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スプレッド学園

 ( 学園ごっこ )
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@akira0908☆G2g5KGLD3yBo ★Tablet=UIgVrM4Ag0



 ―――ザク、ザク、と、貴方の歩く足音だけが薄暗い森に反響する。


 貴方が手にしている1枚の“カード”は、淡く光を帯びている。
 カードに導かれるまま、貴方は目に見えた西洋の城のような建物に足を踏み入れた。
 貴方が足を踏み入れ、扉を二回ノックすると、ノックに呼応するように淡い光を帯びていた“カード”は確かな輝きを見せた。

 「やぁ。初めまして。君もその“カード”に導かれたみたいだね。
 ……はは、そんなに怖い顔をしないでくれよ。
 ここに来たってことは……選ばれちゃったんだね。カード……“アルカナ”に。
 君の“アルカナ”もまた、随分と綺麗だね……。
 ……難しい話はいいや、君のカードを見せて?」


 名前:
 読み:
 性別:
 年齢:(学年とクラスもね。うちでは中等部〜大学部まで請け負ってるよ。クラスは大学部以外は共通で1〜5だよ。大学部では学科になっているから、好きなところに所属してくれて構わない。忘れずにね)
 性格:
 容姿:
 役割:(委員会や部活があればどうぞ。うちの学校は設立も活動も自由!僕はあんまり知らないけれど、カードの悪用を取り締まる委員会なんかもあるみたいだよ?)
 カード:(君の持っているアルカナと、その能力。能力数は多くても二つ。アルカナに関する能力と……あ、あと弱点も忘れずにね?チートさんは嫌われてしまうよ)
 その他:(備考とも言うね。何か生い立ちだったり好きなものとか嫌いなものなんかがあったら気軽に教えてくれ給えよ)


 「未記入は厳しくチェックさせてもらうよ。
 不安なところがあったらまずは聞いてみて?
 ……ああ、僕もすぐに出すさ。だからそんなに急がないで。
 それじゃ、あともう少〜しだけ、僕の話を聞いてくれるかな?」

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千里 @matunogirl☆JygYpuYd4vU ★X2zrn8dq8e_PHR

「まぁ、大雑把すぎてもたまぁにトラブルにまきこまれたりするんだけどねぇー。あ、げんきもらえた−?ならよかったよ〜」

へらへらと笑っているせいで昔は良くトラブルに巻き込まれたものだが、今は分からない。少しでも減ればいいな、ぐらいにしか考えていない。
元気もらえた、と言う言葉には頬を緩めながら、ふわふわと話す。

「もちろんだよ!期待してるよ〜審判さん〜きみのきたいにこたえられるようにせいいっぱいやらせていただくねぇ」

彼の言葉を聞いた金城は大きく頷きながらその後にカードに話しかけながらにっこりと笑う。

「んー、じゃあここで立ち話も何だし、ファミレスとか、どこかゆっくり座って話せるところ行きましょうか?そろそろ立ってるのも疲れてきちゃって、どうですか?」
いきなりそういう話を持ちかけられ一週悩んだそぶりを見せた後にそういえばずっと立ちっぱなしで話していたことを思い出し、一度理解指定¥しまうとじんわりと痛くなってくるもので、どこかに座りたいとおもったので、そんな提案をいたのだが、彼はどうだろうか。
そんな風に思いながら相手に問いかけるのだった

>>

瀑野 穿さま

2ヶ月前 No.81

@akira0908☆G2g5KGLD3yBo ★Tablet=UIgVrM4Ag0

>>紡さん


 「もちろん、早く行こうか」

 バラのお花のところに行こう、という紡の姿はなんとなくわくわくしているように見えて、穿は少しだけ嬉しそうに頬を緩めた後に少しだけ回り道をしよう、と思い学園の裏から出る。
 学園の裏から出て、少し歩いた時に薔薇とはまた違う随分としっかり手入れがされた庭園を通る。

 「ここ、綺麗だろう?僕の従姉妹が花を扱うのが好きでね。来る度に整備をしてるんだ。薔薇庭園の所も」

 穿は従姉妹は嫌いだが、従姉妹の作ってくれた庭園は色鮮やかな庭園も、薔薇庭園も、噴水庭園も美しい故に大好きである。念のためもう1度言っておこう。従姉妹は大ッ嫌いだが。
 色鮮やかなごく普通の庭園を抜けた先に、真っ赤な薔薇だけではなく桃色や白、黄色に所々青みを帯びた紫色に近い薔薇の咲く小道を紡の腕を引きながら歩く。少し先に見えた白色のアンティークな机と椅子には、既にアフタヌーンティーの用意は出来ているみたいだった。


>>金城さん


 トラブルに巻き込まれたりするんだけど、という彼女の言葉に、逆に今までそれでうまく世渡りしてきたものだと感心すら覚えてしまう。自分には永遠にできないであろう生き方には少しの羨ましさも感じる。
 ただ、優のへらへらと笑う姿には少しだけ穿も思うことがあるようで、いつまで経ってもへらへらとした姿の優を目を細めながら、穿は目こそは笑みを浮かべていないものの、口角をあげながらじっと見た。
 (ずっと笑っていると、僕のように本当に笑いたい時にうまく笑えなくなってしまうよ)
 そんなことは言えず。
 期待してる、と言いながらカードに話しかける姿は何も知らない人からすれば異質そのものだったが、全てを知っている穿だけはそれをほほえましそうに目を細めて見ていた。
 ペンタクルの5のカードに、そっと穿も口付けをした後に、カードを仕舞う。……光が少しでも早く取り戻せますように。そんな願いと祈りを込めて。

 「ゆっくり話せるところか。そうだね、それはすごく良い提案だ。
 そうだなぁ、ファミレス……と言っても、学園敷地内には残念ながらそこまで気軽に通える施設はあまりなくてね。……フレンチレストランとかならその辺にあるんだけど……気を遣うだろう?
 んん、そうだな……あ、すぐそこのカフェでもどうだい?ケーキと紅茶をご馳走するよ。
 ……あ、金城さんはコーヒーの方が好きだったりするかい?」

2ヶ月前 No.82

れれ @desperado ★Tablet=F0Yjsk12GY

『……っと、忘れて。仲良くするのはもちろんさ。断る理由もないし、無理だと思う理由もない。まあ、仮にも学園代表者代理となってしまっているからには、仲良くなろうと監視対象になってしまうことは分かって欲しいけどね』

「はい!ありがとうございます♪」

出来る限りの笑顔で笑う。女子っぽくなっちゃったけど。
わがまま、聞いてもらえて良かった。・・・監視対象かぁ。
分かってはいたけどね。


『しつこいようだけど、地下には近付かないで。仮に近付いてもカードには絶対に触れないでくれ。それと……その……ごく、たまに。最近来たばかりだから暫くは来ないだろうけど…………頭のおかしいワインと紅茶とお洒落が好きな半イタリア人が時折この学園に来ることがある。その時は何も文句は言わずそいつに従ってほしい。……非常に屈辱的だけど、あのプライドだけは高い我儘ひねくれ暴力女は厄介なカードを持っているから』

「はい、地下の件は分かっています。頭のおかしいワインと紅茶とお洒落が好きな半イタリア人・・・ですか。分かりました。従えば良いんですよね?」

条件を断ってしまうのはお詫びの意味がない、と少し疑問に思うところもあったが了承する。
頭のおかしいワインと紅茶とお洒落が好きな半イタリア人・・・知り合いなのかな?
でも凄く嫌そうな顔をしてた。苦手なのかな・・・。
少し考え込んでしまい、はっと瀑野さんの方を見る。
そして、ふわっと柔らかく微笑んだ。

2ヶ月前 No.83

@akira0908☆G2g5KGLD3yBo ★Tablet=UIgVrM4Ag0

>>綺歌さん


 ありがとうございます、と笑う綺歌の姿に、あんなに素直に笑えるのは羨ましいなぁと羨望の目を向けつつも、こうなってしまったのは自業自得だというのも分かっていた。
 監視対象、という言い方になってしまったのは本当に申し訳ないし、出来ることならもっと柔らかい言葉選びもしたかったのだが、僕からすればこの学園の生徒は全員地下に近付く可能性があるかもしれない。そういう意味では監視対象となる。

 「……ごめんね。目の前で人が死ぬのはもう見たくないんだ」

 監視対象という言葉の事についてごめんね、と困ったように眉を寄せながら、精一杯の苦笑を浮かべる。いつからか普通に苦笑を浮かべることも許されなくなってしまったが、振りをする事くらいなら、未だに出来る。

 「……うん、非常に屈辱的だけど…………プライドだけは高いあの暴力女は正直僕も敵に回したくない」

 暴力女。穏やかな穿の顔からは想像出来ないほどキッツイ言葉だったが、すぐにハッとして「陰口良くないね、忘れて」と言いながら顔を明るくしてさっきの言葉を無かったことにした。

2ヶ月前 No.84

@ayame0216 ★Tablet=m61M1v1yej



 眉を寄せる穿の姿に思わず目を奪われていたことに、ん?と不思議そうな様子で首を傾げた彼の行動で漸く気付いた。はっとして直ぐ視線を逸らす。何と言い訳をしようか、眉を寄せた姿が珍しかった、なんて言うのは流石に失礼になるだろうか。悶々と考え込み、しかし他に言い訳など思い付かないので諦めてゆっくり口を開く。その妙に申し訳なさげな、おずおずとした自分の様子に、こんな態度はらしくない、と心の中で騒ぐ自分のことは一旦無視した。


 「……す、すまない。笑顔じゃなかったから……、眉を寄せてたりする姿は、珍しく思えて」


 失礼した。最後にぼつりとそう呟けば、嗚呼自分は本当に嘘が吐けないのやも知れぬとちらり考えた。
 素直になるやりにくさからついつい早口となった此方の言葉に少し目を見張り、それからまた瞳を細め微笑んでみせた。この青年と自分では、表情筋の柔らかさはまるで違っているのだろう。先程のように目元と口角をゆるりと緩めただけの笑顔でさえ自分にとっては珍しく、ましてやこんな風に笑顔らしい笑顔は最後に浮かべたのがいつだったかすら思い出せない。自分の笑顔も覚えていないというのは、何だか少し不思議な感覚がした。


 「害してはいない。……嬉しくなかった、ことも、無くはない」


 ぼふり。また服の袖を伸ばして口元に叩きつけるようにして隠す。口元に何かが当たっていると安心するらしい、というような話を聞いたことがあるが、これはそういう子供っぽいものではない。断じて。
 ヌワラエリヤは基本的にすっきりとした味わいのものであるし、どうせならオーソドックスなストレートが良いだろうと思ってストレートティーを、そしてどうせなら先程の美しい庭園で飲もうかと提案すれば、彼は笑みをそのままに素晴らしい、と言う。それから、自分はあまり紅茶を淹れない、とも。紅茶が好きで、あれほど沢山の茶葉と上質な器具が用意されているというのに自分では淹れないというのはなかなか可笑しなことに感じられたが、まあそういう人間もいるだろうと一人心の中で納得する。もしかしたら彼はあまり紅茶を淹れることが得意ではないのかも知れないし。


 「それなら、これからは私が淹れられるから丁度良いですね。紅茶が好きな人間と紅茶を淹れられる人間がいれば、茶葉も駄目にせずに済みそうだ。
 ……それにしても、先程の薔薇庭園は本当に見事でした。何方がお造りになったのですか?」


 初めは学園代表者代理である穿が造ったものかとも考えたが、彼は飽くまで'代理'だ。もしかしたら別の学園代表者が造ったのかもしれない。が、そもそも学校の設備の建設というのは学園代表者が行うものなのだろうか。紅茶を持ってきたという従姉妹さんが、とも思わなくはなかったが、そもそもまだその従姉妹さんの人柄が掴めないので保留。どうにも答えに辿り着けず、どうせならということで彼にそう尋ねる。
 紅茶を淹れ、それらを乗せたトレーを運んでくれば彼はあ、と声を漏らし、どうせならということでケーキやパイ、スコーンにそれらの付け合わせとなるジャムとクリームを持ってきた。普段は一人飲むだけだったから気がつかなかっただとか、あれらは市販の物なのか、そうでなければそれこそ'何方がお作りになった?'状態であるのだがなどとぼんやり考えながら、庭園へと向かう彼に続いた。

 >>瀑野さん

2ヶ月前 No.85

にゃんこ @casshing ★Android=USaZPTpY3Q

>>瀑野サン


渚袮「?16じゃあ無いの?」

彼が一度口にした16をわざと揉み消すようにした所を見ては眉を寄せて首を傾げる。彼にも嫌いな人がいるのかな、とそれはそれで意外な事なのであるが…いや、意外だな。

渚袮「穿クンは嫌いな人居なそうに見えるのにねー!」

とまるで本人から聞いたような口調でズケズケと告げているが全くもってただの彼女の予想である。彼女にとって間違いも正解も差して代わりないらしい。

>>紡サン


渚袮「?あっ、君が…うーんと、多分紡チャン!」

こちらへと向いた視線にふい、とそちらを見てみれば身なりこそ自身と同じ程の少女が視線の先にあり、先程教えて貰ったどちらかの人だろう、と検討をつけた後に彼女の姿から名前を予想する。
随分可愛らしいなあ、と頬を緩め緩め、彼女の方へと駆け寄る。

渚袮「私、聖毘渚袮!よろしくーっ!」

と半ば無理やり相手の手を取ればぶんぶん、と振って再びけらり、と笑った。

2ヶ月前 No.86

@akira0908☆G2g5KGLD3yBo ★Tablet=UIgVrM4Ag0

>>薬研さん


 穿が首を傾げたのはどうやら気のせいでは無かったようで、はっとしてすぐに視線を逸らされてしまったものの、じっと黙って待っていれば庵の方から言葉を返してくれることを短い関わりではあったがなんとなく穿には分かってきた。都合の良い事に穿は待たせるのは苦手だが待つのは大得意だ。待つのにも相手を選ぶ、というのは今は置いておくにしても基本的には待つことを得意とする穿にとってはなんの苦でもなかった。

 「ふふ、確かにそうかもね。薬研さんに言われて僕も笑う以外の表情ができるんだなぁって思ったよ。
 失礼なんてそんな事ないよ。むしろ気を遣わせてしまってごめんね」

 わざわざ丁寧な方だなぁ、と思いながら、穿の予想通りどうやら庵は嘘をつくのは苦手なようだった。嘘をつくなとは言わないが、穿とてどちらかと言えば嘘をつくよりも素直な子の方が良いと思っている。まあ、自分がはっきりしない節はあるので人の事が言えないというのも確かにあるのだが。

 「そうかい?それなら何よりだよ」

 ふふ、と微笑しながら口元に袖を当てた庵の姿を見る。口元に手を当ててしまう癖は穿も分からなくもないので特に何かを指摘することもなく「あぁ、それわかるなぁ」と思っていた。
 ストレートティーを飲むのは久しぶりだ。ストレートティーというより、紅茶そのものが久しぶりだ。誰かに淹れてもらう紅茶も穿にとっては久しぶりでもあった。先ほどの紅茶は好きだけどあまり飲まない、という発言は我ながら少し矛盾が生じてしまっただろうか、と考えることはあるがその内話すことになるかもしれないし、庵が相手だと思えば穿もなんとなく悪い気はしなかった。
 すると、庵はこれからは茶葉を無駄にしなくて済みますね、と言った。口振りからしてまるで穿にも淹れてくれる様子だったのだが、そろそろ押してもいいだろう、と思った事もあり穿はくすくすと微笑を浮かべる。

 「おや、これからも紅茶を淹れてくれるのかい?ふふ、嬉しいな」

 ふると、先ほどの薔薇庭園は素敵だった、と褒めの言葉をもらう。自分が作ったわけでもないのになんだか嬉しい気分だ。この学園の薔薇庭園を作った本人は嫌いだが、この庭園は見事なものだと思う。流石お洒落を好むだけある、と思っていると何方がお造りになったのですか、とふと尋ねられる。
 (まあ、隠す理由もないか……)

 「父が作ろうと言っていたのだけれどね、僕の従姉妹が9割近くやってしまって。
 彼女は旅行が好きでいろんな国から薔薇を持ってきているから、僕はあまり詳しくないけど微妙に品種が違ったりするみたい。この前もエンゼルフェイスっていうのを植えてたよ。
 彼女の持ってくるものは美しいものが多くて好きなんだ」

 最後に彼女の事は嫌いだけど、と言いかけたところで言葉を止めた。話すのが好きなのは構わないが、そのせいで穿は少々饒舌になってしまうところがある。それは、あまり良くない。余計な情報はなるべく入れずに話すようにはしているのだが、やはりお喋りが祟ってしまい余計な情報を入れてしまうことも多い。


>>渚袮さん


 「うん、15でいいの」

 16じゃないの?と聞かれ、苦笑を浮かべながらも15でいい、と答えた。どちらにせよ、今は居ないのだから15で良いだろうし、この場にいないのが悪い。認めたくはないが身内にはそこそこ厳しいのが穿である。穿は身内とも思いたくない様子だが。

