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エヴァンゼリスト

 ( 中級者 小説投稿城 )
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ミオ @takethat ★PstfiloNOy_Df6

人生、何が起こるかは分からない。
とはよく言ったもので、大抵未来の自分は予想した10年後の姿に当てはまらないものだ。

そして、柔らかそうな金髪に青い目の人形のような少女が、いま森の中を走っている。
暗い森には木々の幹から伸びた根やツタが絡まり合い、転ばないでいる方が難しいくらいだった。少女も、充分気を付けてはいたものの草の根に足を取られつまずいてしまった。

「やばっ……」

まるで何か追うものを怖がるように後ろを振り返る。遠くから数人の男の声が聞こえてきた。
そこへ、黒い髪を肩まで垂らしたアジア人の少年が来て、手を差し伸べた。

「まったく何度も何度も転びやがって。行くよ」
「ありがと…!」

手に掴まり、少女は笑って立ち上がる。手を繋いだまま走り出した二人の横をヒュンと矢が通り抜けて行ったが、怯えて足並みを止めることはなかった。

「次転んだら、もう助けないからね」
「バーカ、そんなこと言ってアンタ、私にメロメロだからまた、引っ張って、くれる、でしょっ」
「君、息切れしてるんだからあんまり喋んな」

不思議と足をすくわれることもなく、二人は走り続けていた。その行く先に森の終わりが見え、トンネルの終点のように光が広がる。二人の影が浮き上がった。
何が待っているかは分からないが、光を目指して走り続ける。

結局は、今の所それしかかれらの生きる術はないのだ。





初めまして。中級者小説には初めて投稿します。自分が中級者かどうかも怪しいですけど(- -;;)
ちょっと題名が某アニメ映画に似てるのがアレなんですよねー
ふぁんたずぃー()な感じのお話です。少し難しいテーマも織り交ぜながら、最後まで書き上げる!! のを目標にして頑張ります!

1年前 No.0
メモ2016/01/09 15:28 : ミオ @takethat★PstfiloNOy_Df6

ニッカ・シンプソン(16)

クロムルフに住む。人形のような金髪碧眼の容貌を持つ。


ハロルド・シンプソン(18)

名門クロムルフ国立天文学校へ通う。ニッカと同じ碧眼に薄茶の髪。


セイル・リャン(17)

ギデオンの傭兵。アジア諸国の血が混ざり、黒檀の髪と目を持つ。

ページ: 1


 
 

ミオ @takethat ★PstfiloNOy_Df6

天文を学ぶのならば、一にクロムルフ、二にバーレーン。
そう謳われる程にガーデンルールの首都、クロムルフは天文学で栄えていた。

毎年幾多の星オタクを生み出すこの都市に住む人々は、息子をクロムルフ国立天文学校へ通わさせることを憧れとし、娘を天文学者と結婚させることを夢とした。それが許される程に、平和だったのだ。

そんな街に住む、どこにでもいる女の子。いや、彼女が輝くばかりの金髪と明るい水色の瞳を持つことは多少希少かもしれない。
ニコラディア・シンプソン――通称ニッカ――はいつも少し退屈そうに街を歩いていた。通り過ぎる人々が人形のような容貌に驚いて振り返ることもあるが、好奇の目にも慣れてしまったらしい。
……それとも、視線に気づかない程何かに気を取られているのか。そんなにぼうっとしていたら転んでしまうよ、とでも言いたげな視線を通りすがりのおばさんが投げた時、通りの奥から蹄の音が響いてきた。

「避けて!」

声が響いた時、ハッとして振り返った彼女の目が見開かれた。目の前に迫る馬に驚いて道に倒れこむ。その時、足首が不自然に折れ曲がった。

「大丈夫ですか!?」
馬上の人が、馬の足並みを止めて見下ろした。ニッカは痛みに顔をしかめながら彼を見上げた。

「足首を捻ったみたい」
「すみません! 周りに誰か……」

面頬を下ろした騎士は、急いでいるらしく周囲を見渡した。だが、生憎人通りがない。
騎士は、身を屈めてニッカへ手を差し出した。

「掴まってください」
「ありがとうござ……わっ!?」

差し出した手で腰を絡め取って、馬上へぐいと引き上げる。騎士の前へ座らされたニッカは、いきなり高くなった視界に驚いて目を見開いた。

「別に馬に乗せてくれなくても大丈夫ですけど!?」
「理由は後で話します。しかし、私は決してあなたに危害を加えようとする者ではありません。私の王と、私の騎士の名誉に誓って」
「それでも困ります! そもそも私は馬に乗ったことなんて一度も……ひっ」

ニッカは、馬が走り出した振動に小さな悲鳴を上げた。騎士が腕の中に包むように手綱を握っていなければ、彼女の体はたちまち吹き飛ばされてしまうだろう。
騎士を装った新手の人さらいかとも思ったが、ここから逃げ出す術もない。

こうしてニッカ・シンプソンは嘘のように簡単に連れ去られたのだった。

その直後、この二人が出会った道を数騎の王国騎士団員が通って行った。

1年前 No.1
ページ: 1

 
 
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