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ブロードキャスティングクラブ!!

 ( 中級者 小説投稿城 )
- アクセス(634) - ●メイン記事(73) / サブ記事 (48) - いいね!(22)

アヤメ @2001010111 ★DSi=jtXOipCtkP

☆プロローグ☆
まぁ、いわゆるあれだろう。
「あなた何部?」と、聞かれて
「吹奏楽部です。」と、答えると「大変だね〜練習キツいでしょ?」
とか、言うやつ。
もっとも、私の部活を聞いて褒め称える人なんていないだろう。
「ブロードキャスティングクラブ」、通称「放送部」
部員が少なければ部費も出ない。よくよく言われるセリフなんてこうだ。


「放送部って、楽だよねぇ〜?てか、いつも何してんの?」

☆  ☆   ☆     ☆


はいっ!!ども。
アヤメといいます♪今まで何度か初心者の方で投稿してきたので、思いきって中級者にしてみました。

ですが、まだこの未熟者です……
良かったら、サブ記事の方にコメント&感想なんかを載せていただけると嬉しいです♪


1日一回くらいのペースになってしまいますが、頑張ります!!!!!!!!




→→スタート

2年前 No.0
メモ2014/12/06 09:26 : アヤメ @2001010111★DSi-jtXOipCtkP

★登場人物★(後から増えて行きます♪)


☆森山 美夜子(もりやまみよこ)

 所属部活→放送部

スマホとヘットフォンをいつも持ち歩いている。放送部に入部。


☆宮部 直登 (みやべなおと)

所属部活→放送部

 放送部の部長。


☆弓長 大義 (ゆみながたいき)

所属部活→放送部

放送部の副部長。宮辺の親友。


☆松岡理奈(まつおかりな)

所属部活動→放送部

身長が低いのがコンプレックス。語尾に「♪」がついて見える。


☆秋本蘭(あきもとらん)

所属部活→陸上部

美夜子に敵意を抱いている。放送部をバカにしている。


☆田咲実羽(たさきみう)

所属部活→放送部

ほんわかした印象の子。とにかく女子力はんぱない。


☆前川雄理(まえかわゆうり)

所属部活→放送部

一応男であるが、女の子のような可愛らしさをもっている。身長が低い…

切替: メイン記事(73) サブ記事 (48) ページ: 1 2


 
 
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アヤメ @2001010111 ★DSi=jtXOipCtkP

「ちょ…部長!!!」
私は部長に駆け寄る。(てゆうか駆け寄る距離じゃないけどww)
「っいて〜、でも前川の本性見れて良かっただろ?」
へ?
「こいつの本性レア物だよ。」
あぁ、そういうこと…。本当に部長は…
リナと目が合う…。
「えっと、その。改めて森山みよこです。前川…雄理くん?だっけ…よろしくね♪」
すると前川くんは、可愛いモードに戻り、「ありがとう、よろしくね…」と、はにかんだ笑顔を見せた。


☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆
「あぁ〜っ!!あいつマジでムカつくよね!?」
運動場隅に置かれているベンチに腰掛けながら1人の部員が吐き捨てた。
「あー、分かるよ蘭。あの部長もイラつくからww」
もう一人が隣に座る。
「宮辺って奴でしょ?」
「あ!あれはウケたよww離れろ〜お前ら何かに放送部のことは分からない〜ww」
「いいこぶんなって!!」
陸上部の人達が、蘭を中心にどんどん集まって来た。
「何だよあいつ!!そんなに森山のこと好きなのかよ!!」
その言葉に部員の1人が反応する。
「あのさ、あたしあの2人が一緒にいるところの写真持ってるよ?」
それを聞き、蘭がニヤリと笑った。
「せっかくだし、それを利用しようよ」

2年前 No.24

アヤメ @2001010111 ★DSi=jtXOipCtkP

「練習終わり!!下校時間まで自由時間!!」
部長が言ったと同時に、放送室内が騒がしくなる。
ボーっとしてると、リナとみうに声をかけられた。
「みよこちゃん、暇?私、トイレに行きたくて…」
あ、そんなことか…
「もちろん♪」


長い渡り廊下を歩きながら、リナとみうと恋バナをしていた。
意外にも、2人とも好きな一度がいるようで、しかも放送部内にリア充もいるらしい。意外すぎる。

ついでに、リナは野球部に、みうは陸上部に、それぞれ好きな非常がいるって。
「ねぇ、みよちゃんは?」
みうにそんなことをいきなり聞かれた。
それを聞いて、リナがニヤニヤ笑いだす。
「ちょっとリナ!!」
気になったみうは、たまらず声を上げる。
「もぉ、何よぉ!!みうにも教えてよぅ!!」

2年前 No.25

アヤメ @2001010111 ★DSi=jtXOipCtkP

(間違いがまたありました。
×非常
○人
ごめんなさい)

「みうも知りたいよぅ…」
みうが頬をぷくぅーと、膨らましてスネた。
「み、みう…教えるよ、教える!!だから…ねっ?」
私がそう言うと、みうがにっこり笑った。
何てわかりやすい子だろう…
「でも、自分で言うの恥ずかしいから…」
チラリとリナを見たらリナが何かを察したかのようにうなずいた。
みうにツカツカと歩いて行くと、耳打ちをした。
「…………………」
何を言っているのかさっぱり聞こえないが…
みうの態度で分かる。
え?
みうが何を言ったかって?
<<みよちゃんが好きなのは部長だよ>>
「え?えええええ?」

あ、耳をふさいだ方がいいよ?
来るから。
「キャアアアアアアアアア!!先輩後輩の恋!?キャアアアアアアアアア!!!!」

2年前 No.26

アヤメ @2001010111 ★DSi=jtXOipCtkP

「起立!!気をつけ〜れ〜い!!」
「ありがとうございました〜」
6時間目の授業が終わり、教室全体が騒がしくなる。
みうの所に行こうと席を立つと、厄介な奴に呼び止められた。
________秋本蘭だ…。
「森山さん、ちょっといい?」

☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆
階段の踊り場まで連れて来られると、秋本さんに、スマホを突き出してきた。
「………………!!」
そこに写し出されていた画像は、間違いなく……
_____間違いなく!!!

「森山さーん!!こんなことしていいのかな?」
……お願い!!
それだけは___________!!!!
「あはは〜放送部新、リア充発覚だね♪」
秋本さんが何の悪びれもなく、「一斉送信」のボタンを押した。
「いやだ!!嘘でしょ?そんな…____!!!」

送信されてしまった……
写真展を________。

部長と2人で………
画像を_____!!


2年前 No.27

アヤメ @2001010111 ★DSi=jtXOipCtkP

(どうしちゃったんだろう私…
×写真展
○写真
本当にごめんなさい)

送信されてしまった!!
秋本さんに…「あの写真」を!!!
「いい気味ね〜、ま、放送部のリア充なんてみんな興味ないでしょうしww」
秋本さんの冷ややかな言葉が、私の胸に突き刺さる。
……その時だった。
「蘭ちゃん!!」
声と共に、前川くんが走って来た。
「蘭ちゃん!!どうしたの?」
「蘭ちゃん!?」
前川くんが秋本さんのことを蘭ちゃんと呼んだことに一番驚く。
「雄理!!何であんたが________!!」
雄理!?秋本さん前川くんとどういう関係だよ!?
「蘭ちゃん、もう放送部のことを根に持つのは止めてよ!!」
前川くんの言葉に、
「うるさいなー」と、適当に返した秋本さんは、わたしたちたちを睨みつけて吐き捨てた。
「マジデうざい!!お前ら消えろよ!!」
って………