 「うう、ん、う〜、言い返す言葉もない……。
 まぁ、彼女ほど嫌悪してる人間は居ないし、その分他の人を嫌う事がないからある意味人と関わる上では助かってるけれどね」

 最初こそは面目なさそうに眉を寄せていたものの、後半は困ったような苦笑を浮かべた。
 今頃車にでも轢かれてばいいのにね、なんていつものように微笑を浮かべる穿の姿は、見様によってはなかなか狂気に溢れているものだった。それほどまでに、穿が彼女を嫌っているというわけだが。

2ヶ月前 No.87

@ayame0216 ★Tablet=m61M1v1yej



 此方の言葉を急かさず、浮かべた言葉が音となるまでじっと待ってくれるその様子は話すことがあまり上手くない自分にはとても有り難く、安心して言葉を選別できる。かと言って選別された言葉が本当に正しいものなのかと聞かれれば正直自信は無いのだが。


 「笑っていないあんたは新鮮だが、……まあ、良いと思う。時には笑顔以外の表情を浮かべねば、いつか表情筋が緩みすぎてぐにゃぐにゃになってしまいますよ。
 いや、先輩は何も悪くないでしょう。お気になさらず」


 失礼なことを言ったのは此方だというのに寧ろ謝る彼に少し焦り、ふるふると緩く首を左右に振りながらその言葉を否定する。彼はどうやら__否、前々から分かってはいた事だが__随分と気の優しく、心の広い人間なのだろう。穏やかなその姿は自分とは似ても似つかないというのに、それでもこうして気楽に話せるのはきっと彼の人柄も大きく関係してくることだろう。
 それなら何よりだ、と微笑む彼に何となく照れ臭さを感じ、しかしこうしてその感情を表すように口元を隠し続けるのもまたやりにくく、こほんと一つ咳を落として袖を離す。かと思えば次に彼が放ったのは自分の先程の言葉への疑問で、なにも考えず自然に彼に紅茶を淹れる様子を想像していた自分に気付く。くすくすと笑う彼の声と自分の失態、それからその恥ずかしさにぐわ、と顔に熱が集まるのが分かった。嗚呼、自分は本当に隠し事が下手なのだろう。彼の読みは確かに当たっていた訳だ。そんな思いを脇に置いて彼の台詞を否定しようとし、かと言えども否定した後の言い訳が今度も思い浮かばず、焦りからまたこほんと咳を落としては早口で呟くように言葉を紡いだ。


 「、……気が向いたら、淹れてやらなくもない」


 そのままふいとそっぽを向けば、薔薇庭園は矢張り先程話題に出た従姉妹さんが造ったのだと聞く。旅行が好きで、紅茶や花に詳しく、美しいものを好む。何ともまあ女性らしい人なのだろうなとぽやり想像する。


 「エンゼルフェイスと言うと、赤みの強い桃色……いや、紫と言っても良いかもしれないが、まあそんな色合いの薔薇ですね」


 フリルのような密な花弁と良い薫りが特徴の可憐なそれを思い浮かべ、きっと素敵な従姉妹さんなのでしょうねと一言付け加える。出来ることなら彼女の持ってくる'美しいもの'を見る機会が有れば良いのだけれど、なんて考えながら。

 >>瀑野さん

2ヶ月前 No.88

@akira0908☆G2g5KGLD3yBo ★Tablet=UIgVrM4Ag0

>>薬研さん


 いつか表情筋が緩みすぎてぐにゃぐにゃになってしまう、と言われてしまった。むしろ穿は表情筋が笑顔のまま固まってしまっていたような気がしたこともあり、そう言ってもらえるのは本当に有難かった。まだまだこれから、緩む可能性もある。そう思うと、心無しか穿も自然と笑えるようになるような、そんな気がした。

 「それじゃあ、薬研さんも表情筋が僕と一緒にぐにゃぐにゃになっちゃうくらい笑えるようになるのを僕はずっと待ってるよ。
 ……本当?ありがとう」

 ふふ、と微笑を浮かべつつも自らの頬の辺りに人差し指を置きながら「一緒に笑えるようになったらいいね」なんて付け足す。
 (僕もいつか、本当の意味で笑えるようになったらいいな)
 先輩は何も悪くない、お気になさらず、という庵の言葉にはいくらか救われた。これで「いやいや君の方が」なんて言い出してしまったら日本人特有の謙遜合戦になってしまうような気がしたし、素直にここは受け取った方が良さそうでもあった。
 庵はこほん、と咳を一つすると口元から袖を離した。僕もそれやっちゃうの分かるよ、って言った方が良かったかな?と余計にも程があるお節介を回しつつも、相手のプライドと自分のたいして高くもないプライドの為にもそれは口に出さないことにしておいた。穿が押してみた紅茶を淹れてくれるのかい、という言葉には少し恥ずかしそうにまた早口になってはしまっていたが、どうやら淹れてやらなくもないらしい。
 本当に素直な子だ。

 「本当?ありがとう。それなら僕はお茶菓子を用意しておかないとね」

 庵がどんなお茶菓子を好むのかは分からなかったが、まぁパイやケーキやスコーンといったものを用意しておけばアフタヌーンティーの準備としては良いだろう。穿が聞いたことなので本当かどうからよく分からないが、イギリスではアフタヌーンティーの時にサンドイッチを食べるらしい。紅茶にサンドイッチとは……合うのだろうか?
 エンゼルフェイスの名前を出すと、庵はどうやら薔薇の話にも長けているみたいだった。もしかしたら穿は自分よりもずっと聡明な子なのかもしれない、と思うと、彼から得る知識は有益なような気がしてきた。
 「きっと素敵な従姉妹さんなのでしょうね」
 の一言で一瞬にして穿の顔は変わる。今までのにこやかな顔はどこへやら、目を伏せて明らかに嫌そうに眉間にシワを寄せて口元は今にも舌打ちを打ちそうな勢いだったが、すぐに引き攣った微笑になりながらもそれを取り繕う。

 「…………まぁ…………見た目は、ね……うん、見た目はすごく素敵だよ……」

 穿なりの精一杯のフォローだった。半分とはいえ西洋人故に、それもナンパ大国イタリアだ。お洒落にも気を遣うし尚更見た目だけは良い。皮肉な事に。とはいえ、穿が従姉妹を嫌っているのも性格なのだが、好きな人は好きなタイプの性格ということもあってあまり断言はできなかったが。

2ヶ月前 No.89

@ayame0216 ★Tablet=m61M1v1yej



 自分の笑顔を待ってる、と言われるのは初めてで、思わず自らの右頬に片手でぺたりと触れてみる。肉付きが良いとはお世辞にも言えない頬は少々固く、もしかしたら筋肉なんて削げ落ちているのではなかろうかと馬鹿みたいなことを考えて少し焦る。表情筋が固まるというならまだしも、まさか削げ落ちて無くなることはないだろう。……多分、きっと。
 一緒に笑えると良いね、と微笑む彼に一言。


 「ふん……それでは待っていて頂きましょうか。先輩の表情筋がぐにゃぐにゃになるのと私が笑うの、さてはてどちらが先でしょうかね」


 微かにからかうような音を混ぜてそう言えば、漸く自分のペースが戻ってきたような気になって少しだけ安堵する。
 早口で放った言葉は彼の耳にしっかり届いたようで、彼はそれでは自分はお茶菓子を用意しておこうなんて宣う。お茶菓子、という言葉に先ず連想したのは矢張りケーキやパイ。庭園に咲いている薔薇がもし摘んでも良いものであらば、それらを使ったジャムも作れるだろうが、こんなに見事に咲き誇る薔薇を摘み取ってしまうのは少々気が引ける。普段は一人で淹れて一人で飲むだけの紅茶に、共にそれを楽しむ人が付き、またそれに合わせて用意される菓子があるというのはなんとなく不思議な心持ちだった。


 「それでは、お茶菓子はお願いしましょうかね。……先輩、料理はするのですか?」


 自分はあまり料理をしない。もとい、作ってもあまり食べないせいで作る必要性が無いのだ。作ろうと思えば作れないことは無いが、作る機会が少ないというのも真実。目の前の彼は紅茶は淹れないと言っていたが、料理は得意だったりするのだろうかとふと考えた。
 薔薇の説明__と言えどもほぼほぼ独白のようなものだったが__を終え、彼の従姉妹さんを素敵な方なのだろうと表現すればすぐさま彼の表情は一変した。先程眉を寄せたあの表情など目ではない、とでも言うように眉間には皺が寄り、嫌そうに歪められた彼の表情は決して貼り付けたもの等ではなく、お世辞にもにこやかとは言えないそれについつい目を見張り視線を奪われる。すぐさま浮かべられた笑みもどこか強張り、ぎこちなかった。
 見た目'は'良い従姉妹。この穏やかな青年がここまで顔を歪める例の従姉妹さんというのは、一体どんな人なのだろうか。とても厄介だったりとか、意地悪だったりとか、もしかしたらとても怖い人なのやもしれない。


 「……なんだか、凄い……何ていうか、特徴的な方なのですかな」


 彼のぎこちない表情とは裏腹に、庵は今にも口元を緩めてしまいそうだった。穏やかで、貼り付けたような笑顔がデフォルトの、そして此方の皮肉にも気を悪くすることない彼がこうして心からの嫌悪を顔に出すことも珍しく、少し面白く思えてしまったのだ。彼のこんな表情を生み出す従姉妹さんへの興味も、無きにしもあらず。

 >>瀑野さん

2ヶ月前 No.90

千里 @matunogirl☆JygYpuYd4vU ★X2zrn8dq8e_PHR

「どうかしましたか?私の顔にないかついてる?」

じっと見つめられたことに気がついた金城は首を傾げながら顔に何かついているのかと質問を投げかける。何を考えてるのかは理解できないが、じっと見つめられるのもそれなりに緊張はする。
カードを再び鞄にしまい込むと一人前に使いこなしてあげるからね、心の中でそう思いながらふふっと笑う。
「確かにフレンチは落ち着かなさそうだね〜。
カフェ!いいねぇ、紅茶もコーヒーもケーキも好きだから、嬉しいよー、でもごちそうになるのは気が引けるから割り勘、とかどうかな?」

彼の提案に金城は顔を輝かせながら、そう言った後に、申し訳なさそうにしながら、割り勘というのはどうだ、と言うのを提案する。それに彼が乗ってくれるかは分からない。多々、提案してみただけだ。

>>瀑野 穿さま

2ヶ月前 No.91

暁烏 深影 @hayane27 ★Tablet=HfmvyqFdrH

紡さん>>

『みーくん』と呼ばれ、深影は少し複雑な顔になる。

「あ、あーいや…別に迷惑じゃないんだが…その…俺は女なんだ」

別に他人が何処で寝ようとかまわない。
まあ、性別を間違えられるのは慣れているが、まさか後輩からも間違えられるとは…少しは女性らしくしなければいけないのだろうか。

「……」

深影は少し考え込んでしまった。

2ヶ月前 No.92

れれ @desperado ★Tablet=F0Yjsk12GY

 名前:紫乃川 月歌
 読み:しのかわ るか
 性別:男
 年齢:17歳 高等部3-2
 性格:クールで冷静。感情があるのかと思うくらい無表情。声に抑揚もなく、一定のテンションで喋る。何を考えているのか分からず、扱いにくいと言われる事が多い。少し無気力過ぎるところがある。
 容姿:白い肌、きついつり目の赤い瞳。亜麻色の肩甲骨くらいまでの髪を白いリボンで結び、前に出している。綺歌とは違ってしっかりした体つきで、身長も180cmある。白いYシャツにジーンズ、黒い革靴を着用。ボタンは第2ボタンまで開けている。
 役割:
 カード:皇帝の逆位置
     Marionette 人を操り、攻撃させる。相手は操られた時の記憶がない。操っている間、自分は無防備になり、攻撃を喰らうとダメージが3倍になる。
     Believe 人と協力して1つの物を造り出す。大きさはその人達の身長を足した長さ。しかし、月歌に協力意識がなく、完成したことはほぼない。
 その他:一人称「俺」、二人称「御前」、「(名字か名前)」。名前の呼び捨ては特に仲がいい人のみ。綺歌に心配されるのがストレスで、最近は避けるようにしている。Marionetteを使ったことで常に見えない誰かに操られて苦しんでいて、それを誰にも悟られないようにしている。

2ヶ月前 No.93

自由 @nanamaru☆43ke11mKtUk ★iPhone=dgcL1EDLvj

>>曝野 穿さん


「へっ……ええと、うん」

どういたしまして、と言われたことに対して何と応答していいのかわからず、曖昧に笑顔を見せることしかできない。
「ん?」と首を傾げた穿に「ええとっ」と一人で焦って手をバタバタと飛べない鳥のように激しく振ると、顔を赤くしたまま「へへっ」と誤魔化すように笑った。けれどこんな感じの良い青年にそんなことはしたくないと思って、はっきり答えなければとまた焦ってしまう。10秒ほど間が空いただろうか、やっとのことで笑叶の口からこぼれたのは、幼稚園児でも言えるような単純なことだった。

「……その、ほめて、くれたの? が、ちょっぴり、うれしかった、から」

笑叶にしてはよく頑張ったと言って良いだろう。これでもかというくらいに顔を下に向け、普段から小さな声をさらに小さくさせてはいたものの。15センチ程上から世界を見ている彼にその言葉が届いたかは分からないが。

お似合い、素敵、困ったことがあれば僕を頼って。どこからそんな褒め言葉や親切な言葉が出てくるのか、笑叶はすっかり顔中を赤くしてしまう。何を考えているのか自分でも分からないくせに「嬉しい」という感情がまだ心にはあるようで、自分のことなのに少し驚いてしまう。「はっきり喋れ」「お前なんかが魔術師を持っていても仕方ない」そんなことしか言われたことがなかったし、それは確かに仕方がないことだと思っていた、だって自分でも自分がはっきりしていないことくらい分かっているから。

「……その、ありがとう、ございます、ええと、いろいろ」

少し考えるように珍しく微笑むのをやめると、言いたいことをきちんと伝え、ふわりとまたいつもの笑顔を戻す。

気になっていたその手には、チョコレートが入っていた。チョコが好きかと尋ねられ、どうなんだろうとまた分からなくなる。どの辺からが「好き」なんだろうと変なところで考え込む。

「……きらいじゃない、とおもいます。……その、わたしもなにか、おかえししたいんですけど」

嫌いではないとだけ答え、もらうとは言っていないが個人的にはもらいたいと思っていた。チョコが好きか云々ではなく、穿からの小さなプレゼントを受け取りたかった。そんな思いを彼が汲んでくれるかは分からないが、とりあえず魔術師のタロットカードを右手の人差し指と中指の間に挟んで、お返しのことですけど《創造》使えちゃいますよ〜アピールはしておく。これも彼の洞察力に賭けるしかないが。

2ヶ月前 No.94

にゃんこ @casshing ★Android=USaZPTpY3Q

>>瀑野サン


渚袮「へー、穿クンでも嫌いな人は居るんだねえ…あ、私は居ないよー?」

相手のしどろもどろな答えにどこか満足した様にふふ、と口許を緩めながらそう告げる。なぜ彼女に嫌いな人が居ないのかは全く以て謎だが、まあ言葉の通りなのだろうとも思う。

渚袮「あ!じゃあさ、嫌いな人は居るケド、好きな人はいないの?」

特に恋バナが好きな人柄ではないのだが、単なる興味本位とからかい一筋、そんなつもりで少々ぶっ飛んだ質問を投げ掛けてみて。
彼に好きな人が居ようと居まいと関係無いけど。とかなんとかは心中で呟いたものに過ぎない。

2ヶ月前 No.95

@akira0908☆G2g5KGLD3yBo ★Tablet=UIgVrM4Ag0

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2ヶ月前 No.96

@ayame0216 ★Tablet=m61M1v1yej



 いつもと変わらぬ笑みを浮かべた穿は此方の問い掛けに「同時、なんじゃないかな?」なんて返してきて、その言葉に自身の頬をぺちぺちと軽く叩く。筋肉の感覚も肉の柔らかさも無くなってしまったような自分がにこやかに笑う日が、きっと随分と遠いことだろう。となると、目の前の彼の表情筋がとろけたようにぐにゃぐにゃになってしまうのもきっと遠い未来の話。馬鹿らしいその思考と共に、ふと変なことを考える。


 「……その頃、私や先輩は何をしているのだろうか」


 思考と口が直結したかのように、その言葉が零れた。まあ聞かれて恥ずかしい事ではないし良いだろう、と一人納得する。自分はその頃、何をしているのだろうか。大人になっているのだろうか、このお世辞にも高いとはいえない身長は少しは改善されているだろうか。この不健康なまでのがりがりの身体にも、少しは肉が付いたりしてると良いのだけれど。

