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詩小説(ベータ版)

 ( 詩投稿城2世(大人風味) )
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ねことバス @nekoneko10 ★Android=celtmxvFRt

フラスコの底に海は広がっていました
ゆらゆらと振られて波達は化学反応
白濁するアルゴリズムに白熱する灯。
世界の始まりは白

肉体は硝子でした。
脆く割れて、ひび割れていくのです
割れて、剥がれて
また新しい体が生まれてくるのです





旅人は荒野を歩いていた。
雲が広がり、どんよりしている。
けれども、雨は降らないのだ。

底は灰色の荒野。
草木一本映えない灰色の荒野。(※1)

あらゆる生命は死滅したのか、元々いなかったのか。
旅人がそれを知ることはない。

なぜ旅をするのか?

旅人自身にもわからなかった。
ただ、歩みを止めたのなら、この灰色の荒野に飲まれて、物言わぬ岩へと変わるのだと。
直感はそう警告していた。


─ いったいどこまで続くのだ。
この荒野は寂しい。
寒い、孤独だ。
いつになれば、命と出会えるのだ。
私はいつまでここを歩かなければならないのだ ─


旅人は独り言を呪詛のように呟く。
孤独は死神の幻を遠くに映し、旅人を呼んでいる。
あれは荒野の一部へと誘う、甘美たる誘惑なのだ。


─ バルゴフェル・・・
あぁ、そうだ、バルゴフェルに行こう
命が生まれた聖地へと ─


旅人は誘惑を断ち切った。

メモ2018/03/04 20:14 : ねことバス @nekoneko10★Android-celtmxvFRt

※1 誤字ではない。

関連リンク: 鼻試合の場 
ページ: 1


 
 

ねことバス @nekoneko10 ★Android=celtmxvFRt

バルゴフェル

それは命が生まれた場所。
あらゆる命はそこで産まれて、世界に広がった。
どこにあるのか?
それを知る者は誰もいない。
もはやそれは遠く遠くの昔のことだからだ。
今となっては海の底なのか、絶壁の裏側なのか、あるいは星の中心なのか。

ただ、言葉は残った。

バルゴフェルという響きだけが残った。

バルゴフェル。
そこでは、光の羽衣が降り注ぎ、草原を薙いでいる。
そこでは、争いという争いはなく、ただ、生きている。
命を奪うこともなく、命が生きている。
風が光を運ぶのか。
それとも、光が風そのものなのか。
ただ、言葉を飲む美しさだけが黄昏ているという。


バルゴフェル:意味

土 獣 光 命

5ヶ月前 No.1

ねことバス @nekoneko10 ★Android=celtmxvFRt

sin界(※1)は存在者によって形容を変えるだろう。
希望を持つ者がいれば、そこは光に溢れるだろう。
絶望した者がいれば、光は喪われるのだ。


灰色の荒野に白い砂が流れている
儚く、シャラシャラと流れている
まだ、灰色の荒野は灰色のままで
太陽も、月も、星も、死んでいる
けれども、荒野に白い砂が現れた
それは異変、兆し、希望か絶望か
白い砂を辿って行けば結晶がある
昔、生物だった者の硝子の結晶が
硝子の粒子は触れる者を傷つける
掌から零れた赤い雫は硝子を紅く
紅く染めて旅人の姿を取り込んだ


紅い雫は、白い砂の川をたちまちに染め上げて
景色を一変させる。

灰色一色だった空は紅く、あるいはそれは夕暮れなのか
遠くに見えた死神は、明星へと姿を変える



灰色の荒野に光が灯ったのだ
小さな、小さな、光が。

5ヶ月前 No.2

ねことバス @nekoneko10 ★Android=celtmxvFRt

夜空を背に雲が流れている。
星の瞬きを隠したり、うにゃうにゃうにゃうにゃと姿を変える雲が。
いやぁ、あれは雲ではないんだ。
もくもくと煙突から立ち上る生活と知恵の証なんですよ。

煙はもくもくもくもくと現れて
うにゃうにゃうにゃうにゃと姿を変えて
ぐるぐるぐるぐると渦を巻く
いつしか夜空にたくさんの渦が現れて
夜空に海峡を描くのです。

5ヶ月前 No.3

ねことバス @nekoneko10 ★Android=celtmxvFRt

夕暮れの荒野を進んでいくと闇が訪れて
やがて遠くの灯りが増えた
太陽の光とも、月の光とも、星の光とも違う
けれども、見覚えのある灯り
暖色の裸電球の灯りだと気づくのに時間はかからなかった。
夜空にまだ月はなく
ただ、星がいくつか儚げな光を明滅させている

けれども、その星もやがて隠れてしまった
渦を巻いた雲が流れてきて星の光を吸収していたのだ
渦雲はやがて形を変え
不吉な誘惑を放つ死神のようになり
荒野の方へと流れていった

─ あそこはなんだ
あそこは何をしている
街なのか、あれに人々がいるのか ─


白い砂が零れたいた
それを辿れば、なにかの骸へと連なっていて
そしてそれは無数に転がっている
灰色の荒野は抜け出した
けれども多くの死骸が転がる場所に出てしまったのだ

体が突き動かされる
その衝動は焦りなのか、不安なのか、それとも

怒りなのか

5ヶ月前 No.4

ねことバス @nekoneko10 ★Android=celtmxvFRt

二階建ての古い洋館のベランダには子どもが望遠鏡を覗いていました。

建物の一階では、マグマで満たされた大釜が、グツグツとたぎっています。
床には幾何学的な図形が描かれた本が散らばっていて。
おどろおどろしい機械的な器具が乱立しています。
古びた壁や床からは時を経た木材の香りが漂い、建物の歴史を刻んでいました。

足先のコジャレたこれまた古い机の前で、研究者は硝子の小瓶を降っています。
小瓶の中には螺旋を描いた小さな白い紐が漂っていて、時折ピクリと反応しています。
どうやらあの白い紐は生き物のようで、研究者はその紐に話しかけたり、なにやら違う液体を垂らしたりしていました。

やがて二階の子どもが吹き抜けから研究者に話しかけます。

「おとうさーん、お客さんだよー、こっちに向かってきてる人がいるよー」

研究者は怪訝に思いました。
街の一番はずれにあるこんなところに来る人など、めったに居なかったし、街の外から来る人なんて初めてのことだから。
そもそも、この街に外などあったのだろうか?
いや、外を知らない。
外など見たことがない。
だって、ここは世界の果てだから。

研究者は慌て洋館から飛び出して、お客さんを待ち受けました。



5ヶ月前 No.5
ページ: 1

 
 
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