2年前 No.28

アヤメ @2001010111 ★DSi=jtXOipCtkP

秋本さんが去って行った後も、私たちはしばらくたたずんでいた。
「……うぅ、______ぐすっ……蘭ちゃ…ん______」
そんな前川くんを、私は気まずい目で見守るしか出来ない。
……いや?待てよ?
ちょっと気になることが……
「ねぇ、前川くん。秋本さんとどういう関係!?」
も、もしかして付き合ってるとか!?
「あの、……ぐすっ___同じ小学校……」
あぁ……なんだ。
いや、なんだは失礼だから……えっと、あぁそうなのか!!
前川くんは続ける。
「僕と蘭ちゃんね、仲が良かったのに…僕が放送委員会に入ったのをきっかけに、どんどん距離が離れていっちゃって…」
そう言って、また涙を流した。
さっきとは違う、怒りの涙…
     ,,,
「そしたらあいつ言ったんだよ!!<<私はそんなバカげた委員会には入らない!!>>って」
「それで…?」
秋本さんの過去を少しでも知りたい。
そして、彼女を___________
「中学校の入学式でも言ってたんだ!<<放送中部?ハハハハ!!アホくさ〜邪魔な文学部ねww>>多分、蘭ちゃんは放送部のことを詳しく知らないんだよ…」
そうなの…?
秋本さんは、放送部のこと、何も知らないくせに…
そう思うとふつふつと私の中に怒りが湧いてきた。
「ねぇ、前川くん。私、許せない!!あの、彼女を絶対………_____________。」
私の考えを聞いて、前川くんは「賛成」と言わんばかりに、大きく首を縦に振った。

2年前 No.29

アヤメ @2001010111 ★DSi=jtXOipCtkP

秋本さんと前川くんの関係も知ることが出来たし…
そろそろ部活に行かないと……
「みよちゃん!!」
_________!!突然みうが、階段をものすごいスピードで駆け上って来た。
下から来たということは、恐らく一階の放送室から急いで来たに違いない!!
みうは、息切れしながらも、何とか話してくれた。
「はぁ…はぁ…っ今…ほ、放送室に…はぁ、蘭たちが……」
「えぇ!!何をしに!?」
予想していなかった答えに、私の声が裏返る。
「へぇ…?みうも…はぁ、分かんないの_______っ、ふぅ…」
私がとりあえず頷いて、走り出そうとした時に、みうが「ただ…」と口を開いた。
「ただ…蘭たちが放送部に入って来た時にね…宮辺先輩が…<<放送部のことなら部長の俺が責任をとる。責めるなら俺だけにしろ。>>って言って外に連れていかれて…」
と、みうが可哀想なくらいに震える声で言う。

ズキン……

また、私の胸が痛んだ。
(部長には散々迷惑かけてるのに……!!!)
「早く……_____」

と、その時。私の後ろで…________というか、私に隠れるようにして立っていた前川くんが、ようやく口を開いた。

「早く助けに行かなきゃっっ!!!」

2年前 No.30

アヤメ @2001010111 ★DSi=jtXOipCtkP

部活に行く人、帰宅部で帰る人。
とにかく、みんな一階に降りようとごった返す階段を、私とみうと前川くんは人の間をすり抜けながら駆け下りた。

一階まで来ると、放送室まで全力疾走。
……の、はずだけど私は前川くんとの作戦を果たすため、みうと前川くんに放送室のことを任せて1人、職員室へと向かった。
{職員室}
「失礼します。放送部員の森山です」
放送部員と聞いて、一度は顔を上げた先生達も、「興味ない」と下を向く。
けど、私は勇気を振り絞って言った。
「陸上部顧問の、須藤先生に用件があります!!」



私が一足遅れて放送室へ着いた時には遅かったみたいだ。
放送室内では、みんな青い顔で黙って座っている。
「み、みんな…部長は!?」
みんなに聞いても、誰も答えない。
みうが「ダメだった。間に合わなかった!」と、言い。リナが「もう放送部も終わりかも」と、絶望的に告げた。
もっとも、弓長先輩なんて「頼むよ、直人…無事で…いてく…れ…よ……」と、泣いてしまっている。

みんなの間に絶望的な空気が流れた。
なんなの?
これ……
「みんな?…」
問いかけても、誰も返さない。
なんなの?…なんなのよ…秋本さん…
なんなの!?なんなの?なんなの?なんなの?なんなの?なんなの?なんなの!?
なんなの!?!?!?
「もうあったまきた!!みんな一体なんのつもり!?」
放送室内に、私の怒声が響いた。


2年前 No.31

アヤメ @2001010111 ★DSi=jtXOipCtkP

「もう、あったまきた!!なんなの!?」
突然叫び出した私を、みんなはきょとんとした顔で見つめた。
「あのさ、運動部ってそんなに偉いの!?放送部ってそんなに地味なの?ダサいの?必要ない?ウザイ?暗い?弱い?…だからなんなの!?」
目を見開くみんなを無視してでも私は叫び続けた。
「人の目を気にしすぎだよ!!放送部がダメな部活とか、そんなの運動部の負け犬の遠吠えよ!!どんな部活にだって、部活動をけなす権利なんてないよ!!」
ガシャアアアン……!!
そこまで言った所で、外から何かが割れる音が響いてきた。
「だめ。人の目を気にしてちゃだめよ!!放送部は放送部なりに出来ることがあるの!!」
最後にそう、吐き捨ててから、音のした方向へと走っていった。

……放送部のみんなの心に届いたことを願って…__________________。

<<先輩…!!宮辺先輩!!私は決して……。諦めたりしません。自分に素直になります!!だから________「××××」……。>>

2年前 No.32

アヤメ @2001010111 ★DSi=jtXOipCtkP

部長の行方を追って私が走ってきた所は、旧校舎の放送室の前だった。
旧校舎なんて、今にも崩れ落ちそうだから当然先生なんて来ない。
だからあえて秋本さんはここを選んだんだと思う。
「あれ?森山さん。遅かったわね?」
秋本さん……蘭がニヤリと笑う。
その隣のガラスは割れていて、その奥に部長が、陸上部の人に囲まれるようにして立っていた。
一体何がしたいんだこいつら。
不良っぽいのにも程がある……
「あのね、秋本さん……蘭。」
「やっと名前で。私もそろそろ呼びたかったわ。……美夜子」
蘭が、もったいぶるようにゆっくりと喋る。
「で?何しに来たの?」
そんなの決まってる!!
先輩を助けに……
ううん。
それより…
「先輩も、放送部も助けに来たの!!」
その言葉に陸上部の人たちはきょとんと…
まぁ、そりゃそっか…
「あはははは!!まさかあなたがそこまで馬鹿とは…アハハハ!!」
チッ…うるさい人たち……
「いいから聞いて!!」
普段の発声練習のように…。堂々と!!
「蘭…、あなたが放送部のことが嫌いなのは分かる。前川くんに聞いたから。」
「雄理から!?」
「……。けど、放送部はあなたたち運動部に負けるような部活じゃない!!」
言い切った私を陸上部組が睨みつけた。
一瞬ひるむけど、負けないから!!

私は更に一歩踏み出す。

……放送部と陸上部。接点のない2つの部活が。

私は戦う気で更に口を開いた。

2年前 No.33

アヤメ @2001010111 ★DSi=jtXOipCtkP

私が守る…。
放送部を、このろくでもないぐらい素晴らしい部活動を。
「蘭______、部長に…宮辺先輩に何をするつもりだったの…?」
私は疑問点を口にした。部長に恨みがあるわけでもないみたいだし、人質というわけでもない。

チラリと部長の方を向くと、目が合った。
口パクで、必死に「「あ、ぶ、な、い!!も、う、か、え、れ、!!」」と言っている。
……何がしたい?
私は部長に向かって微笑んだ。
「帰るわけないですよ?部長はひとりひとりで抱えこみすぎです!!」
その言葉に、部長はうつむいた。
…いつまでも顔を上げなかった。
「さぁ、もうその辺でいいでしょ?」
とたんに蘭が苛立った声をあげた。
「んで?とうするの?」
私が「へ?」と、情けない声をあげるともっと激しい罵声が飛んできた。
「だから、どうやってあんたたちがダメ部員じゃないって証明してくれる訳!?」
………ふぅ______。
私は顔を上げて、人生1強がった。
「いいわよ、証明してあげる!!見てなさい、きっと30秒あればあなた達の目を丸くさせてあげられるわよ!!」


☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆
みよちゃんが出て行ったあとも、誰一人として口を開かなかった。
………。
みんな…、私叫んじゃうよ?
私はスッと立ち上がって言った。
「みよちゃんは行ったのに、私たちは動かないの?そんなのあんまりよ!!」
私の言葉に、一番最初に反応してくれたのはみう。
次に、弓長先輩…____大気___が立ってくれた。
その後に前川、そして次々に立ち上がっていく。