 「凄いですね。私はあまり、料理をしないので。作ったとしても、味はそんなに良くないし……」


 料理には少し自信がある、と答える彼に思わず素直に感心する。料理はそもそもしない、したとしても'まあ食べれなくはない'レベルの自分とは違うなあ、なんて。食事を基本的に'生きるための栄養補給'としてしか捉えてない自分にとって、味はそんなに重要視されていない。が、矢張り口にするならば美味しいに超したことはない。それを自分で作れる、というのは凄いことだ。矢張り、自炊……もとい食事の質というのは、身長に関係有るのだろうか。自分よりずっと高い場所にある彼の頭を辺りをちらりと見た。
 酷く早口に吐き出された言葉たちは決して良い意味のものではなく、先程まで浮かべていた可憐で美しい女性の像は直ぐさま霧散した。何というか、才能に恵まれた厄介な人、とでもいうのだろうか。会ったこともないのに失礼かもしれないが、あまり関わりたいと思える人間像では無かった。元々厳しい表情が更にぐ、と少し歪められる。
 聞き取れただけの彼の言葉を反復する。皮肉屋で捻くれ者で自信過剰、暴力的でうるさい。それから大雑把。ふとあることに気付いて、くすりと酷く微かな笑みが零れた。


 「なんだか、……少し、私に似ていますね」


 皮肉屋で、捻くれ者。他の部分はそうでもないだろうが、そこになんとなく共通点を見つけた。その人と二人で会話なんてした日には、皮肉に皮肉を返すようなことになるのではなかろうか。その様子を想像すると、可笑しいやら疲れるやらで変な気持ちになった。
 そんな事を思っていればふと付け足された、怒ると怖いという情報。微笑みを元に戻してそう言う彼の手は少し震えているようにも見えて、思わず彼の手に触れようと片手を伸ばす。思い出して震える程、というのは一体どんなものなのだろう。先程までのちょっとした可笑しさに、少々不穏な不安が混じったような気がした。

 >>瀑野さん

2ヶ月前 No.97

千里 @matunogirl☆JygYpuYd4vU ★X2zrn8dq8e_PHR

「あー、うん、大丈夫!私笑いたくないときまで笑えるほど器用な人間じゃないから……。演技力あるわけでもないし……」

金城は彼に言われたことに少し間を置いてから大丈夫だという。金城は笑いたいときにしか笑っていない。それ以外の時はあまり笑わない。笑う、と言うのも面倒らしい。ほんとうに面白かったり、困ったときに思わずこぼれる苦笑や嬉しいとき以外にはあまり笑えない。

「んー……じゃあ、ごちそうになります……?」

お願い事、と言われてしまっては正直金城に断れなくなってしまうのだ。金城はこういう所も直したいなぁと思いつつも、中々直せずにここまで来てしまったのもある。彼のお願い事、と言う言葉には少し悩んだ後に少し首を傾げながら戸惑いを見せながらお願いします、そう言うのだった。

>>
瀑野穿さん

2ヶ月前 No.98

だべべ丸 @gameobera ★UtNH1tKwMZ_M0e

地下に近ずくきはない
だが少しどんな性質を持つかみてみたいものだ
手帳を開きペンを持つ
「蟻」「目」「伝」三つを合わせる
蟻で動き見たものを伝えるそのままだ
「行け・・」そして視覚がリンクする

2ヶ月前 No.99

@akira0908☆G2g5KGLD3yBo ★Tablet=UIgVrM4Ag0

>>薬研さん


 自らの同時なんじゃないかな、なんていう言葉を穿が放つと、庵は自らの頬をぺちぺちと叩いた。それを見て穿もぺちぺちと自らの頬を叩いてみる。表情筋が柔らかくなる音がするだとかそんなことは一切無かったが、詩的に言うことを許されても良いのであれば、表情筋が柔くなるような、そんな気がした。

 「そうだねぇ。
 紅茶からちょっと昇格して、お洒落なバーでカクテルでも飲んでるんじゃないかな?」

 くすくすとどこかおかしげに笑う穿。いくら何でもそこまで遠い未来では無いだろうか。いや、未来のことなんてわからない。もしかしたらそのもっともっとずっと先の可能性だってあるのだ。穿がお酒を飲むような年齢になるのはあと1年のみ先の事だが、庵がお酒を飲むようになるのは穿よりも少し時間がかかるのは明らかだ。
 料理の話をした時、あまり料理をしない、と言った庵の言葉には少しだけ意外だと言いたげに「へぇ」なんて興味深そうな声をあげる。彼は紅茶を淹れる事もあるし、自らお茶菓子を作ることもあるのではないかと思っていただけに、少しだけ意外だ。

 「まぁ、食事というのは本来楽しむものではなくて生きていくための手段だったからね。味をあまり気にしないのも分からなくもないけどね」

 僕も1人だと適当なものしか食べていないから、と付け足しながら困ったように眉を寄せた苦笑を浮かべる。食事が楽しいものになったのは恐らく、かなり最近のことだろう。昔なんて微妙な味のご飯しか無かったのではないかとも思う。まあこんなことを言ってしまえば昔の人に刺されてしまいそうだが、幸運なことに昔の人はもうこの世には存在しない。それに、穿のカード的に言うのであれば刺せるもんなら刺してみろ、と言ったところか。
 従姉妹の話を一息にしていると、庵は微かな笑みを浮かべては似ていますね、なんて言った。庵の言葉には本当に驚いたようで目を丸くさせたかと思えば、穿は珍しく感情的になったのか庵の肩を掴む。

 「あんな馬鹿女と薬研さんが1ミリも似てるわけないよ!!」

 感情的になって言葉を放った後にすぐにハッとして自らの語った“馬鹿女”の一言に急いで口元を抑える。仮にも生徒の前で暴言とも取れる言葉を放ってしまったことももちろんなのだが、何よりも怖いのがこの言葉が万が一聞かれている可能性だ。無いとは思う、無いとは思うが、無いと信じているが、盗聴器やらなんやらの可能性も少なからずともあるのだ。何をするのか分からない。
 自らの手が震えていることに気がついた穿はすぐに震えた右手で左手を抑えつけるようにしてから声を震わせる。

 「は、はは、僕の個人的な意見だから!紅茶が好きな薬研さんなら話が合うと思うし多分お気に入り登録くらいはされるんじゃないかな……?どうだろ、分かんないけど……」

 お気に入り登録されたことがないのでお気に入り登録された後の扱いは分からないが、従姉妹が穿を扱う態度よりは幾分かはマシだろう。


>>金城さん


 「笑うのは演技じゃなくても出来ちゃうんだよ。それだけはどうか忘れないで」

 僕みたいになっちゃうから、と困ったような苦笑を浮かべながら付け足した。この際隠しているのも無駄だろう。僕のようになってしまうから、その言葉がどれほどの説得力があるのか穿にはわからない。それでも、本当に笑えなくなってしまう前に、取り戻せるうちになるべく作り笑いというものはやめて欲しいものだ。

 「ありがとう、金城さん。それじゃあ、早速行こうか」

 くす、と微笑を浮かべると、こいこいと言っているかのように手を数度手折って優の少し前を歩く。到底学園敷地内とは思えない程の広さはあるが、やはりいくら街並みのようになっていようと家や集合住宅といったものはなく、あるのは綺麗に整備されたレンガ造りの寮だったり整備された薔薇の小道だった。
 ロゴの綺麗なレンガ造りのカフェテリアを見つけると、少し先に穿はカフェテリアの中に入り、「好きなもの頼んで」と優にメニュー表を提示した。


>>石動さん


 ────「世界」のカードは、地下で光を帯びて輝いている。
 「世界」のカードの捕えられているガラスには鎖と、薔薇の茨が巻きついている。ガラスの天辺には一輪の青薔薇が見事なまでに青々と咲き誇っている。しかし、その青薔薇は微かに誇りを被っているのが分かる。もう、長い間ずっと花を開いているのだろう。
 地下は、「世界」のカードによって黄金色に輝いている。黄金色に輝く「世界」のカードは、招かれざる客を地面であろうと捉えていた。そして、ただただ輝きを放つだけだった。

 「近付いてはいけないよ、小さなお客さん」

 元「世界」のカードの持ち主は、地下に続く地面を歩く小さな蟻の視界をそっと遮ると、ずっと遠くの学園から少し離れた森に蟻を解き放った。

2ヶ月前 No.100

@ayame0216 ★Tablet=m61M1v1yej



 此方の行動を真似るように、目の前の彼が自身の頬をぺちぺちと叩いた。互いの行動がリンクしているようなその行為にこっそり芽生えたのはちょっとした遊び心で、次は自らの頬の少ない肉をむに、と軽く摘まんでは彼のことをちらりと見る。嗚呼、自分はなんてらしくもない事をしているのだろうか。
 こじゃれたバーでカクテルグラスを傾け談笑する自分と穿の姿を少し思い浮かべて、思わずつられるように笑みが零れかける。今こうして紅茶を飲んでいる自分達も、いつかは大人になってアルコールやなんかを嗜むようになるのだろうか。酔った自分は想像がつかないし、酔って醜態を晒しては自己嫌悪に苛まれる自分は想像したくもないが、目の前の彼は酔ったらどうなるのだろう。愚痴っぽくなるとか、泣き上戸だったりとか。笑い上戸、という可能性も無きにしも非ず。


 「それはまた、なんとも楽しそうだ。お互い、酒に呑まれぬように気を付けましょうね」


 肩をひょい、と竦めるようにしてそう言えば、確かカクテル言葉なんてものがあったなあなんてふと考える。諳んじられるものはごく少数だが、それらを覚えておいたら楽しいかもしれない。来るかどうかもわからないような未来を本気にして、またそれを楽しみにする自分に少しだけやりにくさを覚えた。
 あまり料理はしないのだと言えば彼は興味深そうに声を上げる。その声に今まで自分の作ってきた料理の数々、__という程の数もないだろうが__を思い出そうとするが、ほぼ何も浮かばないことに少し驚く。自分は今まで、どれだけ食事というものに興味を持ってこなかったのだろうか。かと思えば彼はまた言葉を続け、食事を生きていくためのものだと表す彼に思わずこくこくと頷いてみせる。そう、自分が今まで思っていたのはそれなのだ。正に我が意を得たり、という状態に内心で嬉しく思う。
 一人だと適当なもので済ませる、という彼に少し驚く。勝手なイメージではあるが、何だかんだ彼はきちんとした食事を摂っているように思っていた。が、簡単なもので済ませるというのは庵にとってもよくあることなので、理解を示すようにまた首を上下に動かした。


 「分かります。私も、紅茶だけとか丁度あった茶菓子一つだけとか、そういうので済ませてしまうこと、よくあるので」


 自分の腹辺りを服越しにするりと撫でれば、硬い骨の感覚がうっすらと伝わる。こんなことだからこんなに貧弱な身体になってしまったのだろうか、なんて考えてみたり。
 従姉妹さんと自分が似ている、と話をすれば彼はその瞳を丸くして、また珍しい表情になったなどと馬鹿らしいことを考えていれば、いきなりがしりと掴まれた肩と勢いよく吐かれた従姉妹さんへの暴言ともとれる言葉に次は此方が瞳を丸くした。直ぐに我に返って口元を抑える彼に、不謹慎だと思いながらも笑みが零れ落ちそうになる。必死に抑えようとしたが間に合わず、何とか隠そうと俯いた途端に「ふは、」と小さな笑い声が零れた。


 「ッすみません。なんか、そんな暴言吐く先輩が珍しくて、つい」


 一瞬緩んだ頬を直ぐさま引き締めていつもの表情へと戻しては、流石に失礼だった、と思い慌てて謝る。こうして、微かとはいえ声を出して笑うのは本当に久しぶりな気がする。それが何故だか非常に悪いことに思え、また恥ずかしいことのようにも感じられた。申し訳なさと照れ臭さから彼から視線を逸らしながらも、まるで反射のように直ぐ硬くなった自分の表情筋に少し感嘆したのもまた本当のことではあるのだが。
 震える右手で左手を抑える彼の声はこれも矢張り震えていて、少し躊躇った後に伸ばしていた片手を更に伸ばして彼の手に触れた。自分には似合わない行為に少々の気まずさを覚えながらも、幼い子を安心させるようにとん、とんと彼の手を叩く。


 「……私の能力は、自分を犠牲にしたり危険に晒したりする分なのでしょうか、自由度が高い。『保身への対価』は特にそうです。
 ですから、__上手くやれば、気に入らない客を偶然に見せかけて追い払い、塩を撒くくらいは出来るやもしれませんね」


 馬鹿な話だとは分かっていた。彼がここまでの反応を見せるような相手を、そんな簡単に追い払える訳はないと。それでも、出来るのではないかと思ってしまうのはきっと、自信ありげに煌々と光るこのカードのせいだ。可笑しな責任転嫁をしながら、にやりと小さく笑って見せた。

 >>瀑野さん

2ヶ月前 No.101

だべべ丸 @gameobera ★UtNH1tKwMZ_M0e

 >>瀑野さん
「はあ やはり簡単には行かないか」
「砕」の文字を飛ばす
証拠隠滅だ
ただあれは誰だったのだろう?
それだけが心残りだった

2ヶ月前 No.102

星月玲桜 @desperado ★Tablet=F0Yjsk12GY

>>瀑野さん、


『やぁ、初めまして……かな?紫乃川さん。綺歌さんのお兄さんだね。話は聞いていたよ。年齢的に……双子か。羨ましいなぁ。僕には兄弟が居ないからね。素敵なお兄さんが来てくれて嬉しいな。歓迎するよ』

「あぁ、初めましてだな。双子が羨ましい?良いな、そう思えて。実際なってみると幻滅するぞ。俺が素敵なお兄さんに見えるか?・・・弟に心配されるぐらいクズなのに」

最後のところは少し小さくなってしまった。珍しいな、言いたいことははっきりいうはずなのに。
こいつが綺歌が言ってた奴か。綺歌と同じようなキャラだと思ってたが・・・違う。


『皇帝の逆位置、ね。はは、兄弟揃ってかっこいい能力を持ってるんだなぁ。……協調性が無い、か……折角の力を発揮も出来ずにカードが可哀想だ。僕はね、無理に協調性を持てとは言わないよ。けれど、折角君を愛したのに、カードを無下にするのは頂けないな。……いきなり説教くさくてごめんね?でも、これが学園代表者代理、瀑野穿の仕事なんだ。僕も生徒の命を守らなければいけないからね。大目に見てくれ給えよ』

「このカードが格好いい・・・なわけないだろう。厄介なだけだ。カードを無下にしているつもりはない、使いこなせないだけだ。」

ほんの少し眉をひそめて言う。
こいつ、皇帝の逆位置がどんなカードか知ってていってるのか?
めんどくさいだけなのに。
厄介だから、俺もこういう身体になったんだ。
まぁ、こいつがこんなこと、知るはずがないな。
品定めするように瀑野を見つめ、心の中で嘲笑した。

2ヶ月前 No.103

@akira0908☆G2g5KGLD3yBo ★Tablet=UIgVrM4Ag0

>>薬研さん


 庵の頬をぺちぺちと叩く行動を真似していると、次は頬の肉をむに、と軽く摘んでいたので穿も真似するように自らの右頬をむに、と掴んでみる。いやなんだこれ。穿は自分で突っ込みながらもなんだか楽しそうな庵の姿と、なんだか楽しくなってきてしまったので穿は敢えてそこには口を出してまで突っ込まないでおいた。
 お酒の話をした時に、庵は楽しそうだ、と言ってくれた。穿も庵の言葉には嬉しそうに目を丸くさせた後にすぐに目を細めて微笑した。父がお酒は強かった方なので自分も酔わない方だとは思うが、母はお酒が苦手だったような気がする。もしかしたら母方を継いでお酒が苦手な可能性もあるが、酔ってしまうとかっこ悪い姿を見せてしまうことは普通に分かるので一足先にお酒が飲めるようになったら自分の耐性を調べておかなければ、と思った。

 「ふふ、そうだね。お酒かぁ。僕はあまり詳しくないけどやっぱり美味しいのかな?」

 ワインならちょっとだけ分かるんだけど、と付け足しながら苦笑して言葉を紡いだ。ワインは父が飲んでいたのもある。あとはイタリアと言えばのお酒だということもあるだろう。カクテルは有名所しか分からないが、見た目の綺麗さ的には飲んでみたいような気もする。
 食事の話に話を移すと、穿の1人の時は適当に済ます、という言葉には庵は少し驚いたようだった。食事が生きるためのもの、という些か冷めているとも取れる穿の発言にも同意を示してくれたことには穿もなんとなくそんな気はしていたこともあり、謎の親近感が湧いていた。食にこだわらない人間なんて多く居るとは思うが、無痛症を患ってからは昔からよく口にしていたもの以外はあまり味が分からない事もあって穿の食へのこだわりの無さは相当なものだと思う。
 庵の紅茶とお茶菓子で済ましてしまう、という言葉にうんうん、と頷きながらまだ熱さの残るであろう紅茶のカップに口を付けては熱さなど微塵も感じないように喉に流し込む。味はあるが、熱さは痛みに分類されるようでいくら熱い紅茶を飲んでも穿の感想は「ぬるいな」に変わりはない。紅茶の味は自分で入れるよりも何千倍と美味しかったが。

