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赤い奥歯の少女の手紙

 ( エッセイ投稿城 )
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NaNaKoとキャミロット ★bZLDA5KBHH_SEk

思えば数年前。当時は高校生か20歳くらいだったか。

メビウスリングがまだ盛況していた頃の話だ。



当時の私はこの掲示板サイトにずいぶん入り浸り、詩やエッセイ板で何人かとの交流を楽しんでいた。



もはや名前を思い出すこともできない相手もいる。

しかし存在だけははっきりと覚えている。


全員が全員、顔も素性も知れない相手だった。

そんな彼らとのやりとりは雲を相手にしているような気分ではあったが、私の日常の中にどっぷりと組み込まれていた。



久々にふと思い出したこの「メビウスリング」を、田舎や廃校になった母校を訪れるような気持で眺めている。



私がいた場所はずいぶんと廃れたものだ。

しかしやはり懐かしい。



当時の友人たちとのやりとりが思い出される。



このスレでは、彼らとの言葉のやりとりに思いを馳せてみよう。



彼らとの交流ももはや10年前。

当時、心を病んで、この場所を拠り所にしていた私だが、

今では人並みの幸福を手に入れ、この身には新しい命を授かった。



おそらくここに投稿するのはこれが最後となるだろう。



悔いるべき時間、そして愛していた時間へ、別れと礼を言いに来た。

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NaNaKoとキャミロット ★bZLDA5KBHH_SEk


いつ話してもなにを話しても、風のように優しく、どこか粋な言葉を投げかけてくれた男がいた。



風人という男だ。



13年前、メビウスリングを利用していた者ならほとんどの人が見かけたことはあっただろう。

私がここにいた当初は、最も多くの人との交流を楽しんでいたと思われる人物でもあった。



彼は詩と「ラジオスター」というバーをこよなく愛する紳士だった。

そんな大人の彼は、メビウスリングで多くの人との交流を楽しみ、そして幅広い年代の友人を作っていた。



ガラス細工のように脆い心の学生たちのつたない言葉や詩は、彼の若かりし物書きの心に刺さり、その情熱を呼び戻すには十分だったのだろう。
私の見る限り、彼は相当メビウスリングに没頭していた。