「よし!!あの2人の健闘を祈って。行くわよ!?」

問いかけに、「おー!!」と、答えたみんなは一斉に旧校舎に向かった。

2年前 No.34

アヤメ @2001010111 ★DSi=jtXOipCtkP

私は、蘭を真っ直ぐに見つめて言った。
その奥では、部長がまだ顔を伏せていた。
一体なん……で…____________。
部長の伏せた顔の下に、わずかに水たまりが出来ているのが目に入った。
……嘘!?泣いて………

「蘭、あのね…あなた達はまだ放送部について知らないことがたくさんあるの。」
部長を気にかけながら私はゆっくりと話しだした。
……蘭を、「あの作戦」に落とすために。

☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆
旧校舎と本校舎の間の渡り廊下で、私たちは息を潜めていた。
(みよちゃん……あの作戦を……)

2年前 No.35

アヤメ @2001010111 ★DSi=jtXOipCtkP

泣いてる部長を気にかけながら、私はしっかりと蘭に向き直った。
「私は、正直言って放送部がちゃんとした部活とは思わないよ?」
まさかの言葉に、陸上部組が「はぁ?」と、答える。
「だって、あなた達に比べたらそりゃあ緩いだろうし、練習だってキツいもんじゃない。」
私は本当に伝えたかったこと、全てを蘭にぶつけてやった。
「けど…だから何なの!?キツい練習をしている部活が偉いんじゃないの!!どれだけ…」

そう…どれだけ_______________。

「どれだけ部活に一生懸命になれたかよ!!頑張った人が一番偉い。」
その時、部長が顔を上げた。目は真っ赤でやはり泣いていたことが分かった。
部長は微笑みかけてから、微かに動いた口でなんとか伝えた。
「「ありがとう。良く言ったな」」

「だから、運動部だろうが文学部だろうが関係ない。だって、みんな同じぐらい頑張ってるんだから!!」
そう、これが私の伝えたかったこと。
だって、今回のことは決して陸上部が悪いんじゃない。
みんなが悪い。
みんな悪くない。
みんな…頑張りに変わりはない。

「全部の条件を満たすにはこれしかないから。」

そこまで言うと、急に蘭が泣きだした。
「どうして…?私、…みよこに酷いこと…たく…さんしてきたのに…!!」
そんなこと関係ない。

私は蘭をそっと…、抱きしめた。

2年前 No.36

アヤメ @2001010111 ★DSi=jtXOipCtkP

私は蘭を抱きしめた。
「分かって……、分かってくれるよね?」
最後の問いかけに、涙を流したまま蘭は精一杯うなずいた。
「森山さん…ごめんなさい。」
「私も、本当にすみませんでした…」
陸上部の人たちが私に頭を下げてきた。
ここまで人の心を動かしたのは初めてで、何だか嬉しかった。
「あのさ…いいにくいんだけど……」
私が口を開くと、みんなの視線が集まった。
「蘭…代償とか、いただいていい?」
「…はい?」
蘭も予想していなかった言葉に、理解が追いつけてない。
「だーかーらー、ここまで私達を苦しめたお題…?」
そのセリフに、蘭の顔がこわばる。
……あ、そんなのじゃあないよ?
私は、誰も傷つけないって決めたから。

「陸上部顧問の須藤先生には許可取ったし、あとは陸上部員が認めてくれたらいいんだけど……」
「じゃあ、なんなのよ!!その代償って!?」

私は蘭以外の、陸上部の人にだけその作戦、つまり代償の内容を教えた。
_____意外なことに、みんな快くOK!!

「ねぇ、いい加減教えなさいよ!!」
いいの?
言っちゃうよ?

私が旧校舎との渡り廊下をチラリと見ると、放送部のみんながぞろぞろ出てきた。
「やっと出番ね、みよちゃん♪」

私たちは声を揃て言った。

「秋本さん、あなたは放送部員です!!」

2年前 No.37

アヤメ @2001010111 ★DSi=jtXOipCtkP

「じゃあ次、蘭から時計回りに早口言葉ね♪」
「はーい、えっと…いいねこのねこかわいいこねここねこねかしてわたしにかして×3………っと。やったぁ!!言えた!!」
あの日から、一週間。
陸上部組に須藤先生も一緒に改めて謝ってもらって、放送部と陸上部は完全に和解。
蘭も、代償ってことで放送部に入って貰ったし、これから放送部の良さに気付いてもらおう♪
……あ、かと言って蘭が陸上部員から嫌われてるわけではない。たまに、あっちに遊びに行ってるらしいから安心!!
……本当に良かった。


発声練習を終えて、「♪」女王のリナが、私に話しかけてきた。
「ねぇ、みよちゃん。部長にいつ告るの?」
「あぁ?覚えてたの!?」
「当たり前田のクラッカー♪」
はぁ……リナ_______。
「もぅ、じゃあ私のとっておきの秘密教えてあげるよ。だからみよちゃんも教えてよ!!」
リナの……秘密?
リナが私の耳に、秘密をバラす。
「私、弓長先輩と付き合ってる♪」
「って…?ええええええええええええ!?」
まさかの言葉に、色気もへったくれもない声が漏れてしまった…!!
……失敬。
「さ、みよちゃん。私の秘密教えたでしょ?」
いえいえ、教えてくれなんぞ言っておりません!!
こ、こいつめ………!!!!!
「分かったよ…_________戦ってくる」
その言葉にリナが、「上等♪」と呟いて私の背中をトンっと押した。

2年前 No.38

アヤメ @2001010111 ★DSi=jtXOipCtkP

放送室の構造、放送する“スタジオ”と、機材が置いてあって、ちょっとした広いスペースになっている“機材室”。最後に、机や椅子が置いてあるカフェみたいな部屋。名前はないけど、“休息室”かな?

その時は、ほとんどが機材室にいて寝転んでみたり遊んだりしていた。
ちなみに、休息室では女子トークの中に前川くんが紛れていたりと、何かと満員。

………スタジオには部長が1人_________。
放送部専用のパソコンに、「宮辺のお気に入り」とシールが貼られたUSBを挿している。
……おいおい部活中に音楽を聞いているぞ…!!
私は後ろを振り向いて無理やり笑顔をつくる。
機材室とスタジオの間のドアをノックする。はぁ……憂うつだ……

コンコン……ガチャ____________

「あ、先輩…あの……」
話しかけても、ヘッドフォンをしてる先輩には声が届かない。
「あ…あの、部長___________ 」
「……〜♪……♪〜……」
ダメだ。全然聞いてくれない……!!
もぅ……!!

私はツカツカと部長に歩いていく。

部長の真横に来ると部長に手を伸ばす。ようやく私に気づいたのか顔を上げる。
「森山さん…?」
私は微笑んで部長のヘッドフォンを取った。

「ちゃんと私の話。聞いてくださいよ?」

2年前 No.39

アヤメ @2001010111 ★DSi=jtXOipCtkP

「聞いてください先輩。」
部長が「ん?」と、言って私に向き直った。
「あ…のですね……。」
ろれつが回らない…!!私これでも一応放送部員なのに……!!

落ち着け!!
みんな…。
リナが見てる……!!
「「みよちゃん、ファイト♪」」

よし………!!

「先輩……!!宮辺先輩!!私は決して、何があろうとくじけません、自分に素直になります……!!」

私はどこかで考えたことがある言葉を口にした。

「私に素直になれ、と教えて下さったのは先輩でした…。放送部だって、あの時に先輩が私を無理やり放送室に連れて行かなかつたら………」

心臓の鼓動が頭まで響いてる。
……いや、これ頭痛かもww
…頭おかしくなってきたw

「自分に素直になります…!!だからっ…!」

「森山さん…?」

「だからっ……、先輩のことが_______。」


「<<××××>>……好きです____ 」



は……はい_______!!
終わり!!

帰る帰る帰る帰る帰る帰る帰る!!
うわぁぁぁぁぁん!リナぁ(泣)

「森山さん……!!待って…!!」


…………へ?