 「僕はインスタント食品だなぁ。安いし」

 苦笑混じりにそうとだけ答える。守銭奴のようなセリフのような気もするが、味なんて大して変わらない故に高いものをわざわざ食べる理由がわからない。お腹を摩るように触る庵の姿を見て本当に細っこいこだなぁ、と思いつつも自分も筋肉や体脂肪がそこまである方ではないのであまり人のことは言えないかもしれないな、と若干思う。
 従姉妹への暴言を吐いてしまったことを酷く後悔していると、目の前の彼、庵は「ふはっ」と小さく声を漏らして笑った。庵の笑い顔を引き出せたことを心のどこかで「ナイス自分!」と思いつつも、何か笑うような様子があったかと少し首を傾げていると暴言を吐く先輩が珍しくて、つい、と言った。すぐに失礼だった、という謝罪を入れるあたり、本当に素直な子だとは思う。

 「ははは、そうかい?実際僕と従姉妹が話していたら今よりももっと僕の態度は酷いもんだよ?
 薬研さんも引いちゃうかも」

 くすくすと笑いながら少しだけからかうように言ってみる。とはいえ、引いちゃうかも、という言葉には8割ほどの事実も含めているもので、穿も彼女が相手になると急に器が狭くなる。器の狭さ的に何度か引かれたこともあるので保険をかけるという訳では無いが……いや、これはもしかしたら保険をかけているのかもしれない。
 穿が手を震わせていると、ふと手に重なった温もりに目を見張った。不思議と自分の手の震えも収まっていくのが自分でもわかって、何を、と口に出そうと思った矢先に庵は先に口を開く。
 庵の言葉にどれほど救われたことか、穿は目を細めて微笑を浮かべる。いつもの微笑とは、なんとなく違う、気の抜けたような微笑だ。

 「そう言ってくれると嬉しいよ。ふふ、確かに2人なら何とかなるかもしれないね?
 カードさえ使わせなければ……乗り切るくらいならできる。カードが使われたら僕には勝ち目ないけどね」

 肩を竦めながらそんなことを言ってみせる。とはいえ、今の現状、カードを管理しているのは穿なのだから敷地内に無理矢理入られでもしなければカードが使われることなんてそうそうないのだが。まあ、今までに4回ほど無理矢理入られた挙句管理室、地下室にまで入られている始末。地下室のカードは触れようとした時に弾かれたと文句を言っていたので恐らく大丈夫ではあろうが。


>>石動さん


 「石動さん、何やってたのかな?」

 穿は彼に回り込むように現れると、にっこりとした微笑を浮かべながら細めた目で相手をじっと見据えた。
 さっき、地下室の近くに招かれざる小さなお客さんが来たのだけれど、君の力かかい?なんて事を笑いながら告げて。


>>紫乃川さん


 「もちろん。双子でなくても、兄弟は羨ましいさ。正式な血縁者は全員死んだからね。ふふ、過小評価になってしまうのは僕もよく分かる。けれど、弟さんに心配される、ということはそれ程までに君は優しい方ってことは言わざるとも分かるだろう?」

 兄弟が羨ましい、という言葉に気を悪くさせた様子の月歌の様子になんだか皮肉屋な子なんだな、と思いつつも穿は小さく笑いながらごく普通に話し慣れた事のように「正式な血縁者は全員死んだ」とあっさりと告げた。従姉妹は従姉妹であって正式な血縁者ではない。兄弟が居ないのも死んだだけの話だ。

 「…………紫乃川さん。
 今すぐにカードが厄介って言葉取り消してくれないかな?」

 カードをカッコいい、と褒めると月歌はひねくれ者なのかは分からないがかっこよくない、と一蹴されてしまったが、穿は次の一言にいつものにこやかな笑みを崩してはすぐに微笑を戻しながら右手を月歌の首元にそっと添える。穿の細い瞳の奥に優しさも笑みも無い。あるのは、凍りついたような、慈悲のない冷たい瞳。

 「僕を馬鹿にするのは構わない。けれど……カードを馬鹿にすることと僕を甘く見ないでくれるかい。
 僕はこの学園の条件のカードは人に説明できるほどではないにしても全て頭に叩き込んでいる。それが代理であろうと学園代表者の迷い込ませてしまった者への責任だからだ。皇帝の逆位置が面倒くさいカードだと思うのは致し方ない。紫乃川さんの身体がそうなってしまうのも。しかし、カードは他でもない紫乃川さんを愛した。紫乃川さんを愛したのに紫乃川さんはそれを「面倒くさい」と言って侮蔑するのかい?
 君に僕を品定めする程の立ち位置はない。それも、己を選んでくれたカードを「厄介」だと言って侮蔑する君に、だ」

 穿の声は今までに無いほど低く、ドスの効いた声を出した。糸目の瞳も今は胡散臭く閉じてなどいない。瞳は開いていた。真っ黒な瞳孔が月歌を目に捉えていた。

 「「厄介」という言葉の撤回を願うよ、“紫乃川”」

2ヶ月前 No.104

千里 @matunogirl☆JygYpuYd4vU ★X2zrn8dq8e_PHR

「そんなもんなのかなぁ?でも無理に笑う、なんてしたことないから安心して!この先もしないから。分かった忘れない」

ぐっと親指を立てながら少しいたずらっ子のような笑みを浮かべる。金城は笑いたいときには笑うし笑いたくないときは笑わない。それは小さな頃からそうだった。

「うん、いく」

早速行こう、そう言いながら歩き始めた彼をおうように金城は歩き始める。目に映るものは大分珍し鋳物で目移りしそうになるのだがぐっとこらえながら彼の数保城を歩いた。
ロゴが綺麗でレンガ造りのカフェを見つけると、そこに入っていく。そのカフェは金城の目から見てもどこかおしゃれで、大人の雰囲気を醸し出していた。

少し眺めた後にカフェの中に足を踏み入れ、彼の隣に立つと、メニュー表を受け取る。
「んーじゃあ、ミルクティーと瀑野さんのおすすめのケーキでお願いします……?」

メニュ―にあらかた目を通してから飲み物を選択してから、ここは彼のおすすめを食べてみたい、そう思った金城はメニューを渡しながら、瀑野が受け入れてくれるか分からない。少し自信がなさげに、お願いをするのだった。

>>瀑野 穿さま

2ヶ月前 No.105

@ayame0216 ★Tablet=m61M1v1yej



 此方が頬をぺちぺちと叩けば、目の前の青年も頬を叩く。それに倣って自分の頬をむにりと摘まめば、またもや青年はそれを真似した。自分達は一体何がしたいのだろうか、なんて思いながらもさてじゃあどうしようかと考えを巡らせて、次はもう片方の頬を空いていた片手でまたむりにと摘まんだ。両頬を小さく引き延ばすようなその格好に、今どんな顔になっているのだろうかとぼんやり考える。
 お酒の話を繋げれば彼は小さく苦笑を浮かべる。美味しいものなのだろうか、と言われてどうなのだろうかとふと考えた。未成年なので当然のことではあるのだが、如何せん今までお酒を飲んだことがないから想像がつかない。どんなものなのかと考えていれば、そういえば幼い頃に料理酒を誤って飲んでしまったことがあったなあ、なんてことを思い出す。何かと間違えてごくりと飲み下したそれは酷く不味くて、まだ小学生にすらなっていなかった頃の自分は驚いて大泣きした。料理酒は不可飲処置を施されているものなのだ、と知ったのはその暫く後である。


 「……ワインは分からないが、少なくとも料理酒は、不味かったです」


 あまり思い返すとあの味が甦ってきそうで、少々げんなりとした表情でそう言う。食べ物や飲み物の上手い不味いをそこまで気にする方ではないが、それでも矢張り、不味いものを進んで飲食したいとは思えないのが本音だ。少なくとも、料理酒よりワインの方が美味なのは明白だろう。
 紅茶のカップを傾ける彼を見て、話に気を取られて忘れていた紅茶のことを思い出す。まだ熱を持つそれを火傷しないようゆっくりと口にすれば、すっきりとした風味がふわりと広がった。彼の話に耳を傾けながら、目の前のスコーンを一つ手に取った。


 「インスタントのスープやらは私も時折食べます。作るより面倒が無いので」


 苦笑混じりに話す彼にそう返す。スープ一つ作ることすら面倒だと言う自分は些か物臭すぎるのではと思ったが、作ることよりもそれを作った後に発生する洗い物やら何やらが面倒なのだ。「こういう物の生地とかを作り置きしておけば良いのかもしれませんね」と言いながら手の中のスコーンを二つに割って、傍にあったジャムとクリームを少し塗った。
 笑いの収まった顔でちらりと彼の表情を伺えば、彼は小さく首を傾げて此方を見ていた。先程まで酷く無愛想だった後輩が、笑うような場面でもないというのにいきなり笑い出したのだから、その反応も当然のものだ。少々申し訳なさを感じていれば、実際はもっと態度が酷いのだと彼は笑う。自分も大概態度の良い方ではないと自称している。が、目の前の彼が、人が引く程態度を悪くする姿というのも想像が出来ず、少し興味をそそられた。


 「引く程の態度の悪さ、というのも珍しい。寧ろ、一度拝見させて頂きたいものですね」


 からかうような声色でそう告げれば、彼をそこまで変える女性の姿を想像してみる。彼曰く姿は美しいらしいが、それは中身と釣り合う豪気で明るい美しさなのか、はたまた中身とは似ても似つかぬ可憐で清楚な美しさなのか。美貌と才能の両方を兼ね備える未知の人間は、自分にとって薬か、それとも毒と成りうるのか。
 震えていた手が少しずつ落ち着き、彼はいつもとは違う、気の抜けたような笑みを浮かべる。拙い言葉ではあったが、少しは彼に安心してもらうことが出来ただろうか。カードさえ使われなければ、と言う彼にふと疑問が浮かんだ。


 「……そういえば、その従姉妹さんはどんな能力を持っているのですかな?」


 それが分からないのに追い払うだの何だのとのたまっていた自分を見付け、思わずそう尋ねる。それから「先輩の能力もいつか見てみたいものです」と一言を付け足した。

 >>瀑野さん

2ヶ月前 No.106

@akira0908☆G2g5KGLD3yBo ★Tablet=UIgVrM4Ag0

>>金城さん


 「そっか。それなら安心……かな。まぁ、本当は僕に人の表情についてとやかくいう権利も資格も無いんだけれどね」

 ふふ、と安心したような笑みを相手に向ける。後半部の人の表情についてとやかくいう権利も資格もない、という言葉を放っている時は、いつもと変わらぬ微笑ではあったが、細めた瞳の奥は少しだけ悲しさからか揺らいでいるような気もした。
 早速行こう、という穿の提案に乗ってくれた優は、穿の数歩後ろを歩きながら時折興味がありそうに目を輝かせているのを数度後ろを見ながら歩いた穿は「帰り際に寄りたい所にでもよらせよう」と心の中で決めた。もちろん、その中に高級さをまとうフレンチレストランやらイタリアンレストランもあったが、学園ほどではないにしても城のような大きな外観の本屋は中も凝っているので本が好きかどうかは別として帰り際に紹介しておこうと思った。

 「ミルクティーと僕のおすすめかぁ。そうだなぁ……僕はここのケーキはなんでも美味しいと思っているし、僕にはこの中でもこれがオススメ!なんて恐れ多いことは言えないな。
 すみません、今日のおすすめってなんですか?」
 『今日はヴァーシル様から苺を頂いたのでスッパイングレーゼは如何でしょう?』
 「へぇ、そうなのかい。それじゃあ、ミルクティー1つとスッパイングレーゼを2つ、それとカモミールティーをお願いします」
 『少々お待ちください、瀑野様』

 暫し悩んだ後、穿はお店の人を頼ることにしたようで、本日のおすすめメニューを尋ねてみることにした。いつの間にヴァーシル殿は来ていたのだろうか、と少し首を傾げながらも、お店の人は営業スマイルなのか純粋なにこやかな笑みなのか定かではないが、あちらの席でお待ちになってください、と手で空いた席を指し示してくれた。
 ヴァーシル。知る人ぞ知る有名人……らしい。学園外の話だ、いつここに来たのかもわからない。わかる事は、穿の従姉妹である従姉妹の父がこちらに出向いたということだけ。従姉妹が最近来たばかりだと油断をしていたが、そうもいかなさそうだ。
 思わず、穿は肩を竦めてしまった。

 「金城さんはスッパイングレーゼって何か知っているかい?」

 席まで優を案内しつつも、相手が知らないお菓子であれば一応説明も必要だろう、と思ったこともあり、知っているかどうかをまずは尋ねてみることにした。


>>薬研さん


 庵の無邪気とも言える姿に真似ていると、庵は次は空いた頬までむに、と掴み始めた。流石にこれには穿も予想外だったみたいで、どこか楽しそうに口角をあげながら自らの頬をむに、と掴むと、目の前の庵は自らの両頬を引っ張っている。なんだか、にらめっこをしているような気分になってしまったからか、穿もそれを更に真似る。穿の中で勝手に笑った方が負け、なんて謎にも程があるルールを作りつつ。
 お酒の話に移ると、料理酒は不味かった、と言う庵の姿に思わず目を丸くさせた。食の味にはこだわらないと言っていた事もあるだろうが、目の前のげんなりとした顔、そして先ほど庵から出てきた言葉により明確になった何よりもの驚きは飲んだのか、という考えだった。お酒に関しては全く手の届かないところに置かれていたこともあって、幼心さながらに飲んでみようと思ったこともあるのだが、そう簡単には飲めなかった。飲めなかった上に、飲もうとすると父に酷く怒られた。それは今の記憶にも新しい。

 「料理酒って確か13度くらいだよね……?吐いたりしなかった……?」

 というか料理酒って酔っ払うのかな、なんてちょっと呑気なことを思いつつも穿は純粋に心配そうに庵の顔を覗き込むようにした。ただでさえげんなりしている顔だという事もあってあまりこんな追い打ちをするような事はしていけないとは思っているのだが、やはり心配なことは聞きたくなってしまうものだ。まだまだ穿も子供である。
 紅茶を穿が喉に流し込むと、庵も思い出したかのように火傷を避けるように慎重に紅茶を喉に流し込む。目の前のスコーンを手に取りながらインスタントのスープやらを食べるのは分かる、という意外な共通点に少しだけ嬉しくなりながらも(嬉しくなっていい問題かどうかは別として、説得力の無い人間が窘めるよりはずっと良いだろう)うんうん、と同意を示すように頷く。

 「それはすごく分かるよ。それに誰かと共にする訳ではなく1人でする食事だと尚更食事に時間をかける気にはなれないからね」

 少しだけ眉を寄せた苦笑を浮かべた。食にこだわらない、と言うよりは穿はどちらかというと時間を多く取りたいのかもしれない。より多くの利益的な時間を求めている故に、やはり準備も片付けもさっさと終わるようなものを選ぶのだろう。無論、食べてくれる人が居るのであれば作る時間は決して無駄ではないとは思っているので、しっかり作るが。
 保険をかけた引くほどの態度の悪さ、というのは却って庵の興味をそそってしまったらしく、穿は少しだけ苦笑した後に「そうだなぁ」なんて少し勿体ぶる。勿体ぶるような内容は何も無いが。

 「僕の態度の悪さなんて見てしまっても気分の良いものでもないけれどね?ふふ、まあアイツが戻ってくれば嫌でも目にする事にはなりそうだけれど。
 ……先に謝っておくよ。ごめんね」

 嫌でも目にすることになりそう、という言葉は我ながらシャレにならないものだ。嫌でも目にしてたまるものか。どちらかというとあまり目にしたくないものだろうし、どちらかというと目にされたくないものでもある。とはいえ、相手はどこから湧いて出てくるかもわからない神出鬼没、そりゃ至るところで口論が始まってしまうのは見逃してほしいところでもある。
 庵に心配をしてもらった事に自分の情けなさに苦笑を零していると、ふと庵からは従姉妹さんはどのような能力を持っているのか、という質問をされる。確かに、この学園にいる以上は他の誰かの能力というのは気になるものだろう。自分の能力もいつか見てみたい、と言われたことには穿も少しだけ気を良くしたのか、最初は流石に黙っておこうかとも思っていた従姉妹のカードをあっさり伝える事にした。

 「カードは「戦車」の正位置。勝利を意味するカードって時点でいい予感はしないよね……。
 能力の一つ目は「数字」だったかな。どちらかというと算数だとか数学だとか、そういったものに近い。足の速さを掛け算されたりこっちが引き算されたりでイライラするね……弱点はその分効果時間も短いことだね。使えるのはせいぜい2分だが……それでも強力だ。インターバルが10分あるのはこちらからすれば有難いけどね。
 もう一つは「勝利の雄叫び」。父が亡くなった後、僕と従姉妹で学園の代表者代理争いがあってね、その時に能力を無効化するともいう「護符の羅針盤」を僕が、五大要素を表す「勝利の雄叫び」を彼女が引き取ったんだ。弱点は僕相手には使えないってのと、物理攻撃にめっぽう弱い。「数字」とか、炎と水、みたいに一緒には使えないから下手したら近付いてぶん殴った方が早いかもね。ガードしておけば攻撃も半減するしね。強い分、弱点も相応だとは思うけれど。
 代理の座は僕が勝ったけど、能力に愛されたかどうかに関しては僕は完全に負けたね。とはいえ、僕には使いきれなかっただろうし」

