また、来る」

4ヶ月前 No.108
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