2年前 No.40

削除済み @2001010111 ★DSi=jtXOipCtkP

【記事主より削除】 ( 2014/12/14 17:10 )

2年前 No.41

アヤメ @2001010111 ★DSi=jtXOipCtkP

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2年前 No.42

アヤメ @2001010111 ★DSi=jtXOipCtkP

☆エピローグ☆
トントントンッ……
いつものように、階段を降りてすぐの放送室に向かう。
ガチャ……
誰もいない……。

その変わりに、机の上には綺麗にたたまれた制服が。(一名たたんでおらず。恐らく弓長先輩w)
あぁ、そういうことか。と、私は1人制服を脱ぎ体操服になった。
……そして、昇降口へと____________


☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆
「あ、みよこーーっっ!!遅い遅い!!」
やっぱりみんな、ここに居たんだね!!
「みよちゃん、外周が始まっちゃうぞ♪」
……!!
「はぁい、すいませんでしたぁーっ!!」
すると、部長が走ってきて私に手を差し出した。
「行くぞ…?」
「………!!はいっ…!」
私は部長の手をとった。

「位置についてーっ!!」
みんなが並ぶ。

人生の分岐点のあの日。
スマホだけが友達だったあの日。
つまらないと、何となく過ごしていた。


「スタート!!」
みんなが走り出しても、私は立ち尽くしたままだ。


私の学校生活が色づいていく。

今_______私は放送部員に……。


私はみんなの走る姿を見つめ、微笑んだ___________。




「ありがとう」


地面を蹴って、走り出した。

2年前 No.43

アヤメ @2001010111 ★DSi=jtXOipCtkP

〜あとがきチックな何か〜

ブロードキャスティングクラブ!!が無事に完結しました☆
見てくださった方、コメントを載せてくださった方々(複数系)、ありがとうございます!!


それから、名前を借りた実際の放送部のみんなもありがとう♪


あ、ここから重要ですよ?

http://mb2.jp/_css/1254.html

↑で、ブロードキャスティングクラブ!!の番外編も書こうと思ってます。
まぁ、気が向いたら読んでくださいww


最後に、実際の名前を借りましたが、人物の関係や性格などは私の想像なので、実際とは全く(いや、少しも…)関係ありません。
ご注意を!!


それでは、本当にありがとうございました〜♪

2年前 No.44

アヤメ @2001010111 ★Smart=6pjlhAG9hy

完結してからの呟き

いいねが7!!ありがとうございます!!
小説書くの楽しくて(笑)
いやー悲しい独り言だわww

次作→→
「君に幸せを願う。」
http://mb2.jp/_kds/2511.html

一応、感動小説ですが、そこまで感動しないかーも。

2年前 No.45

アヤメ@空想爆裂ガール @2001010111 ★Smart=NAl0eN1m7w

………えー、番外編のネタが尽き、他の小説もアイディア待ちなので、ただいまからブロードキャスティングクラブのエピソード集でも投稿したいと思います!!

もちろん、全てフィクションですが現実の放送部の出来事を元にする場合もありますのでご注意を!!

それでは、再び投稿開始ですっ!!

2年前 No.46

アヤメ@空想爆裂ガール @2001010111 ★Smart=NAl0eN1m7w

【エピソード 1.我が放送部部長!!】


僕たち、の頼れる部長、宮部先輩は、実は僕の友達森山さんの彼氏だったり!!

いつもは言動一つ一つが面倒とか言われる先輩だけど、実は本当にいい先輩なのです。
今日は僕、前川雄理が責任を持って森山さんと部長のエピソードをご紹介します!!




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「うわぁ……雨降って来ちゃったよ…」

森山さんは苦いものを食べたかのような顔で雨の降る外をにらんだ。

「しかも今日、傘とか持ってきてねぇし…」
森山さんは舌打ちをしてドンと壁を一殴りした。

「…森山さん傘ないの?一緒帰る?」

と、ここで部長が登場。

「あ、いいんです先輩。理奈ちゃんと帰るんで……」

するとですね、部長の口からかっこいい言葉が飛び出ましたよ。

「いや、貸すくらいなら出来るよ。俺はどうせ濡れて帰るし……」

「………え」


僕は見ました!!
部長が森山さんの心を撃ち抜くのを!!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


と、まぁこんな具合です。

かっこいいセリフでした……
僕も蘭ちゃんに、おっと失礼!!
ちなみに部長と森山さんは一緒に帰ってましたよー
いいですよね!!


以上、放送部員前川でした!!

2年前 No.47

アヤメ@空想爆裂ガール @2001010111 ★Smart=NAl0eN1m7w

【エピソード2,理奈さんのお怒り事情】


あー!!ねえねえそこの君〜♪
私の事、どう思ってる?
………失礼失礼!!
いきなり変なこと聞いてごめんねー
いやぁ、ちょっとひどいこと言う奴がいてさぁ。
ちょっと聞いてくれる?

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


あれは確か、始業式準備でマイクセットをしてた頃だと思う。
「松岡さん!!マイクテストよろしく!!!!」
って部長に言われたからやったわけよね?
そしたら、

「ただいまマイクのテスト中でぇぇぇぇす!!!!」

思いの外音量が大きくて……
サッカー部のやつらから

「うっせぇぞチビ!」

って言われたの!!!!
ひどいよねぇ?

私毎日牛乳飲んでるのに!!
小魚食べてるのに…!!

身長低いのはコンプレックスだったけど…

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

うー。

あんなに大勢の生徒の前でチビって言わなくてもいいのにー。

あ、変な話ごめんね?

とにかく!!!!

チビって言われるのがコンプレックスな松岡理奈でしたーっ♪


2年前 No.48

アヤメ@空想爆裂ガール @2001010111 ★cEk63O06Lt_Vjk

【エピソード3,名言の溢れる放送部】

皆さんの部活には名台詞はありますか?
わたくし、宮部の放送部員たちはどうでもいいかっこよさの名台詞を残して下さっています。

…ばかっこいい名言、ぜひ聞いていきませんか?



〈森山〉「努力しないで実力得られると思うなよ」
〈松岡〉「よい週末をお過ごしくださぁい!」
〈秋元〉「嫌いなら直接はっきり言えよ」
〈田咲〉「美羽のLOVEトークは炸裂するだけ((はあと」
〈弓長〉「何よ!ぼくちゃんもう怒っちゃったもんね!」
〈前川〉「人は生まれた瞬間から老化が進んでいるんですよ」
〈宮部〉「Ilove broughd casting club !!」





なあんて、どうでもいい話ですよね!気にしないでください。

皆さんの周りにもきっと名言が溢れています。
ちょっと耳を傾けてみてはいかがですか?


以上、放送部部長宮部でしたっ!

2年前 No.49

アヤメ@空想爆裂ガール @2001010111 ★RBmUhqpHOP_Vjk

【エピソード4,一年後の話】


「ただいまより、平成27年度第一学期、始業式を開始します。」
「気を付け、礼。……生徒の皆さんは静かに座ってください。」
ザワザワザワ……
「静かにしなさいーい!新学期からうるさい!」
先生の怒号が飛ぶ。

「生徒の皆さんは静かに座ってください。」
私、森山美夜子は同じアナウンスを繰り返して言った。

体育館に響くザワザワはようやくおさまった。
「うっせぇんだよ。さっさと黙れや。」
隣の放送席で理奈が吐く。
私は一度ため息を漏らし投げやりに言う。
「校長先生のお話。……先生は壇上にお上がりください。_______気を付け、礼。」

三秒間の間の後に「皆さんおはようございます」が響く。
「おはようございます」
高い声低い声、春休み明けのだらけた声。新しい学年の期待に満ちた声。私の声。みんなの声。
様々な「おはようございます」が聞こえた。

私たち一年生は二年生に。

そして部長たち二年生は三年生に。
先輩たちはこの夏で卒部、なのだ。


だから…だからというのか私の心は沈んだ。


はっとすると、校長の話は終わっていた。
先生はこっちを見ている。私のアナウンス待ちだろう。
私はあわててマイクのスイッチを入れた。
「気を付け…礼_________。」


2年前 No.50

アヤメ@空想爆裂ガール @2001010111 ★RBmUhqpHOP_Vjk


「えー森山さん、まさか俺らが卒部するから悲しんでるの?だめだな。まだ一年生も入部する。仮入部の世話も二年がしなきゃ。」

部活の時間。
部長は驚きもせず照れもせずただそう言った。
「仮入部……」
先日で新しく入ってきた一年生。
そのなかで放送部に興味を持ってくれる子がいるかもしれないんだ。
そう思うとなんだかワクワクする。

「それに安心してよ。俺らは放送部から消えるだけ。学校からはまだ消えないよ。たまに会いにきなよ。勉強ばっかじゃ息詰まるし〜」
「はい!先輩が邪魔じゃなければ…!」

「はーいそこお♪」
「新学期からいちゃつくな直登ー!」

振り向くと放送室のドアのところに弓長先輩と理奈ちゃん。
いや十分二人も…
「てか直登お前森山さんナンパしてる時間あるん?もうすぐ期末テストだよ?」
「うっさいなあ黙れ大気…」
「だって直登この前5教科で87点だっt…」
「あああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」

時すでに遅し。
放送室にいた皆には聞かれたんですよ。
先輩。

















先輩_________________。


















馬鹿だったんですね。


















「…でっでも私も馬鹿ですから!安心…できませんよね…」
私がわざとらしく言っても部長は聞く耳をもたない。
そうとうなショックなんだろう。

「それより美夜ちゃんのんきだね♪二年の期末テストは学年で順位が出るんだから!わたし頑張ってるんだ〜今回こそいい点とりたいし、十位以内狙ってるから♪」


………は?