 まぁ、学園代表者の代理になれたのも、当時僕が持っていたカードが「世界」だったからなんだけれど。そんな事を苦笑しながら少し懐かしむように言った。この学園の基盤である「世界」のカードを捨てざるを得なかった訳だが、従姉妹の方は前から「戦車」のカードだ。ただ、一つ能力を捨てた。その能力というのもまた厄介なものではあるが、今の「勝利の雄叫び」程ではない。

 「僕の能力は……うーん、あまりかっこいいものでは無いと思うよ?
 あ、でも、「護符の羅針盤」には少し自信がある。何度か使ったことがあるからね。従姉妹に」

2ヶ月前 No.107

だべべ丸 @gameobera ★UtNH1tKwMZ_M0e

>>瀑野さん

「さあ どうでしょうね」
その瞬間「砕」の字が自分に当たる
そして浮かび上がった「偽者」の字
そして分身が消えた
「やはり感ずいていたか」
もう少しおとなしくしておくか
そのほうがいい

2ヶ月前 No.108

@akira0908☆G2g5KGLD3yBo ★Tablet=UIgVrM4Ag0

>>石動さん


 「……何故君はそんなに地下に固執するのかな?」

 にっこりと微笑している。それでも、穿の微笑の顔は、生易しいものではなかった。問い詰めるような、尋問にも近い、そんなものだ。無論、穿は性格、そして能力から誰がどんな使い方をするのかは既に把握出来ている。自分に悪いことがあると判断すれば、彼が分身を作る可能性はいくらでも考えた。だから穿は、使う。

 「……それとも君は、そんなに僕を怒らせたいのかい?」

 地下に近付いてはならないと言ったよね。にこにことしながら自分の胸ポケットからカードと常備している羅針盤をちらつかせた。分身?そんなもの関係ない。「護符の羅針盤」がある以上、この能力から逃げ出すことは出来ない。
 発動条件は決まった時しか使えない。否、今使えるということは、使ってもいい、と「世界」のカードが判断したのだ。

2ヶ月前 No.109

@ayame0216 ★Tablet=m61M1v1yej



 両頬を摘まんで穿を見れば彼もまたそれを真似して、摘まめる頬も空いている手も無くなりどうしたものかと悩む。別に無理に次のポーズを作る必要はないのだが、かといってこのまま止めるのも引っ込みがつかない。少し瞼を伏せて悩んでいれば、ふと一つの手が思い付いてまた瞼を開ける。それから両の手を離し、大きめに開いたその手のひらでむにりと頬を内側に押す。手のひらの熱が頬に伝わり、じわりと温くなった。
 料理酒の話を持ち出せば彼はその瞳を丸くして此方を見る。それはそうだ。料理酒の味の感想などそうそう聞くものではないし、そもそも料理酒を飲料として飲む人間すら殆どいないだろうから。それをやってしまった自分でさえ、アレが料理酒だと知っていたら口をつけたりしなかった。幾ら喉が渇いていたとしても、だ。あんなもの、飲んだって寧ろ喉が渇いて苦しむだけなのだから。
 料理酒のアルコール度数を聞いて、嗚呼あれはそんなに強かったのかと他人事のように考える。心配そうに顔を覗き込む穿を見て、冷蔵庫の中、何かの容器に入れ替えられていた料理酒を別の何かしらの飲み物と勘違いして飲んだあの日をゆっくりと思い返す。渇いた喉を潤そうと大きく口に含んだ途端酷い味を広げたそれを、吐き出してしまえば良かったと言うのに、自分はパニックになってそのまま飲み下してしまったのだ。胸に漂う気持ち悪さや口の中にこびり付く味が催す吐き気は酷いものだったが、その分酔いを感じた記憶はない。もしかしたら感じていたのやもしれないが、少なくとも覚えていない。本当に酔わなかったのか、はたまた他のインパクトに覆われて忘れているだけなのかは、今はもう知り得ないことだろう。


 「……アルコールが理由で吐いた、というよりも味の悪さと胸焼けで吐いた、という感じでしたがね。幼い頃の私には、少々インパクトが強くて」


 幼くなかろうとインパクトは強かったが。とはいえ、どちらにせよ吐いたには吐いたのだ。先輩はあんなの飲まないで下さいね、なんて一言を付け足せば頭に浮かぶのは幼い頃の自分。自分がどんな子供だったかを忘れているなんてことはないが、わざわざ思い返すこともなかったのだ。が、少なくとも少しは成長した。今はもう、それが何なのか確信の持てないものは口にしたりしないのだから。
 此方の言葉に同意を表すように数度頷いた彼は、一人の食事には時間を掛ける気になれないと言った。眉を寄せた笑みに向け、そこについても同感だ、とまたこくりと頷く。誰かに食べさせるものなら一応頑張って作るし、共に食事を楽しむこともしよう。が、自分一人にそこまでする気にはならないし、なれもしない。この点では妙に重なるところが多いな、なんていうのは気のせいだろうか。


 「もういっそ、いつも誰かと共に食べていれば良いのやも知れませんね。そうすれば、少しはましかもしれない」


 そう言ってから手の中のスコーンを一口かじる。さくりとしたそれは柔らかなクリームと甘いジャムと相まってとても美味しく、思わずもう一口口にしてから「……旨い」と呟いた。
 苦笑しながら勿体ぶるようにして口を開いた彼が言うには、その従姉妹さんが戻ってくれば嫌でも態度が悪くなる自分を見るとのこと。先程淹れたヌワラエリヤは従姉妹さんが最近置いていったものだと言うので、それならまだ暫く来ないだろうか、と考えてそれを否定する。話だけでも随分と豪気で自由な人だ。いつ現れるかなんて、想像もつかない。


 「謝ることはない。私だって、態度が良いとは言い難いですから」


 寧ろ自分は態度の悪い方だろう。勿論敵意や悪意を持ってそうしている訳ではないし、誰彼構わず攻撃している訳でもない。が、相手がどうにも嫌いな相手だったり酷すぎる理不尽を振りかざしていたり、という場合に思わず反抗的な態度で口を出してしまう自分がいることも理解はしている。噛み付く相手を選ぶことが出来ないのは、自分の欠点の一つだということも。
 存外あっさりとカードの詳細を教えてもらえ、少々拍子抜けする。人の能力__足の速さやら何やら__を数字のように弄くり回す能力と、五大要素を使う能力。彼の言う近付いてぶん殴る、というのは自分にとっては苦手分野だが、それこそ'保身への対価'に任せれば良いだろう。その上、この能力は彼には効かないそうだから。本気で見知らぬ従姉妹さんを撃退しようとする自分に、苦笑のようにも苦り切っただけのようにも見える形に表情が歪んだ。


 「戦車の正位置……勝利、征服、それから野望の達成なんてのも表すカードでしたかね。それはなんとまあ、その人にぴったりだ」


 特に、征服の部分。そんな一言は隠したままにそう言えば、彼女の能力についてまた考えを巡らせる。相当な力と、代償を持つ能力。自分のカードで、それを出し抜いて鼻をあかす事は出来ないものだろうか。
 自分の能力を格好良くないとしながらも、無効化の能力である'護符の羅針盤'には少々自信があると言う。かの従姉妹さんにも使用したことがあると聞き、便利なカードだなあとぼんやり考える。


 「'護符の羅針盤'に'七転八起'。充分格好良いでしょう、私は好きですよ。
 ……それに、私の能力は、術士は発動中ずーっと引きこもっていることになりかねませんからね」


 やや自嘲気味にそう言えば、ひょいと肩を竦める。'自己の一擲'は術士が安全な場に居なければ直ぐに途切れてしまいかねないし、'保身への対価'に至っては能力によって現れたもの達が消え去る痛みに苦しめられている間に攻撃されれば一発でお終いだ。カードに不満はないし、嫌ってもいない。が、これはまた何とも情けないものだ、と一人ごちた。

 >>瀑野さん

2ヶ月前 No.110

だべべ丸 @gameobera ★UtNH1tKwMZ_M0e

>>瀑野さん

「単純に気になるからですよ」
そういって手帳をしまう
「それに怒らせる気はありませんよだってメリットがありませんから」
可能性としてとしては予測ができていたがこうも早くぶつかることになるとは
思わなかった
「もうしませんので今回は」

2ヶ月前 No.111

@akira0908☆G2g5KGLD3yBo ★Tablet=UIgVrM4Ag0

>>薬研さん


 次は何をしてくるのかと穿は若干構えながらも待っていると、庵は目を閉じてしまった。もしやもう終わりか……?とそんな事をぼんやりと考えた後に穿はもしかしたらこれも真似しろと!?という謎の葛藤に自分の中で苛まれる。良くも悪くも穿は馬鹿……否、単純である。目を閉じるかどうするかでうだうだと穿が悩んでいると、庵は手を離した。それを見て穿も手を離すと、予想外の庵の行動に「ふっ……」と声を漏らしてしまう。

 「あはははっ……!僕もだけど……君もさっきから何やってるんだい?ははっ……君もそんなお茶目な一面があるなんてな……ふふっ……」

 穿はツボに入ったのか声をあげて笑ったかと思えば、口元を抑えて楽しそうに目を細めた。庵の新しい姿への嬉しさといったものもあるのだが、穿が勝手に決めた「笑ったら負け」のルールはここで適用されてしまった。穿はひとしきり笑った後、すぐに眉を少し寄せながらいつもより少し口角の下がった自分の口元に触れた。
 (あれ……?僕、さっき……笑った……?)
 穿が心配になりながらも吐いたりしなかったか、という質問には、アルコールで吐いたというよりも味の悪さと胸焼けで吐いた、という答えが返ってきた。いずれにせよやはり吐くのか、と思いつつも、幼少期ってそういう事あるよなぁ、となんとなく分かるのかうんうん、と数度頷いてしまう。お酒を飲むことは無かったにしても、父が煙草を吸っていて代わりに、とよくココアシガレットを貰っていたものだが、ココアシガレットが切れた時に興味本位で父の煙草を口に含んだことは穿は今後一切忘れることはないだろう。いや、忘れることも出来ないだろう。
 口に含んだ、というよりも、含む少し前に父に取られてしまったが。鮮明に覚えていることといえば、あの時自分は煙草をココアシガレットだと勘違いしたままで、父からココアシガレットが取られたと泣いたような気がする。いや、泣いたんじゃなくて怒ったんだったか?何はともあれ、幼少期にはやはりよくある話なんだと穿は苦笑にも近い微笑を浮かべる。
 ふと、先輩はあんなの飲まないでくださいね、なんて言われてふふ、と微笑を浮かべる。

 「薬研さんの話を聞いて「よし、飲もう!」って思うほど僕もチャレンジャーじゃないからね。でも、ご忠告ありがとう。
 それこそ本当に……お酒に呑まれた時なんかは無いようにしなくちゃね」

 自分なら少なからずともやりかねない、そんな事を穿は頭の中で考えた。やりかねない、というか、どれくらいで酔うのかの感覚が掴めてくるまではやらかしそうだ。
 一人の食事に時間はかけない、という話に庵は頷いてくれる。やたら食に関しては共通項があるものだと穿は思う。人とはどんな共通点があるかは分からないにしても、食へのこだわりの無さがここまで反映されるのはなかなか珍しいものだ。すると、いつも誰かと共に食べていればいい、という言葉に「なるほど」と声を漏らす。

 「それじゃあ、食に欲がない者同士今後一緒にご飯を取るのはどうだい?料理をまた作るきっかけにもなるし、いくらかは気を遣った食事もできる、どうだろう?」

 もちろん、一人のままがいい、とか誰かと一緒だとご飯が喉を通らない、とかがあるんだったら断ってくれても大丈夫だよ、なんて長い言葉を付け足して。昔の穿が何故だか人前でご飯が食べられない、つまり後者だった事もありそういうのがあるのはいくらか理解がある方だと、穿自身は思っている。
 スコーンを口にした庵から出てきた一言に、穿は目を丸くさせると、安心したような溜め息を吐いてにこにことどこか満足そうな笑みだけを浮かべて、穿もスコーンに手を伸ばした。
 従姉妹の話になった時、穿が先に謝罪を入れておくと、庵の方は自分だって態度は良いとは言い難い、という言葉にそんな事が言える時点で態度が良い、というよりも配慮のあるというかなんというか。

 「そうかい?それじゃあ、いきなり窓ガラス割って入ってくる人影とか、土の中から音がした時とか、なんとな〜く嫌な雰囲気がした時は言って?僕が対応するから」

 口が悪くなってしまうけれど、なんて少しだけ悪戯っ子のような笑みも添えながらそんな事を言う。窓ガラス割って入ってくる人影も土の中から音がすることもなんとなく嫌な雰囲気がするだけでも従姉妹だと決めつけるのは早計とも言えるが、そんな女だ。あの女は。
 カードの説明をすると、自分よりもよりしっかりとした説明を加えてくれたことに軽く感謝をする。いちいち口に出してしまうのもうざったいだろうな、と思ったこともあり口には出さないでおいたが。

 「ふふ、御名答。ぴったりなんだよ、悔しい事に」

 征服とか。心に留まらせるだけで、口には出さなかった。征服がよく似合う従姉妹なんてバレてしまったら下手したら自分も距離を置かれかねない。それだったらまだ(もはやもうそろそろバレていそう、バレていると言っても過言ではないが)従姉妹を庇うような形になってしまうにしても、自分のためだと思えば口に出さないことは可能、泣きがする。

 「そうかい?そう言ってくれると嬉しいよ。といっても、僕が能力を使ったことは本当はそこまで無いから少し体が鈍っているかも。
 術士というのはそういうものさ。最前線に出てくる術士なんてリスキーにも程があるだろうに。
 もちろん、僕にできるだけのサポートはさせてもらうよ」

 できるだけの事しか逆に出来ないんだけどね、なんて苦笑混じりに付け足す。なんというか、自虐的なことを稀に言ってしまうのは穿の癖というか、悪いところでもあるのかもしれない。

2ヶ月前 No.112

@akira0908☆G2g5KGLD3yBo ★Tablet=UIgVrM4Ag0

>>石動さん


 「そうかい。それじゃあ言おうか。
 地下にはカードがある。基本的には近付くことが出来ても触ることは出来ない。まあ、近付く事も出来ないようにはしているけれど。
 そのカードは僕と、そしてこの学園とリンクしている。少しでも、カードに触れる何かがあれば、僕は容赦をしない。それがこの学園と僕を守る為の手段だからだ。
 これでもういいかい?」

 敢えて何のカードかは言わないでおいた。何のカードか言ってしまえば、欲する欲深い人間が出てきてしまう可能性だってあるだろう。「世界」のカードだ。全てを意味するカード。元々は穿が手にしていたカードだ。父とは違う能力だが、それでも、それでも、「世界」のカードに勝るカードは存在しない。
 「世界」のカードを超えることが出来るのは穿の亡くなった父の紛失した「世界」だけだ。皮肉なことに、父の紛失した世界は穿とその従姉妹によって半分にされたが。

 「メリットが無い、か……まぁ、それでもやろうとしたっていうのは、なかなか君は肝が座っているんだね」

 メリットが無い、ただの遊び心で地下に近付かれるなんて以ての外だ。穿は少しだけ気を悪くさせながらも、きちんと説明しなかった自分に非があるのは明確だった故に、それは表情にも出さず、口にも出さず、心のずっと奥底にしまい込むことにした。
 「今回は」その言葉に引っ掛かったが、ここで見逃す事にした。仏の顔は3度までと言うし。そんなふうに穿は自分に言い聞かせて冷静を保った。

2ヶ月前 No.113

@ayame0216 ★Tablet=m61M1v1yej



 むにり。頬を押し潰すようにしてみせれば、降ってきたのは再び真似っこではなく、しかしいつものあの微笑みでもなかった。ふっ、と漏れた声に思わずぐいと顔を上げれば、目の前の彼は声を上げて楽しそうに笑う。お茶目な一面、と言われ初めて自分のしていた可笑しな行為への羞恥が溢れ出たのか、じわじわと頬が赤く染まっていくのが分かった。が、視線は一点から離れない。今までの張り付けたようなものではなく、自然に細められた目元と緩んだ口元。こんな風に楽しさを全面に見せて笑う彼は初めてで、思わず瞳を奪われかけてしまった。