一体、彼は今どうしているだろうか。

物書きを続けているのだろうか。

今何歳なのだろう。
当時も相当な紳士だったが、生きているのだろうか。

彼の居場所でもあったラジオスターはもうないのか。

店のマスターとは今もよろしくやっているのだろうか。




いくら思いを馳せども、その答えが風に乗ってやってくることは、もうない。

3ヶ月前 No.1

NaNaKoとキャミロット ★bZLDA5KBHH_SEk


風人を思い出すと、繋がるように思い出される女性がいる。



雲母。



「きらら」と読むらしいが、そのように読んだことは結局一度もない。



当時の私にはこれが読めず、彼女のことを「くも」と心の中で呼んでいた。

本当に雲のようにふわふわとした女性だった。



彼女はメビリンの母だった。保母ともいうべきか。


おそらくそちらの系統が現実でも本職だったのだろう。


大人も子供もかまわず手当たり次第にあやし、虜にするプロだった。

メビウスリングを荒らしまわるどんな問題児も、彼女にだけは懐いていた印象がある。




そんな彼女の雰囲気や話し方は鮮明に思い出せるが、実際に私との交流があったかどうかについては、不思議なことに思い出せない。


他の人とのやりとりをロムって見ていただけで、直接話したことはもしかしたらなかったかもしれない。





当時の私は養護施設で育ち、世間や大人に対して反発心があった。


その上自閉的で暴力を振るい、敵を作りやすく、頭のおかしな女だった。




彼女に甘えたくとも、甘えられないで指を加えていたような気もする。




思えば私は、風人や雲母に、「味わったことのない母親と父親の影」を重ねていたかもしれない。



彼らが誰かと話しているのを、暗い部屋で一人パソコンから眺めているだけで、ずいぶん心が落ち着いていったのを覚えている。





そしてなんの感動もない話なのだが、当時彼女について思っていたことがあった。


「こんな聖母のような女でも大人の男とやるのだろうか」という子供ながらの疑問だ。


そしてそれを今思い出すあたり、私の下衆さは子供の頃から変わっていない。


3ヶ月前 No.2

NaNaKoとキャミロット ★bZLDA5KBHH_SEk


私の最も愛していた友人がいた。



セイ



20代の女性で、最も親近感を覚えていた子。


何を話していたのかは覚えていない。


だけど大好きだった。




素朴な女性だが、日々様々なことに考えを巡らせていた。


椎名林檎が好きだったろうか、それから少し食いしん坊だったな。


時折落ち込み悩むことがあったようだが、自己解決して立ち直るタイプ。




彼女は本当に近しい存在だったため、セイのことを思い出そうとすると、日常的な思い出しかでてこない。


まるで元カノの話をしているような気分だ。




他愛ない話をし、時にチャットをしたこともあったような気がする。

話した内容を覚えていないあたり、本当にくだらない他愛ない話ばかりだったのだと思う。

それを思うと「なんか友達みたい」と思わず感じてしまった。




うん、友達だ。そうだ友達なのだ。

所詮ネットの繋がりではあったが、彼女は間違いなく私の友達だった。






彼女がメビウスリングに最後に投稿したのは9年ほど前らしい。






セイは今も元気だろうか。

結婚し、大人の女性へとなっていったのだろうか。



もし今出会えば、互いに自分の子供の話に花が咲いただろうか。




ママ友…



いや、いやいや、それはさすがに、こそばゆすぎる。


この思いは、この場所に置いてゆく。





ありがとうセイ、楽しかった。

3ヶ月前 No.3

NaNaKoとキャミロット ★bZLDA5KBHH_SEk


若隠居のクレイジーこと月野後歩。


当時彼は高校生くらいの年齢だったろうか。


学校にいっていたかどうかも定かではない、あの変わりぶりだと独自の道を突き進んでいたには違いないから。




あれから10年たち、彼ももう20の後半だ。


達観しすぎた彼の性格を考えると、「死んでなきゃいいが」とそればかり思う。


多くの詩人と文豪に恋をしていた彼のことだ、自ら命を絶つことに美徳すら感じてすらいそうだ。



当時の私なら「彼らしくてそれもいい」と言っただろうが、

まともな頭になった今、「ちょっと待て」と襟を掴んで止めるに違いない。



彼にもずいぶん遊んでもらった。

互いに言いたいように、やりたいようにブチまけて、詩を通して下品に笑っていただけだったが、愉快だった。



思えば何がきっかけだったか、電話をしたことがあった。

話していた内容は思い出せない。声も思い出せない。



しかし彼の顔は思い出せる。

キセルを、吸っていた、ような気がする(気がするだけかもしれない)




当時、確か私は仕事をしておらず、知り合いのボディピアスサロンで毎日暇を潰す日々を過ごしていた。

ピアスやアクセサリーのデザインに興味があり、勉強をさせてもらっていたのだ。


ちなみに今の本職は女性雑誌や少女漫画をネタにしたアフィリエイトサイトの運営という、なんとも縁も才もない仕事をやってるわけだが、

趣味でハンドメイドで薔薇アクセサリーを作ることを副業にしている。


こんな私でも人並みに所帯染みることができたのだ。

彼もおそらく、どこか収まるべき場所へ収まっているのではないだろうか。




話はもどり、ピアスサロンの話だ。


彼と電話やチャット、詩でのやりとりをして少し親密になっていったわけだが、

そんな折、彼が画家のゴッホ好きなのに影響を受けて、友人に向日葵をモチーフにしたヘソピアスを作ってもらったことがある。

しかし実際つけたところヘソにひまわりがワァッと咲き、なんともマヌケな出来栄えが完成した。


月野後歩には何の罪もなかったのだか、私は何も言わず勝手に彼にキレていた。




今思えば彼と戯れた時間も、共に浸ってしまった泥沼も、全てがいい思い出だ。

このまま気分よく、思い出を墓場へブチ込むとしよう。

3ヶ月前 No.4
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