2年前 No.51

アヤメ@空想爆裂ガール @2001010111 ★Smart=ajFjfrCiqO

理奈の言葉に私は慌てふためく。
「え、え?なに?2年って順位出るの!?」
私があんまり大声で叫ぶから、理奈だけじゃなくて蘭や実羽にまでも「え?なに?そんなんも知らないの?」という視線を向けられる。
2年での順位って事は……2年生は150人だから、150人中で何番目かがはっきり出るのか…
怖いんですけど!

しかも理奈ちゃん10位以内狙うって!?
てんさいか!

「…うぅ。私バカなんだけど…」
私、泣く。

「大丈夫大丈夫。言うほどバカじゃないでしょ?」

や、そーゆー問題かな?



その時、放送室のドアが開いた。
「遅れてすみませーん……」
入ってきたその人はヘロヘロと放送室に入り、そのままバフッと音をたてて倒れた。
「ちょ…前川……」
「あーごめんね。今日会議とか長引いててさ…ま、まぁ頑張ってたし許してあげて。」

倒れた前川くんの後ろに立つ女の人確か……橋口日和(はしぐちひより)さん。

新学期、4月の生徒会役員選挙に立候補して生活専門委員長になってる出来る女の方だ!!

そして前川くんは、同じく立候補をして今年から学習専門委員長になったんだ。

「わざわざここまで連れてきてもらってすみません…」
私が恐縮気味に言うと橋口さんは安定の微笑みを見せた。
「大丈夫大丈夫、むしろ前川が生徒会終わってから部活に参加するのがえらいんだよー。うちもう帰るし。ん、じゃあそゆことだから。」
それだけ言って橋口さんは帰ってった。

「おい雄理。お前発声練習してない。終わったら原稿のアクセント調べろ!」
「蘭ちゃ…ん、僕疲れたの…。だから休憩……ガクッ……」
相変わらずスパルタ教育(?)の蘭は生徒会の仕事で疲れているだろうが関係ないようだった。

2年前 No.52

アヤメ@空想爆裂ガール @2001010111 ★Smart=ajFjfrCiqO

「発声練習はじめます。深呼吸を二回、繰り返します。」

先輩の無駄にでかい声が響きわたった。
旧校舎と本館の屋外渡り廊下。
いつも放送部が陣取る発声練習場所。

私はこの場所が大好きなのだ。
大きな声を出しても誰にも怒られないし、学校裏にある山から爽やかな風が吹いてきて気持ちいいし、何より声が響く。声が透るから。
「よしっ、じゃあ『あー』の無制限三本いきます!せーのっっ」

みんなの肩が上がる。

「「「あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…………!!」」」

みんなの「あー」の声で校舎全体が揺れたような、地響きのような感覚が来る。

「あー」の合唱は徐々に少なくなり、「あー」の三重奏になり、二重奏になり、やがて独奏になり、消えた。
「お、秋本さん39秒!!自己記録更新だね。」
部長は満足そうにストップウォッチのカウントを片手で止め、「二本目いきます!せーーのっ!!」と、声を張り上げた。





二度目の地響きが、校舎を襲った。

2年前 No.53

アヤメ@空想爆裂ガール @2001010111 ★Smart=ajFjfrCiqO


※話の途中ですが、エピソード4、ブロードキャスティングクラブ!!第二期をより分かってもらえるようにプロフィールカードを載せていきます。
全てのせ終わるまで物語は一時停止させていただきます。









名前「森山美夜子 Miyoko Moriyama」
部活動:放送部
性格:負けず嫌い。誰でもすぐに信用してしまうため、よく騙される。
好き:春巻き、カレーライス。国語。
嫌だ:虫、数学、放送部を馬鹿にするやつ

データ:こう見えても宮部の彼女。ちなみに運動が弱い。




2年前 No.54

アヤメ@空想爆裂ガール @2001010111 ★Smart=ajFjfrCiqO


名前「松岡理奈 Rina Matsuoka 」
部活動:放送部
性格:意地っ張りだか優しい一面をもつ。身長は小さいが面倒見がいい。
好き:数学、LINEをすること、持久走
嫌だ:洋子先生、グリンピース、英語。

データ:身長が低いのがコンプレックス。放送部のなかでも運動が出来るのがすごい。











名前「宮部直人 Naoto Miyabe」
部活動:放送部
性格:男のわりに気が弱い。しかも馬鹿。だが誰にでも優しく、素直である。
好き:森山さん、放送部、野球
嫌だ:勉強全般、運動、パソコンがウィルス感染したとき

データ:勉強が全くといっていい程出来ない。リーダーシップ、責任感がありこれでも元は放送部の部長。

2年前 No.55

アヤメ@空想爆裂ガール @2001010111 ★Smart=ajFjfrCiqO


名前「秋元蘭 Lan Akimoto」
部活動:元陸上部⇒放送部
性格:誰にでもズバッと注意が出来るしっかり者。先輩にもつっこむ。
好き:勉強全般、ショートケーキ、走ること
嫌だ:だるいやつ、うじうじしてはっきり言わないやつ、泣き虫

データ:小林、前川とともに同じ小学校。小さいころからしっかりしている。ちなみに頭もいい。













名前「田咲実羽 Miu Tasaki」
性格:ひとこと女子力の塊である。
好き:家庭科、恋バナ、料理すること
嫌だ:グロイもの、怖いもの

データ:恋バナ、すなわち実羽のLOVEトークをよくよく炸裂させる。家庭科が得意分野であり、破れた制服をよく縫ってあげる。

2年前 No.56

アヤメ@空想爆裂ガール @2001010111 ★Smart=ajFjfrCiqO

名前「弓長大気 Taiki Yuminaga」
部活動:放送部
性格:お調子ものであり放送部のなかでも特に変人。
好き:理科、化学、アニメ全般
嫌だ:じっとすること、球技、しいたけ

データ:宮部の大親友でもあり元副部長。こう見えても理数系の出来る人。しかしたまに変態発言が……











名前「前川雄理 Yuri Maekawa」
性格:男だが女子みたいな性格。小学校が同じだった蘭に引っ張られてここまで生きてきた。
部活動:放送部
好き:社会、和食とか緑茶
嫌だ:ホラー、白っぽいクリーム色に反応

データ:最近、放送部と生徒会のかけもちを始める。運動がまるでダメダメだが飛び抜けて頭脳が優れている。

2年前 No.57

アヤメ@空想爆裂ガール @2001010111 ★Smart=ajFjfrCiqO


名前「小林彰一 Syoichi Kobayashi」
部活動:サッカー部
性格:定型的なイケメンである。男女関係なく誰とでも仲良くしている。前川と反対な性格。
好き:サッカー、体育、ポケ○ン
嫌だ:美術、猫、補習授業

データ:率直にモテるため、告白された回数23回だが全て断っている。何か理由があるのか…?