 「、ははッ……ったく、あんたが言う台詞じゃないだろう、それ? 真似をし始めたのはそっちな癖に、どの口で人をお茶目だなんて言うんですかね? ふッ、はは……」


 楽しそうに笑う彼の姿とか、馬鹿みたいな姿を晒した自分のこととか、それについての恥ずかしさとかが全て混ざり合って、思わずふは、と小さく吹き出す。そうしたらもう止まればせず、笑いを抑えようにも抑えられぬまま、笑い声の隙間を縫って上記を告げる。緩んだ頬のままに「あんたのそんな顔、初めて見た」なんて悪戯っぽく付け足したのは、笑い顔を晒した照れ臭さからだったりするのは、これまた恥ずかしいので今暫く秘密にしておこう。
 彼の返答に、まあそりゃそうだよななんて一人ごちる。こんな話の後に即料理酒を飲もうとする奴がいるのならばお目にかかりたいし、叶うのであれば其奴と二人、こっちの話をどれくらい無視していたのかだとかそもそも体に悪いだろうがだとか一体何を目指してるんだよだとか、小一時間程問い詰めさせて頂きたいものだ。とはいえ、子供というのは得てして皆そこらのものを適当に口にしてしまうもの、だと思っている。そこまで考えて、唐突過ぎるかと思いながらもそういえばなんて頭に浮かんだ疑問を持ち出してみた。


 「先輩って、どんな子供だったんですか?」


 穏やかで優しく、此方のどんな言葉も笑って受け止めてしまう穿。そんな彼は、一体どんな子供だったのだろうか。想像もつかないそれを無理に想像しようとすることは止め、どうせなら本人に尋ねようと思い立ったのだ。
 なるほど、と声を漏らした彼はそのまま言葉を続ける。それは全く想像もしていなかった提案で、数秒程その言葉の意味を頭の中で噛み砕く。漸く理解しては迷惑じゃないのかとか本当に良いのかとか、遠慮がちな疑問がぽんぽんと頭から飛び出していきそうになったが、互いに悪い話ではないし、迷惑だったらそう言ってくれるだろう、と勝手に納得して、小さく頷いた。


 「先輩さえ良ければ……ご一緒させて頂くのも、やぶさかではないかと」


 最後の最後、微かに滲んだ素直じゃない気持ちにはそっと目を瞑る。他の人なら少しは焦り訂正も考えるが、彼なら大丈夫だろう、なんて勝手な信用を抱いていたのも本当だ。スコーンをまた一口とかじり咀嚼しながら、満足そうに微笑む彼をちらりと見た。
 いきなり窓ガラス割って入ってくる人影を見た時、土の中から音がした時、それからなんとなく嫌な雰囲気がした時。それらが例の従姉妹さんが現れる前兆のようなものだと言うのならば、何とも不思議な登場の仕方だ。特に土の中からの音とは、一体どういう状況なのだろうか。


 「……今、ここの土から音が鳴ったら怖いですよね」


 ふと思い立ったことを何とはなしに口にして地面を足でとんとんと叩けば、本当に現れるのではないかと一瞬本気で恐怖する。先程までの話を聞かれたりした日にはもう、自分は本気で頭を抱えてしまうだろう。
 ぴったり、という言葉に同意する彼はそこに悔しいという言葉を付け足す。その言葉に思わず彼を見た。悔しいもなにも、と言葉が口をつく。


 「希望、救済、優しさ。あんたこそ、カードにぴったりじゃないですか。私は、何かを征服することを前提として勝利を得る人間より、仮に負け戦となろうと誰かを救い、希望を与えようとする人間についていきたいものです」


 これは私の考えですがね、と付け足したのはこうして面と向かって誰かを褒めようとすることへの不慣れさから。そんな不器用な自分に些か呆れを覚え、手の中でカードをくるりと回した。
 出来るだけのことしか出来ない、という表現はどこか自虐っぽく、彼はそうした言葉が口癖なのだろうかと考える。自分にとっての嫌みや皮肉のように、誰にだって口癖くらいある。が、自虐的なそれはアルカナにとっては少々頂けないものなのではなかろうか、なんて思ったり。


 「出来る以上のことをして怪我でもされれば、私があんたを慕う奴らに責められる。だから、出来ることだけで良いんです。互いに出来ることをすれば、埋められないものなんてのはごく僅かでしょう」


 にやり、と口元を歪めては自分がこの学園に来る前、アルカナを手にした直後のことを思い出す。自室のベッドに自分の肉体を寝かせたまま、人の目をかいくぐり高い視点で飛ぶようにあちらこちらを駆け回るのはとても楽しいものだった。もう、随分の前のことのようにも思えたが。

 >>瀑野さん

2ヶ月前 No.114

@yukam ★Android=88k40WAwbj

>>瀑野さん




「...なにそれぇ」

 忠告を受け、言っている意味が良く分からない、といった様子で不服そうに頬を膨らませる。まるで子供をあやすみたいな仕草を見て少し複雑な気持ちになるのとほぼ同時に、綺麗な糸目を細めて柔らかく微笑む穿の表情を見ると『綺麗な男の人だなぁ』なんてついつい見惚れてしまいそうになる。

 「優しい子なんだね」見当違いとも言える言葉に少しだけ戸惑う。鱗自身が優しい人間であるとかそんな事考えた事も無かったし、そもそも幻覚を見せる能力の使用を控えたのも穿をからかう為の目論みであって。しかし、逆に言えばこちらが隙を伺っている事、不意打ちの悪戯を企んでいる事がバレていない証拠とも言えるのではないだろうか、と直感的に考える。
 下手に警戒されてしまってはまずいのだ。「当たり前じゃん」といつもの様にいたずらな笑みを浮かべ高飛車な態度で答えた。

【すみません遅くなりました!!】

2ヶ月前 No.115

千里 @matunogirl☆JygYpuYd4vU ★X2zrn8dq8e_PHR

「でも心配していってくれたんでしょ?その気持ちが私は嬉しかったからきには止めてないから大丈夫だよー」
ほんの少し見えてしまった瞳の奥の悲しそうな揺らいでいるような瞳に魅入られ、偽善者、と言われればそれまでのような、そんな言葉が口からこぼれていた。「あ、別にそんなに気にしてないならいいんだけどね」と言う言葉を気がついてから付け足す。もうすでに説き遅し、かもしれいし、この言葉ももしかしたら失言かもしれないな、なんてことを頭の片隅に起きながら。

町中を歩いていると、学園みたいにやたらと存在感のアルミせがめに入った。ここまでの道は覚えているし、今度一人で来るのも悪くないかも、行くとしたらいつになるのだろうか。そんなことを考える。

彼にお勧めを尋ねたところここにあるケーキはどれもおすすめで悩んでおりこれが特におすすめ、なんて出来ない、と言いながら店員さんに尋ねており、その中には金城が奇異竹生がないケーキの名前を出され、頭の上に疑問符を出しながら少しケーキの名前を口にしてみる。

「スッパ……?」

口に出してもやっぱり聞き覚えはないし、いったいどんなものなのかも見当がつかない。
席まで案内されている間も、考えていたが、頭には疑問符が浮かぶばかりだった。子kは思い切って聞いてみようとしたところ、彼の方から礼のケーキのことを知っているかと聞かれ、少し首を振ってから口をそっと開く。

「お恥ずかしい話し、知らないんだよね……。そのスッパイングレーゼていうケーキ。すごいね、瀑野さん。私が聞こうとした問いを聞いてくれるんだものびっくりしたよ」

大げさになりすぎていないかも不安だったが、驚いたのも、ケーキも知らないのもどれも事実だ。もちろん聞こうと思ったのも。全て嘘偽りないし、そもそも知っていたら知っている話を聞かされるのも鬱陶しいし、めいわくだ、ともおもうし迷惑だ、とも思うし、そもそも面倒くさい。その話は相手がどんなに立場が上でも出そうで最近はなるべくそんな態度を取ろうとはしないし、そもそもの話しとしてここでは知らないことばかりなので、知ったかぶるのは良くない、そんなのも分かってるので、そんな態度を取ることがないのだが。

>>瀑野 穿さま

2ヶ月前 No.116

キジ猫 @kotoyou120 ★iPhone=LfNAyyZ6uX

>>穿くん


穿の後ろをついて歩き出す。
素人目にも丁寧に手入れをされているのだろう、薔薇とは違う色とりどりの花たちが2人の周りを包み込む。
すると 穿は 従姉妹が手入れをしていると言う。
心無しか 表情が曇って見えたのは気の所為だろうか。

手を引かれ花を見ながら歩いていると色とりどりの薔薇の咲く薔薇に到着したらしい。
甘く高貴な香りに包まれて 思い切り深呼吸をする。
「…すごく 甘い香り」 ふふふと嬉しそうに笑った。

更に穿に手を引かれ色とりどりの薔薇の隙間を歩くと 白色のアンティーク調の机の上にはアフタヌーンティーの用意が出来ているらしかった。
宝物を見つけたかのように 目をキラキラさせて机にかけよる。
「ケーキ たくさんださなきゃ!」

>>渚袮


自分の声が聞こえたほうをぼおっと見ていると
『多分 紡チャン!』
と自分の名前がハッキリ呼ばれるのを聞いて振り返る
すると視界いっぱいに明るい茶色
「え、あ、わわわ!」
と情けない声を出して そのまま後ろにこてんと倒れた

体を起こして目の前の少女を見る。
自分と同じくらいの背丈で似たような格好をしている
「…キミは だぁれ?」
と笑って 首を傾げた。

>>深影


『みーくん』と呼ぶと 目の前の少女は少し複雑そうな顔をした。
女で あったらしく くん をつけられたのが気に触ったのだろうか。
紡はおもむろに立ち上がり 思い切りジャンプと背伸びを繰り返し
深影のフードを少しはずし 頬に手を添えてじっと顔を見つめた
「ほんとだ 女の子だ! みーちゃんだね」
ごめんねとすこし悲しそうな顔をして 口元を隠して笑った

2ヶ月前 No.117

だべべ丸 @gameobera ★UtNH1tKwMZ_M0e

>>瀑野さん

「すいませんでしたね では」
一礼をしてすぐに去った
ここまで早い段階に護符の羅針盤を使わせたのははじめてだろう
本当に気をつけねば
「何とかしないとすぐゲームオーバーだ」
能力を消す能力 「チートかよ・・・」
攻撃性はないものの、完全に無力化される
発動条件はまだはっきりとはわからない
まず能力を理解しないと・・・

2ヶ月前 No.118

@akira0908☆G2g5KGLD3yBo ★Tablet=UIgVrM4Ag0

>>薬研さん


 思わず失礼だとはわかっていても零れる笑みはなかなか止まることを知らない。相当ツボに入ったのかどうかは別として、穿もまた、いつもの微笑を取り戻したかと思えば小さく「ふふっ」と時折笑みを零す。目の前の庵もどこか楽しそうに笑っていて、お茶目なのはどっちだ、とさえも言われてしまった。

 「ふふっ、確かに。言い返す言葉もないね……!
 僕も、薬研さんのそんなに楽しそうな顔は初めて見たさ!」

 庵の心からの(だと信じたい)笑みに穿も嬉しそうに頬を緩める。どこかテンションのおかしい自分に苦笑を零しつつも、それはきっと相手も同じだろう、という希望論を振りかざしながらも庵の笑みも嬉しいというか、新鮮というか、様々な溢れんばかりの「嬉しい」気持ちが穿は表情に表しながらも、やはりこんなふうに笑うのは久しぶりということもあって、少しだけ懐かしい気持ちにもなってしまった。
 料理酒の話をしていると、庵からはどんな子供だったのか、と尋ねられる。穿からすればごく一般的な普通な子供だとは思っていたが、そんなものは各々の家庭では違うし、とある人からすれば自分の家はごく一般的な普通の子供に変わりはない。普通の子供だったよ、は恐らく家庭によって違うので、少しだけ言葉を選んだ後にうむ、とでも言いたげに一つ頷くと答えを提示する。

 「父が教育熱心な方だったから、1通りの教育は受けさせられていたかな。あと母のお姉さんが海外旅行に行くことが多くてね。連れて帰ってくる事があって、海外の方との関わりも多かったと思う。
 とはいえ、僕は昔かなりシャイな方だったからあまり交流できなかった方なんだけれどね」

 昔はシャイ……だったと思う。昔のまま成長してしまっていたら今頃庵からずっと離れたところで拡声器かなんかを使って言葉を紡いでいたのではないかと思うと少し苦笑が零れると同時に、それはそれで面白いかもな、なんて思ってしまった。やってみようとは思わなかったが、そのまま成長してしまっていた可能性を考えるのも楽しいかもしれない。
 なんて事を思いながら、食事の提案に乗ってくれた庵の回答に穿は満足そうに一つ頷くと「よし、交渉成立だ」なんて少しかっこつけて言って見せた。時折穿の放つ中二くささというのは本当になんだろうか。穿本人も無自覚というのがまた厄介である。

 「紅茶やお茶菓子以外で好きな食べ物とか……あ、嫌いな食べ物とかあったら教えてくれるかい?
 これだけは嫌!みたいなのがあったら配慮させてもらうよ」

 胸ポケットからメモ帳を取り出すと、スキニーパンツのポケットから万年筆を取り出す。なんというか、某猫型ロボットを彷彿とさせるような物持ちの良さでもあるが、穿は立場上突然の客人が来たり連絡がくる事が多かったりする。そんな時にメモ帳をいちいち用意する時間を相手にかけさせるわけにはいかないと思っていた事もあり、メモ帳と万年筆は普段からあらゆる所に忍び込ませている。
 ふと今、この土から音が鳴ったら怖い、なんて言葉に思わず少しだけ「ありそう……」と明らかに頭を抱え込むような声をあげてしまった。ここで流石にそれはない!なんて笑い飛ばせたらよかったのだが、ありそうなのだ。ありえるのだ。

 「いや、でも先日うちに紅茶を持ってきて薔薇を持ってきたし、今頃リヒテンシュタインでも行ってるんじゃないかな?
 ドイツ語圏に次は行く〜とか言っていたような気がするし」

 ドイツ語圏って。広すぎだろ。そんなツッコミを従姉妹にしたのは言わずともわかることだろう。まあそんな広すぎるドイツ語圏故に、リヒテンシュタインだとか適当な国名を答えたが、もしかしたら普通にドイツだったりスイスだったりするかもしれない。まぁ、遠いことにありがたい事は無いが、なんで不意に思う。
 悔しい事にぴったりだ、という旨を穿が告げると、庵は驚いたように穿を見たかと思えば、穿こそカードがぴったりじゃないか、と言われてしまい思わず数度目をぱちくりとさせた。が、その言葉が嬉しかったのは事実だ。おもわず目も細くなる。

 「君は……なんというか、本当に人のことをよく見ている優しい子なんだね。……うん、僕には持つことの無い考え方だったよ。
 本当にありがとう、薬研さん」

 僕も少しだけ、今以上にアルカナを愛せるような気がする。そんなふうに笑うと、穿は胸ポケットにメモ帳と共に入れたペンタクルの5と、人が2人描いてある周りに比べると少し劣った輝きのカードを見つめる。劣った輝きには、眩い輝きとはまた違う能力があるものだ。そう思うと、少し考え方がわかる。

 「ふむ、たしかに。……なんだか、僕は薬研さんから学ぶことが多いな。僕よりも君はずっと賢い。
 時折、その賢さに甘えてしまいそうになってしまうよ」

 くすくすと微笑を浮かべる楔。その賢さに甘えてしまいそうになる、我ながらなかなか恥ずかしいことを口にしてしまったものだとは思うが、あまり自分で追求しては恥ずかしくなってしまうので言わないでおくことにしておいた。


>>赤茅さん


 なにそれぇ、と言いながら頬を膨らます鱗の姿に、やはりこの辺りは年相応の可愛らしい女の子だ、とふと思う。大人びているように背伸びをしたようや振る舞いを時折する事もあったりするが、やはり女の子らしい行動は年相応で可愛らしいものだと思う。
 年相応、とは穿が今まで生きている中で一番縁遠い言葉だったのだが、学園代表者代理という仕事に就いてからは年相応の本当の意味を理解したような、そんな気がする。人と関わるのは本当に大事な事だ。なんて。

 「ふふ、そうだね。優しい良い子な赤茅さんは、誰かを驚かせようっ、なんて危ないこと思わないもんね?」

 くすくすと微笑を浮かべる穿の姿。まるで見透かしたようなそんな言葉であったが、穿はそんなことは全く考えておらず、本当に心の奥底から思ったことを口に出しただけである。まあ、それがたまたまピンポイントになってしまった可能性が無きにしてもあらず、と言った感じではあるが。


>>金城さん


 「そう?そう言ってくれると嬉しいよ、なんだか僕が元気づけられたみたいだ」

 くすり、と笑いながら少し困ったような苦笑を浮かべる穿。今まで何度この笑みを彼女に見せてきただろう。その他の数多くの人間に見せてきたのだろう。そう思うと、自分でも少し気が滅入ってしまう。
 普通に笑むことすらも難しいという事実が、どうしようもなく穿の心を酷く痛めつけた。嬉しいのに、あんな顔しか見せることが出来ない。それがひどく、悔しかった。
 お店につき、スッパイングレーゼを頼むと、店員さんがストロベリーを貰ったと言っていたか。ストロベリーのスッパイングレーゼならば恐らくブルーベリーもついてくるだろうが……。出来上がったほんのりと暖かい(であろう)スッパイングレーゼを想像すると、懐かしい味を食べる事もあり、少しだけ楽しみもあった。
 穿がスッパイングレーゼについて尋ねると、どうやら優はスッパイングレーゼを知らないようだった。スッパイングレーゼ。はて、説明するとは言ったが、どのような説明をすればわかりやすいだろうか。