名前「山梨花恋 Karen Yamanashi 」
部活動:バスケ部
性格:女の子だが男とよく勘違いされる、ボーイッシュ。ドライ系。
好き:バスケ、体育、音楽を聞くこと
嫌だ:かっこつけてる男

データ:理奈と従兄弟の関係にあたる。こちらはこちらで女子にモテる。

2年前 No.58

アヤメ@空想爆裂ガール @2001010111 ★Smart=ajFjfrCiqO


名前「橋口日和 Hiyori Hashiguchi」
部活動:帰宅部
性格:出来る女。やり手の女社長みたいな雰囲気が出ている。
好き:議論すること、勉強全般、ウサギ
嫌だ:計算ミスすること、生活違反

データ:現在、蘭に変わって前川の世話係である。生徒会の生活専門委員長を勤めている。













※これでプロフィールカードを載せ終わりました。
引き続き物語は展開していきますので今後ともよろしくお願いします(*´ω`)

2年前 No.59

アヤメ@空想爆裂ガール @2001010111 ★Smart=ajFjfrCiqO


次の日。

一年生と二、三年生がはじめて顔を会わせる対面式の日だ。
もちろんというか、放送部はこの日も放送席に連行され、司会進行やらを手伝わされた。
「入学生代表の言葉。一年生の代表の生徒はステージ前まで来てください。」

ブツッッ!!

あ、このマイク電源切るとき変な音がするな。
はやく電池替えとかなきゃ…

そんな事を考えてマイクをそっと撫でる。
放送部に入部したころ、というか入部する前までこんなこと少しも考えたこと無かったのに……
マイクに愛着がわくなんて、変わったなと我ながら思う。
緊張した面持ちの一年生がカクカクとロボットのようにステージ前まで歩みでる。

「すごい緊張してる…」
ボソッとつぶやいてしまい、思わずマイクの電源が入っていないかのチェックをしてしまう。
……もちろんちゃんと切っていたけど。
「姿勢……………礼。」

「お、おはようございます…。春から私たちは新しいせっ、制服に身を包み、待ちにまった中学校生活を迎え………」
一年生の少し震えた声が体育館に響く。

あぁ、私たちが最初に司会進行やったときみたい。

読んでくれている一年生には悪いけどん私は思い出に浸った。

そうそう、最初は一年生の時の学年集会ではじめて司会やったっけ。
たった一学年しかいないのに緊張しまくってたな。
今ではそんだけで緊張なんて考えられない。
慣れたんだ……
成長したな。
私も。

「………思います。分からないことも多いですが頑張っていきます。…以上です。」
拍手が包む。

喝采が収まるタイミングを見計らいマイクをスイッチをつける。
「ありがとうございました。続いて生徒会からのお話です。」

1年前 No.60

アヤメ@空想爆裂ガール @2001010111 ★RBmUhqpHOP_Vjk


そういうアナウンスをいれると、ステージ上に橋口さんがあがっていた。
ほとんど無駄のない動きで一礼、そして壇上マイクの電源をいれる。
「皆さんこんにちは。一年生ははじめまして。生活専門委員長の橋口です。さて、二、三年のみなさん先日の生活点検は合格しましたか?一年生の皆さんも知っているかと思いますが中学校には生活点検があります。そんなに緊張しなくても大丈夫なんですが……」

すごい。

用意されている原稿にはほとんど目を通さず、一年生のリアクションを見てから話す内容を考えている。
あれほどすばやく話す内容を考えるなんて…
毎日原稿を考えて書いている放送部員でも負けそうだ。
本当に出来る女だなあ…かっこいい。
去年も一度聞いた内容だったので(さっきから失礼ばっかだけど)私は一年生の顔を眺めた。
私には兄弟がいないから一年生って言ってもほとんど知らない人たちばっかり…。皆すごいまじめなかおだな…。
あの顔がたった一年間で今の二年生のようになるとは、考えもつかない。
「美夜子?どうした?」
「ん?ああ、いや。」
「すごい苦笑いしてたよ。」
「…ごめん」
蘭に不審がられてしまった…気を付けなきゃ…。
私結構顔にでる性格なのか…

「……なのです。これで生活に関する話は以上です。」

おっと、忘れてた。




ブツッッ!!

「姿勢。礼。」

相変わらずうるさい。
今すぐにでもマイクの電池を変えたいくらいだ。


「ねえねえ。」
ん?
「どうしたの実羽?」
「放送部に入ってくれる一年生、どれぐらいの人数かな?」
「あーね。わかんないね。…でも放送部っていい部活だなって思ってくれたらうれしいよねぇ。」
「それな〜」
確かに、いまさら実感した。
この一年生たちは部活動をはじめるんだ。
過去の私みたいに、素晴らしい部活に出会えるのかな……



そう考えるとなんだか、ほほえましくなってきた。

1年前 No.61

アヤメ@空想爆裂ガール @2001010111 ★RBmUhqpHOP_Vjk

生徒が退場し、私たちはマイクやらコードやらを片付け始める。

今までは先輩たちがやってたんだったな……。
でも先輩たちはもう受験生。
これからは私たちがしっかりしないといけない。
おまけに、一年生の仮入部が始まる!
緊張するな…放送部いいなって子が入ってくれるかな…
「森山ー。手を動かしなさい手を。」
蘭の声にハッとなるとまだコードの三分の一しか巻けていないではないか…!!
おお森山、これは大失態だ。

「ごめんごめん。考え事してて…。」
謝ると蘭は意地悪そうに、ニヤニヤと笑った。
「いつまでも宮部先輩のこと考えてるんじゃあないわよ〜。卒部するからって。」
………そうなんだ。
そうなんだった。
先輩たちは卒部しちゃう…。

『それに安心してよ。俺らは放送部から消えるだけ。学校からはまだ消えないよ。たまに会いにきなよ。勉強ばっかじゃ息詰まるし〜』

そんなのんきなことを言っていたけど、実際、卒部して受験したら先輩は卒業してしまうんですよ?

いや。

わがままだけどいやだ。
卒業なんかしないで…。




私…淋しいです…そんなの。


ガツッと音がして、コードがドラムに引っかかる。
私はしばらくそれをぼんやりと眺めていたけれど、半ばやけくそになってコードを力任せに引く。


カァァン!!


勢いで弾き飛ばされてドラムは体育館の隅に転げていった。




なぜか、なぜかそれを見て私は「ざまあみろ」と思ったのだ。


1年前 No.62

アヤメ@空想爆裂ガール @2001010111 ★Smart=ajFjfrCiqO

「仮入部一日目」


部活動の時間。
今日から、先輩たちがいない。
いつも放送室にいた先輩がいないのだ。

それに仮入部が始まる。
大丈夫だろうか。
不安と緊張で、二年生だけの放送室はピリピリしていた。


………だけど
「誰も来ないね…。」
放送室のドアは一行に開く気配がない。
外から見えるように貼られた『仮入部募集中!』の文字が透けて逆にみえる。
「放送部ってそんな魅力的じゃないのかな…?」
消え入りそうな理奈の言葉に、おもわず「そんなことないに決まってるじゃん!」と叫びたくなる。
実際、そんな気力が無かったんだけど。
「あ……!花恋だ!!!」
理奈が放送室の外へ飛び出していく。
「ねぇ、花恋のトコ、バスケ部って仮入部の一年だれか来た?」
山梨さんはすぐにうなずいてから、うざったそうに前髪をかきあげた。
「もう十人は来てる。声小さいしもう世話が大変だ。」
だるそうに言って「じゃ」と片手をあげて風みたいに走っていった。
あれだから、女子にモテるのも納得…じゃないけれど……
「バスケ部は仮入部来てるんだ…」
「あっ、でも仮入部来てなくても入部することあるでしょ?」
理奈をフォローするために言った言葉は「そ…そうだよね」の一言で砕けた。


1年前 No.63

アヤメ@空想爆裂ガール @2001010111 ★Smart=ajFjfrCiqO

放送部に誰も入部してくれなかったら……
そんな、いやぁな考えが私の頭をよぎってターンしてもう一度よぎった。

そのあと、先輩たちがいないなか発声練習をした。
「発声練習はじめます」
は、蘭が言った。
先輩たちがいないので淋しいのもあったんだけど、やっぱり放送部に誰も入ってくれなかったらが恐ろしくて発声練習どころではなかった。
みんなよく平然とした顔でいられるよなー……

そのあとの外周。
理奈がピョンピョン跳び跳ねながら走る。
私はぜえぜえ言いながら足を必死に動かすだけ。
全っ然部活に集中出来なかった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「あああぁあぁあ………死ぬ」
「そんくらいで死ぬ死ぬ言うんじゃないよ。じじくさいね美夜ちゃん♪」
外周終わって放送室になだれ込んだ直後、理奈にそんなことを言われた。
そこ普通ばばくさいだよね?
私って男の子みたいなのかな……。うーん、ほんの少しだけだけど前川くんの気持ちが分かったような分からないような……

私は無意識に放送部員の資料が並べられている棚に向かっていた。
青いボロボロのファイルを手に取ってビックリしちゃう。
今までの大会での成績や先輩の落書き、歴代放送部員の名前。
そのなかでの、歴代放送部員を食い入るように見つめてみる。

「今まで…部員が入らなかったことはないのか…………ん?」
私はその次のページをめくる。
そこには明らかに大事に保存されている一枚のプリントが。

1年前 No.64

アヤメ@空想爆裂ガール @2001010111 ★Smart=ajFjfrCiqO

「部活動規約……?」
聞き覚えのある……いや、ない。
いやいや、やっぱりある!!