 「アルケルメスっていう赤いリキュールをかけた薄切りのスポンジと、アングレーズソースっていうソースを交互に重ねたデコレーションしたスプーンですくわないと食べられないような柔らかいスープ状のイタリア菓子の事だよ。
 使われるフルーツは色々あるんだけれど、ストロベリーとブルーベリーが有名かな。スッパはイタリア語てスープ。イングレーゼってのはイギリス風って意味で、イギリス風味のスープっていうイギリス風のイタリア菓子なんだ。不思議だよね」

 さて、こんなもので良かっただろうか?自分が食べた時の感想のようなものになってしまったがこんなもので良いだろうか。こういう時ばかりは従姉妹の説明上手さは羨ましくもある。

 『瀑野様、スッパイングレーゼお二つとミルクティーとカモミールティーをそれぞれお一つずつ。カモミールティーは瀑野様に合わせてアイスにしておりますので。
 どうぞごゆっくり』
 「どうもありがとう。いつもすまないね。
 ……で、金城さん、僕に聞きたいこととか、話したい事はあるかな?」


>>紡さん


 薔薇庭園に辿り着くと、紡は甘い香り、と嬉しそうに笑っていた。薔薇庭園の甘い香りは穿も気に入っている。紡も穿と同じように、この薔薇庭園の香りや風景を気に入ってくれたらいい、なんてそんなことをふと思う。気持ちはまるで父親のようなものだが、それでも、好きなものは誰かに少しでも共有してほしいと思う。
 その感情は、穿にもあった。

 「おっ、ケーキだね!
 少し大変かもしれないけれど、宜しくね、紡さんっ」

 少しだけわくわくとしたのか小さなガッツポーズを作りながらも両手をぶんぶんと少しだけ小さく上下に振りながら口角を嬉しそうにあげる。瞳もいつもよりも心無しかわくわくからか大きく開いている。


>>石動さん


 「……ああ、それでいい」

 護符の羅針盤をこんな早くに使うハメになるとは思ってもいなかった。護符の羅針盤を使うのは、出来ることなら厄介な従姉妹だけでありたかったものだが、学園には生徒がいる。生徒がいるということは、それも避けられないこともあるのだ。

 「石動堅斗……。危険だな。何をするか分からない。
 あまり勝手なことをするようなら……釘を刺しておかねばならないかもね……」

 ペンタクルの5の逆位置のカードを少しだけちらつかせる。陰りの入った、輝きのあるカードを。

2ヶ月前 No.119

星月玲桜 @desperado ★Tablet=F0Yjsk12GY

>>瀑野さん


『僕を馬鹿にするのは構わない。けれど……カードを馬鹿にすることと僕を甘く見ないでくれるかい。僕はこの学園の条件のカードは人に説明できるほどではないにしても全て頭に叩き込んでいる。それが代理であろうと学園代表者の迷い込ませてしまった者への責任だからだ。皇帝の逆位置が面倒くさいカードだと思うのは致し方ない。紫乃川さんの身体がそうなってしまうのも。しかし、カードは他でもない紫乃川さんを愛した。紫乃川さんを愛したのに紫乃川さんはそれを「面倒くさい」と言って侮蔑するのかい?君に僕を品定めする程の立ち位置はない。それも、己を選んでくれたカードを「厄介」だと言って侮蔑する君に、だ』

『「厄介」という言葉の撤回を願うよ、“紫乃川”』

「・・・!身体の事を知ってるのか・・・。綺歌にも教えていないのに。カードが俺を愛した?じゃあこんな身体にはしないと思うが?・・・侮辱してすまない、そこは反省する。」

驚いたように目を見開き、呟く。
まだ納得はしていないが、そこまで言われたら撤回するしかないだろう。

2ヶ月前 No.120

@akira0908☆G2g5KGLD3yBo ★Tablet=UIgVrM4Ag0

>>紫乃川


 じゃあこんな身体にしないとは思うが?という言葉と、気持ちとは裏腹になっているのが瞳でわかる姿に穿は目をすぅっ、と細める。優しさなんてものは無い。穏やかではあるが。

 「……君、随分と甘ったれた餓鬼なんだね」

 自分でも驚くほど冷たい声が出たものだと思う。それでも、この事は彼にしっかりと教えなければならないようだ。彼が死んでしまう前に。彼が、カードに殺される前に。

 「僕の父は、カードの能力で死んだ。生憎、僕でいう「護符の羅針盤」は自分には効かないんだ。カードを侮蔑したから?それもあるだろう。
 父は、「世界」のカードの持ち主だった。それ故かな。父は元から体が弱くてね。五大要素の能力を使う度に寿命が削れていったのさ。それが父のカードの代償。
 しかし、父も普通に生きたかったんだろう。カードを捨てたのさ。恐らく、故意的に。そしたらどうだ。父は、カードに殺された。五大要素の能力にね。燃やされて、氷漬けにされて、今も茨に巻き付かれている。年だけは重ねていき、父は骨にならぬまま老けていく。死ぬ事すらまともに許されていない。
 強い力には代償が必要、そんな事分かるんじゃないのかい?あ、それとも、甘えんぼうな君は代償なんて要らない?じゃあ、強い力も捨てるかい?手伝うよ?」

 クス、と笑いながらペンタクルの5の逆位置のカードをひらひらと挑発的に見せつけた。護符の羅針盤。能力を無効化するものだ。学園代表者としての唯一の力でもある。
 穿は、この能力を手に入れる為に相応の代償を払った。痛覚を失った。ある人は痛覚を失ったことを羨ましいと言う。が、それは同時に、人の感情の痛みも、熱さも、辛さも、刺激物全てが穿には理解できない。穿は、自分の痛みにも気が付けないのだ。
 体も、心も。

2ヶ月前 No.121

自由 @nanamaru☆43ke11mKtUk ★iPhone=dgcL1EDLvj

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2ヶ月前 No.122

@ayame0216 ★Tablet=m61M1v1yej



 漸くいつもの笑みを取り戻した、かと思えば彼はまだ言葉の端々に笑い声を潜めたままだった。笑いすぎだろう、なんて思う自分の頬もまだ少々緩み気味で、目元もいつもよりずっと柔い印象になっていることだろう。つられるようにくく、と喉を鳴らすような押さえ気味の笑い声を零しながらなんとか表情筋を元に戻そうと小さく咳をする。


 「あんたがいきなり笑い出すのが悪いんです、つられて私まで笑ってしまった!」


 そんなことを言いながらもその声色に含まれるのは楽しんでいるような雰囲気ばかりで、崩されまくりのペースに、もう頑なに表情を抑えることも無いかと諦めたように苦笑を浮かべる。嗚呼、そういえば自分にもこうして笑うような表情筋くらいは残っていたらしい。そんな事実に少しだけ安心して、それから馬鹿みたいな話だとまた一つ苦笑を落とした。
 頷いた後に彼が続けるその話では、彼は少々シャイな子供だったらしい。初めてこの学園に来た自分に直ぐさま声を掛けてくれた彼の姿を思い出し、それはまた意外な変化だと言えるだろう。そのシャイな部分を彼がまだ持っていたら、自分はきっと来たばかりのこの学園で話し相手もなく、ただ一人つまらなく紅茶を飲むしかなかっただろう。そう思えばこの変化は有り難いものとも言えるかもしれない。それに、自分だって人のことを言えないくらいの変化を遂げている自覚くらいはあるのだから。


 「先輩がシャイだった……というのは、少し意外です。今の先輩は随分フレンドリーな感じがします」


 そこまで言って、彼の張り付けたようなあの笑顔を思い浮かべる。完全にフレンドリーな人間という訳ではないのかもしれない。とはいえ、完全にフレンドリーな人間なんてものはこの世には存在しないのだろうが。
 交渉成立だ、と放たれた言葉に潜んだ雰囲気はどこか格好つけており、しかし本人はそれに気付いている様子を見せない。その様子に少し、人間らしさとも言えるような微笑ましさを感じてふ、と微かに微笑む。それから胸ポケットから取り出されたのはメモ帳と万年筆で、その用意の良さに思わず感心する。基本持ち歩くものはポケットの中の手帳くらいのみ、しかもそのくせ筆記用具は持ち歩いていない自分にとってそれはとても立派なことで、少しは真似しなければと一人反省した。


 「嫌いなもの、か。……辛いのは、あんまり」


 尻すぼみになりながら、少々やりにくそうにそう告げる。どうしても食べられないという程ではないか、辛いものを食べたときに舌がびりびりと痛むのがどうしても好きになれない。それに、辛いものが駄目だというのは少し子供っぽいような気がしてならないのだ。そんなことを考えてから、これでは彼にだけ料理を任せることになりかねないと思い「料理は私も手伝わせてもらう」と一言だけ付け足した。
 此方の冗談に本気で頭を抱えるような声を発する彼に少し驚く。そんなとんでもないことが本気で有り得てしまう人なのか、彼女は。その神出鬼没の可能性に少しおののき、それでも冗談を否定する彼の言葉に直ぐ安堵した。


 「ドイツ語圏……随分遠いですね。それならまあ、今はまだ安心でしょうか」


 それにしても、その従姉妹さんというのは随分と言語に長けた人なのだろうか。あちらこちらと出掛けるのは楽だが、そこで性格するには現地の人間と関わりを持つことが必須だろう。それをこなし、ドイツ語圏にまで出掛けていくというのだがら、神は二物以上を与える存在なのだ、きっと。神という概念の理不尽さを思い浮かべながら、ドイツ語圏の何処で何をしているのかと思いを馳せた。
 数度ぱちくりとした彼の瞳はそのままきゅう、と細められて、その表情の意味が分からずに此方まできょとんとしてしまう。話を聞けば今の自分の言葉は彼にとって感謝に値するものだったらしく、言われ慣れない'人のことをよく見ている'だとか'優しい'なんて言葉や感謝の言葉やらに思わず照れ臭くなって視線を逸らす。頬がじんわりと熱と赤みを持つのが手に取るように分かった。


 「別に、そんなんじゃない。私は当然のことを言ったまでで……あんただって、征服者か救済者だったら後者を選ぶだろう?」


 だぼだぼの袖で顔の下半分を隠すようにしてそう告げれば、素直にありがとうと言えば良いのにと自分自身に呆れかえる。顔が隠れているのを良いことに小さく息を吐いて、開いているもう片方の手も顔のところに持ってきた。
 甘えてしまいそうだ、なんて言う彼はくすくすと笑みを零しており、まさか自分がそんなことを言われる日が来るとは思っていなかった為、一瞬反応が遅れる。が、直ぐに我に戻っては小さく口元を緩めた。


 「私みたいな奴で良いなら、存分に甘えれば良い。自分が賢いかどうかは分からないが、少なくともそうして甘えてきた相手を突き放す程冷たい人間ではないつもりなのでね」


 からかうようにそう言う。何だか自分が酷く恥ずかしいことを言ったのではないかと思い立ち、ぐわりと照れ臭さが込み上げそうになる脳内をいやそんなことはないと必死に宥めた。

 >>瀑野さん

2ヶ月前 No.123

@yukam ★Android=88k40WAwbj

>>瀑野さん



 ぎくっ、と肩を強ばらせる。冷や汗が零れそうになるのを必死に隠しながらも「動揺してるのバレてるのかな」と縁起でもない事を考えながらちらちらと相手の顔を伺ってみる。
 一瞬だけ、穿へ幻覚を見せる能力の使用を諦めようとも思ったのだが、彼の......いつもいつも余裕ぶってるところが気に食わないのだ。余裕を無くした時の顔が見てみたいのだ。

 「当たり前でしょ。それにあなた、なーんか鋭そうでやり辛いのよ。

 あ!そんな事より喉乾いたんだけど、紅茶淹れてきてくんない?あ、日本茶でも良いのよ。っていうか今はバッチリほうじ茶の気分なんだけど......あるのかしら。」

 自分でも嘘だか本当だか分からなくなるくらいに嘘を突き通せば、やがてその嘘は嘘で無くなってしまうのだ。決して大きな口をきけるような話では無いのだが、元の世界でも割と日常的に嘘を吐いていた鱗の、いわゆる持論のようなものである。
 一瞬の焦りを乗り越え、己の顔を穿の方向へ軽く近付け片目を細めてニッと笑うと、「当たり前でしょ」と平然と言ってのけた。後半少し本音が漏れてしまったが、その事を覆い隠すかのように話題を変える。弾みで何故か紅茶を頼んでしまったが、祖父母宅に預けられ育てられたお婆ちゃんっ子なので、紅茶より日本茶が好きなのを思い出し咄嗟に注文を変える。しかし、がっつり洋風でそれこそ西洋のお城みたいなこの建物内に本当に日本のお茶が存在しているのだろうか...?

2ヶ月前 No.124

@akira0908☆G2g5KGLD3yBo ★Tablet=UIgVrM4Ag0

>>天城さん


 「ふふ、何だか難しいけれど、天城さんが言いたいことはすごくよく分かったよ。確かに、その通りだ」

 嬉しいことが嬉しいと思っていることが嬉しい。ある意味、どうしようもない無限循環ではあったが、笑叶がそんな事を言ってくれるとは思っていなかっただけに、穿はそれに更に嬉しくなる。これが嬉しいの無限循環というなんというか。少し厄介なような気もしたが、この厄介はどちらかと言うと、迷惑にならない厄介、というべきか。難しい話だが。
 笑叶の頭を穿が優しく撫でると、笑叶は驚いたように目を見開いたのは、穿にも分かった。もしかして嫌だったか、と急いで手を遠慮がちに話す。穿に所謂なんというか、ロリータコンプレックスというか、そんなものは無いが、無意識に自分が行っていた行動に気持ち悪いと自分で思いつつも「ごめんね」と申しわけなさそうに眉を寄せて苦笑を零すと、手をそっと離した。
 笑叶のありがとう、という言葉に穿が驚いていると、笑叶から聞こえた小さな笑い声に思わず首をかしげる。何か面白いことをしてあげられたのだろうか?なんて見当違いなことを思いつつも、目の前の生徒の笑みは穿にとって大切なものだったし、好きなものに変わりはない。あまりそこには追求せずに楽しそうなら良いか、と割り切ることにした。

 「もちろん。受け取って」

 頂いていいですか、とわざわざ尋ね返してくれた事に意外としっかりしてる子なんだなぁ、だのと少々失礼なことをぼんやりと思いつつももちろん、という言葉と共にチョコレートが手のひらから無くなったことを確認して嬉しそうに目を細める。笑叶はチョコレートを口に入れたかと思うと、少しした後に「おいしい」と呟いてくれた。チョコレートはどうやら口にあってくれていたみたいで、穿も「それは良かった」と目を細めた。
 お返しですね、なんて笑って言う目の前の笑叶を見てわざわざ良いのに、とも思っていたのだが、やはり折角の申し出を無下にしてしまうのはなんというか……そちらの方がより申し訳ないだろう。不安な表情と、申しわけなさそうなやってみます、という言葉にもしかしてやりづらいお願い事をしてしまったのでは、と少しひやひやする。
 暫し目の前の笑叶が考える様子を見ながらどんなものが出てくるか、とか、今からでも変えてもらおうか、だとか、そんな事を色々考えながらもあまり急かすのも悪いし、今更変えてもらおうだとかは失礼極まりないと思い、相手が無理だと言った時に備えて何か別で頼むことを考えておくべきかと少し云々と考えながらもどこからか出てきたリボンは笑叶のてのひらにふわりと舞い落ちた。なんというか、魔法らしい魔法を見てしまった気分だ。いや、実際のところ、魔法なのだが。
 青色の前と変わらない細いリボンを受け取り、降ろした髪を纏めようと1度手にリボンを巻き付けた時に「あ」と思わず声を漏らした。手にリボンを巻き付けた時、丁度目に入る位置にキンモクセイの刺繍が目に入る。1度纏めようとしていた髪を降ろしたままにすると、目を細めてゆっくりと微笑を浮かべる。

 「ありがとう、天城さん。ふふ、なんていうか、その……まさかこんなに素敵な刺繍があると思ってなくて……すごく嬉しいよ」

 今までの無機質なものも良かったが、やはりこういったワンポイントがある方が髪留めとしては綺麗なものだと思う。キンモクセイの刺繍が見えるように降ろしていた髪を纏めた。


>>薬研さん


 穿が少々ツボっているのと同じように、目の前の彼、庵も時折釣られるようにくく、と笑い声を喉から鳴らす。目尻も随分と柔らかいものになっていて、お互いの表情筋がどうだとかこうだとか話をしていたのは少しだけ嘘のようでもあった。なんだ、意外と笑えるもんじゃないか。意外と少しのきっかけと誰かが居れば笑えるもんじゃないか。それが彼も同じ気持ちであったら良いんだけどな、なんて少しの希望論も織り交ぜつつ。