入学したばっかのとき、部活動説明会の
時に聞いた“部活動規約”。確か、退部するときのなんとか〜とか、先輩後輩のなんとか〜とかそんな内容。
部活動の規則、注意事項のことだ。
そのプリントに、ピンクのマーカーでラインが引かれた部分がある。
明らかに、それは放送部員への忠告としてしかとれない。







『部員が揃わず、部として成立しない時は廃部とする。』






その絶望的な文章の下に、薄れたボールペンで書き足された文字がある。
「放送部はとくに注意」
と。

あぁ。
やっぱりと思った。





そして後がないくらい、後ろが深い深い谷に追い詰められていることが分かったきがした。

1年前 No.65

アヤメ@空想爆裂ガール @2001010111 ★Smart=ajFjfrCiqO


結局、あれから3日がたったのだが放送室に足を踏み入れてくれる一年生はひとりもいなかった。

理奈ちゃんがビリッと荒々しい音をたててドアに外から見えるように貼られていた“仮入部大歓迎!”のポスターを剥がす。
彼女は大きくため息をつくと、ポスターをていねいにたたんでからゴミ箱に突っ込んだ。

放送室の窓の外からは、テニスラケットを必死に振っている一年生の姿が見えた。
「いいね〜。じゃあ次はもっとスウィングを意識して!」
二年生に言われて一年生たちは嬉しそうにしている。

……実羽が無言で窓を閉めた。
うん、実羽空気読めるな。


誰も、なにも話さない重々しい放送室。


中にはどんより空気が充満している…


「…ぁのさ、」
私がひきつった笑みで口を開くとみんなの視線が私に集まる。
「仮入部に来なくたって…ほら、私みたいにいきなり本入部する人もいるんじゃないかな?って…思うんだ。」
沈黙______。



私は「ははは…。なーんてね…」と首を振ってごまかした。

みんなも力なく微笑む。
「うーん。きっとそうだよー」
窓の外のテニス部を無機質に見ていた蘭が棒読みで返した。





放送部は…破滅するんですか?

助かりますか??


先輩……私、先輩に会いたいです……

1年前 No.66

アヤメ@空想爆裂ガール @2001010111 ★Smart=ajFjfrCiqO

それから数日後、私はすべての決着をつけるべく生徒会室に向かっていた。


決着をつけると言っても、部活動規約にサインをしにいくだけなのだが。
ほとんどの部活動はすでに部長が決まっていて部長がサインをしなきゃいけないらしいけど放送部はまだ新しい部長が決まらず、じゃんけんに負けた私がサインをすることにした。
あれから数日たったのだが、放送室のドアが開き新入部員が顔を出すことは一度もなかったのだ。
私はぶっちゃけ、不安で不安で仕方がなかった。
足も震えている。
……きっと寒いせいだ、寒くて寒くて足が震える。

もし、もしも放送部が廃部になったら…



いやいや、あり得ない。

みんなで築いてきた放送部を廃部なんてさせやしない。







そう意気込んで生徒会室の前まで来た時だった。



「そんな事を言われても規則は規則なんだ…」
「…僕はそんな規則受け入れませんよ!?ねえ、会長!」
「しかし部員が0となると…」

私の心臓が大きく跳ねた。
内蔵がストンと下に落ちた気がした。

「いや…会長!やです!」
「前川くんっ……!!」
「は、離せ!橋口さん何かには分かりゃしないよ!」

聞こえたのは、前川くんと橋口さん、生徒会長の会話だ。

私は反射的にドアに身を隠す。

「…前川いい加減にしろよ?」
「…できません、僕は……放送部が好きなんです…!!」
「貴様…調子に乗るなよ?」
「会長やめてください!前川くん謝って…」
「いやだ…やだ!」
「だだこねんな!」
「言うぞ貴様、その気になればお前なんて役員から外せるんだぞ!?」

私は思わず「やめて!」と叫びそうになった。

が、彼はひるむ事なく会長をにらむと強く言いはなった。


「……すよ?いいですよ?」

「……!!んだと!?」





「役員から、外していいですよ?…僕は、僕は生徒会役員ですがその前に______ひとりの放送部員なんです……!!」








私は耐えられずにその場を離れると、トイレに駆け込んだ。



しゃがみこんだ勢いで泣き崩れた。





1年前 No.67

アヤメ@空想爆裂ガール @2001010111 ★Smart=ajFjfrCiqO

「……っうぅ……」

私は2つの理由で涙があふれて止まらなかった。
ひとつは放送部が廃部寸前だということ。
そしてもう一つは前川くんが放送部のことを守ってくれた、自分は放送部員だと堂々と言っていたことだった。
みんながわたしを仮にでも部長に認めてくれて嬉しかった…
……そうだ、わたしは部長になりたい、
宮部先輩の後をしっかりと継げるような部長になりたい…!!



わたしは涙をふいてトイレから出た。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


次の日、わたしが登校してサッカー部の前を通っている時だった。
「ヤバいやろ、マジだって。」
一年生が数名、話をしていた。
わたしはその一年生をついついうらやましい目でみてしまう。
「放送部、新入部員0だってよ!」


一年生たちは面白い話題を精一杯ふりまくように話していた。
わたしはその話題が耳に届いた瞬間に心臓を掴まれたかのように動けなくなった。
「マジで!?あはは、まああんな部活なら0も珍しくないんだろ?」
「それがさ、どうやら部員不足で廃部って噂が……」

わたしが呼吸を荒げている時だった。

「…おい、それ以上喋らずにとっとと片付けしろ。」
こえのする方を見ると…小林くんがするどい目付きで一年生を見ていた。
「…すみません…部長。」
部長!!
小林が部長…!?

「次、放送部の悪口言ったら……許してやらねぇからな。」

ようやく動けるようになったわたしは速足で靴箱に向かった。


目の縁があつい。

小林くんだって、最初は放送部の事を認めてくれなかった。
でも今、守ってくれた……




1年前 No.68

アヤメ@空想爆裂ガール @2001010111 ★Smart=ajFjfrCiqO

わたしは、泣いているのがばれないように「目にゴミ入ったわー」とつぶやきながらガシガシと乱暴に目を擦った。
擦るたびに、紺色の制服に涙が染み込んでところどころ色が黒色になっていく。
「…ありがとう」
聞こえないようにつぶやいて、靴箱へと急いだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

校舎内に入って、階段を上っていた時のことだ。

「にしてもさー、理奈も災難よね〜」
わたしは踊り場にさしかかった所で足をとめた。
階段を曲がった所で女子数人が話していた。
「放送部さ、廃部って噂。ヤバくない?」
わたしは決まりわるくうつむいた。
“理奈”と聞こえたし理奈ちゃんも一緒なんだろう。
ごめんね、放送部を守れなくて、こんな放送部嫌いになったよね?

「ねーっ♪ヤバイでしょ??」
ハッとして顔をあげる。
今の理奈ちゃんの語尾に『♪』マークが見えたのだ。
わたしは会話に耳を澄ませた。
「本当に…ヤバイよ………♪」
「よね!もう部活やめれば?やめて、一緒にテニスやろーよ!」
「…うん、本当にやめてやりたいよ………♪あんなに、あんなに馬鹿馬鹿しくて、楽で、……人の役にたてて、楽しくて、二度と離れたくない素晴らしい部活、早くやめたいよっ…………!!」
「理奈!泣かんでっ…!?どうしたの!?」

わたしはまた、泣きそうだった。


やめよう、やめよう。

こっちの階段から上がるのはやめよう。





みんな、放送部のことを信じてくれてるの?