 「ふふ、これは……引き分け、かな?」

 くすくすといつもとは少し違う微笑を浮かべながら、口元に手を当てる。目元の細められた糸目も、いつもの無機質な微笑を浮かべた糸目なんかではなく、自分でもどこかおかしくなってしまったのではないかと疑ってしまうほど穏やかなものになったのではないかと思う。まあ、鏡がないと今の自分の顔なんてわからないが。
 幼少期の記憶を手探りに思い出しつつも、シャイだった、という旨を伝えると、目の前の庵は少し意外、と言われた。その後に続けられた言葉にも、たしかに、我ながらよく変わったものだとぼんやりとした思考で考える。自分がシャイだったのは普通に昔は人との交流が極端に少なかったこともあるのだが、ここまで変わった原因がなかなか思い出せない。なにか大きなきっかけがあったような気がするのだが……ただ、穿の記憶が正しければカードが自らのものになって少しした後から直そうと思ったきっかけがあったような。

 「うーん、僕もどうしてこんなに成長したのかきっかけが思い出せなくてね。
 思い出せないってことはもしかしたら大したことないきっかけなのかもしれないね。人というのはきっかけがあろうとなかろうと、不思議と突然変わるものだし」

 顎に手を当てながらもどんなきっかけがあっただろうか、ともう少しだけ考えてみることにした。人は突然変わるものだとは自ら言っといてなんだが、何故突然変わるのだろう。自分で説明ができないことを言ってしまったことを少しだけ後悔する。
 カッコつけたことを言ったことを半ば後悔しながらも、メモ帳と万年筆を用意していると、辛いものはあんまりだと庵が答える。これで辛いものが好きだと言われたらどうしようと思っていたこともあり、辛いものがあまり得意ではない、という言葉については正直に言うのであれば救われた気持ちである。作るぶんには構わないが味見が出来ないというか、なんというか。

 「そっか、良かった。僕も辛いものは好きじゃなくてね」

 味がしないから。少しだけ眉を寄せながら「しょうがないけどね」なんて苦笑混じりに答えながら付け足した。無痛症というのはこういう時ばかりは厄介だ。熱さどころか辛いものに関しては味もしない。味のしない何かを噛むという無意味な作業はなるべく避けたいことでもあった。どういう訳だが辛いものには熱いものが多いということもあって、なんだか生ぬるいよく分からない物体を食べる、というのが穿の辛いものに対する価値観だろうか。味がしない、生ぬるい、だけなら良いのだが、無痛症という事もあり知らず知らずのうちに舌を火傷している事もあるのだ(舌だけに言えることではないが)。感覚で氷を口の中に突っ込んだりはしてるのだが、氷は氷で冷たすぎて痛みのうちに入るらしい。
 料理は手伝わせてもらう、という言葉には素直にありがたかったこともあり「ありがとう、助かるよ」と目を細めて笑った。熱さを感じられないこともあり、あまり熱いのを相手に出してしまっては火傷の危険性だってあるのだし。

 「今はまだ、ね……。飛行機や船の雰囲気が好きとも言っていたし、流石に海を泳いでるのは見たことないから大丈夫だろうけれど。出来ることならずっとそこにいて欲しいくらいだ」

 肩を竦めながらそんな事を言う。流石に海を泳いでるのは見たことがない、というのも、従姉妹はカナヅチだ。飛行機や船が好きというのは最初こそは強がりだったらしいが、本当に好きになってくれていたようで有難いこと極まりない。自分が敵対した時はこれでもかと言うほど水を使ってくるのに、自分に水攻撃が来ると咄嗟に避ける辺りは水嫌いというか、カナヅチをこじらせている。
 穿は思ったことを口にしただけなのだが、やはり今までそういった言葉を言われることに慣れていないのか(むしろ言い慣れているのもおかしいのだが)庵は穿から視線を逸らした。またいきなり人に踏み込みすぎてしまったかと思わずううん、と悩んでしまったが、すぐに庵からは征服者か救世者だったら後者を選ぶだろ、と言われる。ふむ。たしかに。

 「まぁ、確かにそうかも。……でも、僕のカードを救世者って言い方をしてもらったのは初めてだから」

 絶望のカードなんて周りからは言われていたものだが、ものは言いようだと思う。絶望のカードなんて言い方は今思えばいくらなんでもあんまりなような気もする。そんな言い方することないだろう。本当に意地の悪い従姉妹だと、切に思う。
 甘えてしまいそうだと情けないことを言ってしまったかと思えば、庵は少し口元を緩めたかと思えば、存分に甘えればいい、と言ってくれた。彼いわく、甘えてくる人間を突き放すほど冷たい人間ではないようだ。元から冷たい人なんて思ってすらいなかったが。

 「それじゃあ、お言葉に甘えさせてもらおうかな……」

 ふふ、と微笑を浮かべる。甘えてもいい、ときちんと言ってもらえたのはきっと初めてだろう。というか、穿は今まで甘えるような対象も居なかったのだけれど。穿も少し照れくさくなってきたのか、それを隠すように淹れられた紅茶とケーキに口をつけた。


>>赤茅さん


 ぎく、と肩を強ばらせたのが少し目に見えて、穿は目を細めるとわかりやすい子だなぁ、なんて思いながらくすくすと小さな微笑を零してしまう。これが彼女に聞こえていなければいいのだけれど、なんて思いつつもわかりやすい、と言うより素直な子が比較的好きな穿にしてはなかなか面白い。
 すると、鋭そうでやりづらい、なんて言われてしまった事に「そうかなぁ?」とうーん、と唸りながら口元に手を当てながら首を捻って考える素振りを見せる。自分では騙されやすい方だと思っているし、何よりも何度か騙されたこともある。その事を考えると鋭そうに見える……のだろうか?

 「ん?ほうじ茶かい?もちろん、あるよ。
 見た目こそはこんなんだけれど、中身は結構それぞれ部屋が分かれてたりするからね。僕は熱さが分からないから暖かいお茶を淹れるのは苦手なんだけれど……冷たくてもいいなら今すぐ用意できるよ」

 意外だ。紅茶だとか西洋の感じのそれが好きなのかと思っていたこともあり、ほうじ茶をご所望してくれるのは完全に予想外だった。とはいえ、誰も何を飲めだあーだこーだと強制をしている訳でもない。人を見た目で決めつけるのは良くない、とまた一つ穿は賢くなった。

2ヶ月前 No.125

@ayame0216 ★Tablet=m61M1v1yej



 酷く穏やかに細められた彼の瞳の中には一欠片の作り物感は無く、心からこの笑みが滲んでいるのだと思うとじわり嬉しさを感じた。大人になるまで待たずとも、こうして笑うことが出来るとは思ってもいなかったので驚きもあるにはあるのだが、それより今はこの緩みまくった頬を元に戻すのが先決だろう。ぺしぺし、と両手で両側の頬を軽く叩く。


 「ですね。ほぼほぼ同時でしたし、どちらが先に笑ったか、なんて覚えていません」


 彼は笑った。そして、自分も同じように笑った。その事実のみで十分だろう。そう思いながら声を発し、それからふう、と息を吐く。漸く笑いも収まったようで、表情は未だ緩んだままながらも喉を鳴らす笑い声だけはそっと影を潜めた。
 成長したきっかけ。彼の発した何とはないそのワードに思わず気を引かれる。自分の変わったきっかけなんて、一々考えたこともなかったのだ。彼にとって成長に基づく変化というものはきっかけがあろうとなかろうと起きるものだそうで、それでは自分が今のかたちへと変わるきっかけは、果たしてあったのだろうか。まだこんな皮肉屋でも捻くれ者でもなかった、と思われる幼少期に思いを馳せれば、思い当たる節のようなものが一つ見付かった。


 「これは私の見解ですが、もしかしたら変化のきっかけなんてものは、無いようが良いのやもしれません。後々思い出してしまえばきりがないし、それに……きっかけの中に毒虫やらが紛れ込んでいた時の嫌悪は底知れないものがありますし」


 後半の言葉は文字一つを音一つに変換していく度に自分の表情が歪み、眉間に皺が寄るのが手に取るように分かった。彼の言葉に何か嫌なものがあった訳ではないし、今そこらで何か嫌なものを見たわけでもない。ただ、かつての記憶を巡るうちに思い出したきっかけの中に、ずっと昔からどうにも嫌いだった奴の姿を見付けてしまったのだ。しかもその'きっかけ'を作ったのが其奴だとなれば嫌悪は益々募る。人生を其奴に操られているような不気味さと苛立ちに、思わず眉をしかめた。
 辛いものが苦手だと申告すれば彼は目を細めて礼を言った。何を感謝されたのか分からずにきょとんとしていれば、ふと彼の症状を思い出してああ、と声を漏らした。辛味というのは味覚ではなく痛覚だとも言うし、彼にとっては感じにくいどころか味がしないレベルなものなのかもしれない。辛いものが嫌だというのは少々子供っぽいかと懸念していたが、彼も辛いものを好まないと知り、理由は違うというのに思わず安心する。


 「それなら良かった。……あんたは、他に苦手なものはないのか?」


 生来好き嫌いの少ないタイプである為自分は辛いもの以外に苦手とする食べ物や味付けは無いが、そういえば彼の好き嫌いについては何も知らない。紅茶のお茶請けとしてケーキやパイを持ってきたところを見れば甘いものは苦手では無いようだが、他はどうなのだろうか。生憎メモは持っていなかったので取り敢えずは脳内に書き留めておこう、と彼に視線をやった。
 どうやら彼の従姉妹さんは飛行機や船を好むようで、その機動力と才能があるのであればいつか小型飛行機の免許くらいはとってしまうのではないだろうかと馬鹿なことを考える。彼曰く『流石に海を泳いでるのは見たことない』らしい。初めはその言葉の意味を飲み込めずにいたが、少し考えてふとカナヅチという可能性に辿り着く。だとしたら、何かされた時には思い切り浅めの水の中を用意して反撃しようか、なんてことを考える自分に少し驚く。出会ったこともない人に対してここまで攻撃的になる自分は珍しい。半分程は冗談が混ざっているが、それでも女性に対してこんなことを思うのは珍しい、気がする。フェミニストぶる気はさらさらないが、そこを差引いても矢張り少し失礼な考えのように感じて、心の中で少し反省する。


 「寧ろ一回来てもらって、全力で追い払ってもう来ないように仕向けるとかも良い気がします」


 たとえば、水で脅すとか。先程の考えを引きずったまま、それでも口には出さずにそう話す。仮にも彼の従姉妹であるのだから、そうそう失礼なことを言うのは頂けないだろう。
 救世主と呼ばれたことは無いと言う彼をちらりと見て、少し考える。確かに彼の能力は完全な'救済'ではない。征服の要素も、なくはないのだ。が、自分が言いたいことはどうしたら言葉として伝わるだろう。自身の語彙を漁るようにして、ゆっくり口を開く。


 「……例えば仮に、私がアルカナを持つ人間に傷付けられそうになったとする。私の能力は真っ正面から来られると少々応戦しにくいものだから、きっとやられたままだろう。が、そのときにあんたがいれば、あんたは其奴の能力を打ち消せる。その時、私にとってのあんたは救世主で、相手にとってのあんたは恐ろしい敵だ。救世主かどうかなんてのは、主観や立場に基づくだろう」


 物事をどの側面からどんな風に見るかによって、その物はまるっきり形を変える。だからあんは今まで傍にいた奴らにとっては救世主じゃなかっただけだろう。そんな事を言いたかった筈なのだがどうにも話が纏まらず、中途半端に止まった話の最後に「その上であんたは私にとって救世主となりうる」と小さく付け足す。矢張り、話すことというのは難しいものだ。
 微笑みを浮かべた後にふと紅茶とケーキに口をつける彼。自分もそれにつられるように少し微笑んで、自分もケーキに手を付ける。こうしたお茶菓子を食べることは普段はあまりないので、少々新鮮な気分になった。


 「そうすると良い。あんたばっかり甘えられていては、疲れるのだってあんたばかりだ。時には自分も甘えないと、いつかパンクしてしまうだろう」


 彼をパンクさせるその原因の中に、彼なら大丈夫だと密かに甘え、頼る自分もいるのだろう。そう知りながら、せめて彼も楽になれれば良いと思って甘えろと言う。まるで矛盾したその状態に、少し苦笑を零した。

 >>瀑野さん

2ヶ月前 No.126

星月玲桜 @desperado ★Tablet=F0Yjsk12GY

『僕の父は、カードの能力で死んだ。生憎、僕でいう「護符の羅針盤」は自分には効かないんだ。カードを侮蔑したから?それもあるだろう。父は、「世界」のカードの持ち主だった。それ故かな。父は元から体が弱くてね。五大要素の能力を使う度に寿命が削れていったのさ。それが父のカードの代償。しかし、父も普通に生きたかったんだろう。カードを捨てたのさ。恐らく、故意的に。そしたらどうだ。父は、カードに殺された。五大要素の能力にね。燃やされて、氷漬けにされて、今も茨に巻き付かれている。年だけは重ねていき、父は骨にならぬまま老けていく。死ぬ事すらまともに許されていない。強い力には代償が必要、そんな事分かるんじゃないのかい?あ、それとも、甘えんぼうな君は代償なんて要らない?じゃあ、強い力も捨てるかい?手伝うよ?』

「・・・!誰も捨てるとは言ってない。・・・甘ったれた餓鬼?そんな事、御前に言われなくても分かってる」

分かってるつもり、だが。こうやって指摘されるってことは本当は分かっていなかったのかも知れないな。

2ヶ月前 No.127

千里 @matunogirl☆JygYpuYd4vU ★X2zrn8dq8e_PHR

「……ならよかった!少しでも元気になってくれたなら私は嬉しい」

少し困ったような笑った顔を見ると余計なことを言ったかな、と思いつつも、よかった。そう告げる。少しでも彼の心が軽くなることを願いながら。勝手な願いでしかないが、そう小さく願うのだった。

瀑野の説明を聞いて金城は、相づちを打ちながらスープ上のものなんだなーということと、イギリス風味ってどんなだろう、と言うことを考えていた。あまりうまく想像は出来なかったが、そんな有名なものを知らなかったのかと思うと、もしかして常識知らないのかな、とか考える。こういうとき想像力があればいいのに、とか思ってしまうが、正直めんどくさい云々よりもで楽しみにしているのも楽しみの一つだろう。

「これがスッパイングレーゼか……。うん、おいしそう。話したいこととか聞きたいことね……。そうだね瀑野さんって苦手なこととか、あったりする?」

話題の話しを今の今までずっと忘れていたのもあり、少し間を置いてから金城は質問を投げかけるのだった

>>瀑野 穿さま

2ヶ月前 No.128

にゃんこ @casshing ★Android=USaZPTpY3Q

>>瀑野サン


渚袮「皆好きって、何だか嘘みたいに聞こえるよねー!」

特に悪気がある訳では無いのだが、彼へと向けた言葉の内の一つに過ぎない。
誰か一人を一途に思うもの程綺麗に、それでいて切実に、本当のものに見える。だが、想う人が多ければ多い程、その信憑性は低く低く、怖いものになる。

渚袮「私?私はねー、そだなあ、好きな人はいないかなあ…。猫ちゃんは好きだけどっ」

最早人ではない。
が、まあ、彼女は彼女なりに考えている。好きな人を作れば守らねばならぬ、嫌いな人を作れば避けなければならぬ。面倒事は彼女にとって地獄の釜より嫌いなもの。彼が低脳とは全く思わぬし、彼は学園のこと、と思って沢山の人を好いているのだろう事は明白だが、彼女にはどうにも理解出来ぬ領域である。


>>紡サン


渚袮「わ、大丈夫…?」

腰を落としてしまった彼女に小さめの手を差し伸べ相手に負けない笑みをけらり、と浮かべる。やはり同年代だからか、それとも全く関係ないのか、彼女とは何処か似ている…様にも見えなくもない。

渚袮「私は、渚袮!紡チャンだよね?私と同い年なんだよー!宜しくっ」

にしし、と安心させる為か、それとも交友を深めるためか、はたまたそのどちらもか。いつも以上にどこか嬉しそうな笑顔を浮かべ相手の手を握り、引いてやる。彼女にとって初めてとも言える同じ年の相手にはやはり何処か気分が上がる様だ。

2ヶ月前 No.129

速音JUN太郎 @hayane27 ★Tablet=HfmvyqFdrH

【遅くなって申し訳ないです…】

紡さん>>

深影がうつむいていると、目の前の少女にフードをとられてしまった。顔を見て、ようやく女だと気がついたらしい。

「あ、別に気にするなよ…昔から…言われてきたし」

性別を間違えられるのは慣れている。でも、フードをはずされたらしいのは初めてだった。

2ヶ月前 No.130
ページ: 1 2

 
 
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