1年前 No.69

アヤメ@空想爆裂ガール @2001010111 ★Smart=ajFjfrCiqO

わたしはやっとの思いで教室につく。

放送部が廃部らしい、そんな噂は教室中に広まり、わたしが教室に入ったとたん質問攻めされるタレントみたいになった。
「…今は何も言えない。でも廃部になってもわたしは精一杯部活に取り組むよ。」
と、適当に答えておいた。
うわべだけの笑みを、心からの微笑みに見せかけて群衆の間を割って席につく。
まだ、朝の会が始まるまで時間がかなり余っていた。
わたしは暇をもて余していたのと辛いのとで教室から出た。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

教具室で生徒と先生が話をしている。

わたしは足を止めて会話に耳を澄ませた。
「いいんですよ、先生。あたしは今は放送部員ですから。」
蘭の声だった。
芯の通ったはっきりした声。
「すまないな秋本。なんなら陸上に戻ってもいいんだぞ?」
会話の内容から、蘭と陸上部顧問の須藤先生だとわかった。
蘭も……!!
蘭まで…!わたしが勝手に代償として蘭を放送部にしたのに!
それでも、それでも彼女も放送部のことを…
「本当に、大丈夫です。あたしは放送部が好きなんですもん。」

また、泣きそうになっちゃって、
わたしは唇を噛み締めて階段に差し掛かった。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

放送室は防音だ。



だから、外に音がもれない。

もれないが、外の音も聞こえないのだ。


普段はギャーギャーうるさい放送室も、わたし一人だとずいぶん静かになるものだ。
時計の秒針の音だけが規則正しく響く。
「…………。」
わたしは無言で放送機器の前に座った。
電源は入れずに、普段、放送するためのマイクに口を近づける。

「…掃除の時間になりました。……窓を開けて…掃除、を_____はじめましょう……」


ああ、

わたしは何度、ここで放送しただろうか。
あと何回だけしか放送出来ないのだろうか?
何回だけ、放送室に入れるのだろうか?
何回、何回だけわたしは泣けばいいのだろうか?



放送室は防音だ。


だから外の音が聞こえない。

つまり、こちら側の声も届かないのだ。





音のない、隔離された部屋でわたしは嗚咽をもらした。
誰に届くわけてもなく、

誰かに聞こえるように、というわけでもなく、








ただ、この悲しみを紛らわすためだけに。

1年前 No.70

アヤメ@空想爆裂ガール @2001010111 ★Smart=ajFjfrCiqO


「それでは、放送部部長は森山さんに決定しました」

顧問の先生が教卓の前に立ってそう言った。
誰も異議を立てる者もいなかった。
まあ、生徒会室に名前を書きにいったのは、ジャンケンといえどわたしなんだし…じゃあ森山でいいよね?という流れだった。
「あと一年間、頑張ってね」
顧問の先生は笑みを浮かべて言った。
否、口だけ笑い、目が笑っていない。
「はい頑張ります。」
先生は軽く、本当に軽くうなずき教室を出ていった。
あと一年間、どのような意味で先生は言ったのだろう。
あと一年間で終わるから。
そんな皮肉な意味が込められているのだろうか。

とにかく、一年生のいないこの放送部はもうじき終わるのだ。
わたしたちが卒業したあとには、部活動ではない…放送委員のようなものが出来るのだろうか?
なんとなく、「もうどうでもいい」ような気がした。
「…どうでもいいよ」
思わず口からこぼれた言葉は、誰の耳にも届いていない。
みんな「どうでもいい」と思っているみたいだった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「どうでもいいならさ、部活動、やめるべきじゃないですか?」
背後から声が飛んだ。
誰も言い返せなくなるような、はっきりした声が。
「前川くんを持って来ました。彼、さっきまでずっと泣いてて…今もぐだぐだです」
生徒会の橋口さんだった。
「ああ日和!ごめんなさい前川が…」
すぐに蘭が向かっていき前川くんを引っ張るのなかば強引に、適当な椅子に座らせた。
しんと静まりかえる教室には重々しい空気と前川くんの泣き声だけが響く。
そこでわたしはさっき引っ掛かったことを述べてみる。
「部活動、やめろとは?どうゆう意味ですか?」
橋口さんはずれさメガネを指で整え目を閉じて言った。
「ひと学年部員が0だと廃部というのはずいぶん前に決定したことです。」
みんながうなずく。
「ですが放送部は必要ですよね?部活じゃなくなって委員会に変わっても放送がしたい人が都合よく出てきますか?それなのに放送部には入らないのに?意味がないんです。こうなったのもうちの馬鹿会長のせいですが…」
苦笑いを浮かべた。
「しかし、どうでもいい、どうでもいいならとっとと止めるべきではないでしょうか?気持ちこもってこその放送でしょう?いつもあなたがたの放送は心がこもって素敵だと思っていました…なのに、どうでもいいなら…今すぐにでも廃部にしますよ!?」


……誰も、なにも言い返せなくなった。
橋口さんの言うことが正論すぎたからだ。
「ありがとうございました…」
頭を下げる。
「気にしないで…急に論破してごめんね?」
橋口さんは微笑んで「じゃあ」と手を振った。

教室に、また重い時間が流れる。


でも、あきらかにみんなの心は軽くなっていた。

1年前 No.71

アヤメ@空想爆裂ガール @2001010111 ★Smart=ajFjfrCiqO


______大会





放送部の大会。

大きな大会は年に二度しか存在しない。
その最後の大会の細かい日程などが送られてきた。
「7月21日,22日の2日間。アナウンス部門と朗読部門のふたつに分かれていますと。」
蘭が配られたプリントに目を通してブツブツとつぶやく。
「各部門3名ずつの計6名。放送部は、わたし、理奈、実羽、蘭、前川くん、の6名だから…ぴったんこじゃないじゃん!」
指を折って言う。
つまり、この六人全員、そして一人二回が大会に出るというわけだ。

「みんな…賞はかっさらっていくわよ!」
わたしの問いかけに、みんなは力強くうなずいた。




これが、放送部としての最期になる。

悔いを残さない、てか、悔い自体をつくらないように。
精いっぱいが出せるように。
わたしは死ぬ気で練習しようと思った。

その後、希望やジャンケンで、
アナウンス部門
森山、前川、田咲
朗読部門
秋本、松岡、そして朗読にも森山

という結果になった。
アナウンスも朗読も…ということだが大丈夫だろうか?
とてもとても、不安でしかたがなかった。

でも、今ならきっと頑張れる。
否、頑張らないといけない…!!

わたしは頬をピシャリと叩き気合いをこめた。

1年前 No.72

アヤメ@空想爆裂ガール @2001010111 ★3yfs9FP1La_Vjk


「ええっ!実羽ってこんな声してるの!?」

みんなで大会の練習中。
ICレコーダーを使って最終練習の時間だ。
いよいよ明後日が終業式。
そしてその次の日が大会なんだ。
「自分の声って、録音とかした時のほうが高く聞こえるらしい」
蘭が朗読用の本を読みながら淡々と話す。
へえ、そうなんだ。
「ちょっとわたしも録音させてー」
ICレコーダーを実羽から受け取ると原稿を目の前にセット。
ひとつ深呼吸。
そっと口を開いて明るい声で話しだすのだ。

「わたしたちの通う学校は、山の一部を切り取った場所に建てられています。そのため、山を下りる虫たちの通りみちとなり…」

原稿を読もうと努力するんじゃない。相手に原稿の内容を伝えようとするのだ。

「……もしかしたら虫たちの方が…」

ああ、今日は随分と声がよく出るな…

大会本番もこれくらい伸びがいいと安心するんだけど…
「そんな話を、しているかもしれません。」

ピッ。

ICレコーダーを早速チェックする。

「うわあ、本当だ。わたしの声じゃないみたいっ!!」
「でしょう?」
実羽と爆笑しあう。
こんなことで笑いあえる青春に感謝したい。

あーあ。

こんな素晴らしい時間が続けばいいのに。

「ねえ、夏休みにさみんなで遊びにいかない?」
気が付いたらそんなことを口にしていた。
「ああねえ、いいかも!!」
「ねえ、じゃあ花恋も誘っていい?」
「あ、じゃあ小林と橋口さんも!」
「先輩も誘おうよ!!」
「いいかな?」
「大丈夫じゃない一日くらい!」
「そうよね!!」

ああ、遊びたい。

みんなと、思い出が作りたい!

1年前 No.73
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